1965.1.19 東京・東京文化会館
プログラム ブラームス/交響曲第二番 他は不明
指揮:ヨゼフ・カイルベルト/NHK交響楽団
カイルベルト晩年の演奏です。40年も前の演奏です。
彼の劇的な死(ワグナーの「トリスタンとイゾルデ」を指揮中に、心臓発作で
樹が倒れるごとく亡くなった)の3年前でです。
N響の管が不安定なまま曲は始まりますが、演奏はやがて修正され、
ひと昔前の、渋く、思慮深いブラームスの姿を描いてゆきます。
弦は、これ見よがしな、妙に引き伸ばしたやうな処は無く、粗い美しさです。
第二楽章に、それがよく出てゐます。
この、たほやかなアダージョ・ノン・トロッポが、凛とした愁ひを見せてゐます。
閑話
カイルベルトのモーツァルトが以前から好きでした。
如何にも素っ気無い演奏ですが、バンベルク交響楽団の美しさも中くらゐですが、
泣ける演奏でもありませんが、モーツァルトはこれでよいのだ、これで充分なのだ
と思はせる説得力のある演奏です。
無駄に付け加へたものは、やがて剥離してゆく。それならば、必要な部分だけで
形作ってゆかう、それを地で行なったやうな演奏です。
プログラム ブラームス/交響曲第二番 他は不明
指揮:ヨゼフ・カイルベルト/NHK交響楽団
カイルベルト晩年の演奏です。40年も前の演奏です。
彼の劇的な死(ワグナーの「トリスタンとイゾルデ」を指揮中に、心臓発作で
樹が倒れるごとく亡くなった)の3年前でです。
N響の管が不安定なまま曲は始まりますが、演奏はやがて修正され、
ひと昔前の、渋く、思慮深いブラームスの姿を描いてゆきます。
弦は、これ見よがしな、妙に引き伸ばしたやうな処は無く、粗い美しさです。
第二楽章に、それがよく出てゐます。
この、たほやかなアダージョ・ノン・トロッポが、凛とした愁ひを見せてゐます。
閑話
カイルベルトのモーツァルトが以前から好きでした。
如何にも素っ気無い演奏ですが、バンベルク交響楽団の美しさも中くらゐですが、
泣ける演奏でもありませんが、モーツァルトはこれでよいのだ、これで充分なのだ
と思はせる説得力のある演奏です。
無駄に付け加へたものは、やがて剥離してゆく。それならば、必要な部分だけで
形作ってゆかう、それを地で行なったやうな演奏です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます