10/19(土)
熱海へGO!
両親、妹、甥っ子はすでに前日から熱海入りをしている。私だけ本日より参戦。
縁あって、素晴らしい駅前のタワマンに泊まれることになった。
両親は宇都宮から乗り換えなしで熱海まで行ったらしい。便利になった。
栃木、茨城、埼玉、東京、神奈川、静岡・・・1都5県を通過する壮大な旅である。
熱海へは何度か来たことがる。
一人旅、女子会などで。最後に来たのは5年半前。
来る度に真っ先に思い浮かべるのは林真理子先生の「戦争特派員(ウォーコレスポンデント)」で主人公・奈々子が好きなベトナム戦争で記者だった男(梶原)に最初に誘われた旅先だということ。
もう30年前の作品なのに、ストリートビューで二人の旅先を調べたりしてしまうぐらいには好き。真理子先生の作品で一番読み込んだ作品かもしれない。
林真理子先生のサイン入り!
そんな私を乗せて電車は進む。
雨女なので家を出てくるときは当然雨だった。
茅ヶ崎あたりで急に晴れてきた。ラッキー。
11時前に熱海駅に到着。
駅前で一服しているとそのまま家族が借りたというレンタカーに乗せられる。
135号線で下田に向かうが、出発し始めてすぐに甥っ子が車に酔ってしまう。
私も幼少のときはしょっちゅう車酔いをしていたので彼の苦しさが痛いぐらいに伝わる。
妹は「これ、ノロじゃないかな」と案じていたが、3人の子育てをした母は「車酔いだよ」とまるで占い師のように告げる。母ヨーコたんの予想は的中し、車に乗っているとき以外は元気だった、甥っ子。
途中、西松屋などに寄った。(甥っ子の着替えを買うため)
父・クマパパに山手線の電車の玩具を買ってもらい上機嫌な甥っ子。
「山手線というのよ」と教えると「や・・・まのて、てん」と真似をする。かわいいな。
海沿いのくねくね道をひたすら行く。
途中、伊東駅を通る際、妹と一緒に行った伊東旅行の話で盛り上がる。
懐かしい!
2006年11月23日 伊東に行くなら…1
そして、ハトヤホテルの前を通過。あのCMソングを聴いて育った昭和っ子にはたまらない施設。ちなみにあのCMは全国ネットで放送されていたらしい。(野坂昭如作詞、いずみたく作曲)
歴代のハトヤCM The study of Japanese TV commercial history: Fair Use 広告文化の歴史的変遷研究:フェアユース
「ハトヤにきめた!!」という決心したフレーズに清々しさを感じる。
下田に到着したのは14時半。
妹が17年前に会社の同期と訪れた「邪宗門」というカフェーに行った。(両親は離脱)
私はアイスコーヒー、妹はウィナーコーヒー、ハニートーストをチョイス。
骨董品が置かれていて時が止まったかのような空間。
小樽の「光」、神保町の「さぼうる」のような懐かしい気持ちになる。
会計のときに、妹が17年前に来たことがあることをお店のおかみさんに告げた。
おかみさんによると、先代のオーナー(ご主人)は4年ほどまえに他界したが、味は守っているんです、とのこと。
「また来ます!」というととても喜んでいた。
両親と海辺に行ってみる。
下田といったら歴史の教科書でおなじみの開国の町。
あと白鳥麗子、そしてあの漫画の作者である鈴木由美子先生の出身地。
写真撮影をしていた「ゆるいず」という地元の方と少しお話ができた。
地元ならではのお話を聞くことができるのも旅の醍醐味。
下田の滞在時間は短かったけれどもいずれゆっくりと歩きたいなと思った。
15時半、下田を出る。小雨が降ってきた。
途中から少しだけ晴れてきて、母の「見て!虹だ!」の声で左側に広がる海と空を見ると、大きくて濃くて奇麗な虹が地平線から出ていた。
先月はハワイで、今月はここ熱海で虹を見ることができ、ラッキー。
虹が消えるころ、左手奥に明かりが灯り始めた港が見えてくる。
建物が傾斜に張り付くような様子は私の大好きな町・尾道に似ている。
それにしても父、慣れない車と道の運転、お疲れ様でした。
レンタカーを返した後、妹が予約してくれていた店「囲炉茶屋」でご飯、というか飲み。
あまり飲めない母だけ金目鯛のひもの定食を食することに。
焼き魚、お肉、串もの、なんでも美味しかった。
父は「あたみ」というお酒をぐいぐい。
部屋に戻り、私は下の階にある源泉かけ流しの温泉に浸かった。共用施設である。
が、他に人はいなくて、貸し切り状態!!
ぬるま湯なので庭を眺めながらぼんやりと長湯をしていたら、逆上せてしまった。
肌は見違えるほどぷるぷるもちもちになった。
母は先に寝てしまったので、父、妹と団らん。甥っ子も。
妹が「亮ちゃん好き?」と甥っ子に尋ねると甥っ子は「ちゅきー」と私をめがけて飛びついてくる。子供を産んだことも育てたこともない私は子供の扱いに慣れていないせいか、思わず両手で保身のポーズを取ってしまう。抱きかかえるという本能が搭載されていないらしい。
甥っ子のミニカーで遊んだり、少しだけ飲んだりしていたら1時に。
「そろそろ寝ようか」ということでお開き。
回廊からは山の傾斜にある泉ピン子さんのマンションが見えた。
暑くもなく寒くもなく快適な秋の夜だった。