rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

文在寅氏の狙いは離米・親中による南北統一だろう

2019-08-30 23:22:14 | 政治

 日韓関係の悪化を懸念する声が強くなっています。私は特別韓国が好きな訳ではないので「どちらでも良い」が本音なのですが、90年以降の手がつけられない意図的な韓国の反日政策で、いずれはどこかで日韓が一度離反するのはしかたがないだろうと考えています。ただ100年前も100年後も韓国・朝鮮は隣の国であってお互いに引っ越す訳にはゆかないのですから「うまくやってゆく」「できれば協力してゆく」が良いに決まっています。欧米の巨大資本に属する人達にとっては日中韓が一体となってアジアが経済の中心に成長してゆくことは実は不愉快極まる事態です。だからこの3国を離反させるべくあらゆる手を使ってくるであろう事は容易に想像できます。当時都知事であった石原氏が尖閣諸島公有化(都で買い取る)宣言をして良好であった日中関係(経済決済をそれぞれの通過で行おうとしていた=米ドルの排除)をぶち壊したのが米国の研究施設であったことからも、誰が日中蜜月を嫌がっていたかは明らかでした。

 文政権はレーダー照射、慰安婦財団解散、徴用工補償問題、GSOMIA破棄と次々と反日のカードを切り、当初は政権の人気保持と経済の行き詰まりの批判そらし程度に分析する評論家も多かったのですが、安全保障について政権内でも意見が別れるGSOMIA継続問題を、大統領が明確な意思を持って破棄を命じたという事はそれなりの意味を考えるべきだと私は思います。文氏の決断を、感情を優先した韓国民的な感情論でいまだに説明しようと言う人もいますが、「朝鮮の本当に優秀な人達というのは極めて優秀である」ことを知る私としては(阿呆は阿呆でそれは朝鮮も日本も米国も一緒だと思う)、文氏の決断は「賭け」もあるでしょうがそれなりの計略に基づいた策であると考えるべきです。

 ここに来て、識者の中にも文氏の政策を計算済みの革命的既定路線として、日本もその心算で対応を真剣に考えるべきだという意見が出てきました。つまり、文氏は南北統一を前提に中国側の国に戻ってゆく計画を実行している。核を持った統一朝鮮(当初は一国二制度)で反日、反米を軸にして米中露対立の最前線を朝鮮半島から日本海に移し替える計画である、と認識した方が良いだろうという事です。今の米国は対イランの有志連合を呼びかけても一部の国しか手を挙げないほどリーダーシップが低下しています。またトランプ大統領自体それを良しとしている多極主義者です。だから核を持った統一朝鮮を宣言した時に、中ロがそれを国として認めさえすれば米英だけでは阻止し得ないと文氏は踏んでいるのではないでしょうか。

 親中国の統一朝鮮を作るには、在韓米軍にお引き取り願わなければなりません。一見無理な注文のようにも見えますが、米国はソウルのアメリカンスクールを閉校して在韓米軍の家族も半数以上は韓国を離れているという。米軍基地はソウル近郊から既に70km程後退しており、駐留第一機甲旅団は本国に撤退しているという。先日行われた米韓軍事演習は韓国軍への指揮権委譲を前提に行われたと解説されたし、最近まで空席であった在韓米国大使に元太平洋群司令官であったハリス氏が就任、これらは米軍が韓国から撤退することを前提に計画されて来た事のように思います。トランプ大統領はG7で文大統領を「信用ならない奴!」と批難したようですが、一方で上記のような方策も打って来ているから油断なりません。

 現在韓国では親米(親日)の人達による反文在寅デモが日に日に拡大しているようです。さすがに親北、親中国の南北統一は許容できないと考える韓国人も沢山いる事は間違いありません。韓国軍の中心的親米派が反文在寅の市民勢力を背景にクーデターを起こした場合、元特殊部隊員として当時から親しい軍人がいるであろう文大統領も、全ての軍を抑えきれない可能性が高いです。その時には米国も軍による政権を容易く承認するでしょう。G7の際に、韓国という国でなく「文政権」を名指しで批判した米国の意図が伺われます(クーデターで別の政権になっても良いよというシグナル)。トランプとしてはどちらに転んでも損はしないように様子を見ている節があります。日本も今後の見通しをいくつかの場合分けにして多極的に分析し、対策を立てて行くべきと考えます。1990年代の南北危機の際には、当時の自衛隊・警察(自治体)は密かに朝鮮からの大量の武装難民の襲来に備えて日本海側に収容施設の選定を検討した時期があります。当然現在も種々の検討がなされていると思いますが、朝鮮は激動の時代に入ろうとしていると思います

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