1960年代金型の古い袋詰めプラモデルを作りました。Hannover CLIIIaは大戦後半の1918から使用された偵察攻撃機で前回制作したソ連のIL-2が当初地上偵察攻撃両用に考えられて設計されたのと同様の系譜になります。Rosenzi迷彩の実例で示したミュンヘンのドイツ技術博物館に展示されていたRumpler CIVは重量1,600kgのCクラスと呼ばれるやや大型の偵察攻撃機でメルセデス260馬力のエンジンを搭載し175kmの速度でした。Hannoverは小型のCクラスを表すCLクラスの偵察攻撃機で重量717kg180馬力のArgusIIIエンジンを搭載して165kmの速度でした。尾翼が2段になっているのが特徴的で、後席銃手の射角が大きく取れ、操縦性も良好で評判が良かったようです。モデルは5kg爆弾10発と後席後方に投擲弾10発を搭載して、前方はプロペラ連動のシュパンダウ機関銃、後方はパラベラム機関銃を備えていました。大戦中はローラント社でのライセンス生産を含めて700機が作られました。
懐かしい袋づめのAirfixまだ家に買い置きがありました。 ミュンヘンのドイツ技術博物館に展示されたRumpler C IV Rosenzi迷彩が全面に施されている。
モデルは古い金型ながらさすがAirfixで実機の形や雰囲気を奇麗に再現させる作りで、整合も最近のRodenなどに比べても作り易い内容でした。説明書の塗装図からRosenzi迷彩の物しか記載されておらず、これは何としてもRosenzi camouflageを作らねばと思ったのですが、前回Gotha GIIIでは筆塗りで非常に苦労した割りには納得度は今ひとつであったので、今回はハイキューパーツが提供しているインクジェットプリンターで作るデカールを使ってみました。ネットなどでRozenji迷彩の見本をコピーしてパワポなどで型紙を作り写真グレードで印刷をして指示に従ってクレオスのスプレー仕上げ塗料を5回位に分けて吹き付けて定着させます。十分乾燥させて行わないとデカールを水に付けた際に塗料が溶け出してしまいます。写真に示す様に翼上面(濃い色調)、下面(やや薄い色調)、胴体(やや大きい柄)に分けて使用しましたが思いのほか綺麗に貼れて、実物がプリントされた布を貼ったのと同じ様な感じになりました。少し剥げた所などはパッチを当てる様に追加でデカールを貼るとそれなりに違和感ない出来になり意外でした。60年前の模型なので付属のデカールが劣化していることは予想できたのにRosenzi迷彩のデカールを作る時に国籍マークのデカールを一緒に印刷しなかったのは不覚でした。Rigは可能な範囲で張ってみたのですが、使えるかと思って0.3mmのテグス(ナイロン)を買ってみたものの、思ったよりも硬く、いつものミシン糸と真鍮線の方が良いと解りました。Cクラスの比較で以前作ったRoland C11と並べてみました。
インクジェットプリンター用のデカールでRosenzi迷彩をプリント 下面はやや薄い色の迷彩 小型爆弾と投擲弾を搭載、特徴的な二段尾翼
後方銃手がこちらを向いている感じ Cクラス偵察戦闘機のRoland C11と比較