やまがた好日抄

低く暮らし、高く想ふ(byワーズワース)! 
山形の魅力や、日々の関心事を勝手気まま?に…。

フォーレ三昧

2013-03-09 | 音楽を
Gabriel Faur�・ - Concert de l'Orchestre de Paris - Paavo J�・rvi


パーヴォ・ヤルヴィのフォーレ作品集のCDと同じやうな演奏会の模様が動画で見ることが出来ました。

父親のネーメ・ヤルヴィによるグリーグの『ペール・ギュント』の全曲盤のCDは初めて聴いたときには、ウロコが10枚ほどこぼれ落ちた愛聴盤ですが(北欧のオーケストラと合唱団を使ひ、地元言語による語りで進む波乱万丈な90分近くのペールの物語は、半端な映画よりも圧倒的に面白いものでした! 勿論、ノルウェ語なんてわかりもしませんがー)、今をときめく息子のパーヴォは、その指揮姿、音楽作りともに、好きなものではありませんでした。

メインの《レクヰエム》も、予想通りのメリハリの強いもので、父や母の死を敬ふやうにひっそりと作曲された小さなレクヰエムに、パリ管弦楽団と”大”合唱団での演奏は、小生はやはり違和感を感じてしまふのですが、それでもその合唱が見事なので、すこし満足ー。

ところが、この演奏会の白眉は、小さな曲たちで、小生とても感動してしまひました。

ずゐぶんと久しぶりに聴いた気のする《ラシーヌの雅歌》のとても勁い響き。
甘さを排した《パヴァーヌ》のゆらぎ。
初めて聴いた《バビロンの流れのほとりで》のフォーレらしからぬ劇的な曲想。
そして最後に、食事のあとのスウィーツのやうな《エレジー》。

まったく、フォーレ三昧の一時間半ほどの至福のときでした。