rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

核処分施設を北方領土に作ろう

2011-05-09 19:29:22 | 社会

菅総理が思いつきか奥様に進言されたか解りませんが、「浜岡原発を止めよ」と震災後初めてと言って良い位適切な命令を出しました。過去の事例を見ても震災頻発期には1年を待たずに大きな地震が立て続けに起っていて、次は東海沖と誰でも知っている状態でM8クラスの地震で崩壊することが解っている浜岡原発を運転し続けることは壁に向かって時速100キロで走り続ける車に乗っているようなものです。 

 

中部電力の社長さんも本音では「誰か強権で止めろと言ってくれないか。」と思っていたのではないでしょうか。電力会社のサラリーマン社長程度の人間では自分から「危ないから止めましょう」などと言う勇気はないでしょうから。 

 

それにしても今回の「浜岡止めよ」発言の反応として、いかに原発利権によって札束で頬を張られて「うふん」となびいていた人達が多いかが良く解りました。福島の状況を見て「浜岡も早く止めてくれ」と考えるのが利権にからんでいない普通の人の反応ですが、「原子力村」と称されるマスコミを含むある限られた一連の人達の「唐突すぎ」「電力が心配」「仕事が」「利用者と株主が納得しない(事故が起って電気代が上がる、株が紙切れになる方が納得しないのに)」云々といった言い草は、原発予算による「札束うふん」というのはこんなに明確に効果があるものなのかと感心すらしてしまいました。

 

ダムなら二千億だけど、原発は六千億円だという利権の大きさ、電源三法交付金による城下町へのばらまき、漁協への一人五千万円といわれる補償、御用学者への多額の寄付と個人への顧問料、全部税金と世界一高いという電気代から支払われているのですが、もらっている方にしてみれば「うふん」ですよ。

 

さて、日本中にある原発を今後続けるにしても止めるにしても、解決しなければならないのは原発によって生み出された核廃棄物の処理と最終処分としての保管場所の整備です。原子炉内でウランから生み出された半減期二万四千年のプルトニウム239やマイナーアクチノイドと呼ばれるネプツニウムなどをどのように管理してゆくか、日本にはまだ答えがありません。六ケ所村はフランスの国策企業「アレバ」を信用して3兆円を越す予算をかけたにも係わらず未だに実働していません。また再処理して一部使用した所で、最終廃棄物は2万年管理しつづけないといけない訳で、どこかに管理場所を作らないといけない。

 

高速増殖炉ではなく核種を減らすための「高速中性子を使った核種変換技術」というのが実現すれば、プルトニウムよりも半減期の短い物質に変換させて処理する事ができるようになるかも知れませんが、そのような技術を日本が国策で進めるつもりなど一切ないのが現状です。だからどこかにきちんとした処理施設、特に保管施設を作らないといけない(常識で考えて各原子炉建屋にどんどん貯めてゆくのも限界があるでしょう)。

 

私は日本国内に核の最終処分場を作ることは不可能だと考えます。どんな田舎にも日本人が住んでいるのですから、現状を考えて「ここなら作れる」と言える場所などないと思います。だから日本であって日本でない場所、北方領土とか竹島に作るしかないじゃないですか。現実問題として、ロシアに「歯舞色丹さえ返してくれれば後は領土放棄をします。そのかわり択捉島に日本の核の最終処分場を作らせて下さい。そして平和条約を結び、シベリアの開発もエネルギー(天然ガス)協定もどんどん進めてゆきましょう。」と言えば、この非常事態ですからアメリカからも酷くは邪魔されずに話しが進のではないでしょうか。アメリカが文句を言ったら「それならアメリカ国内に処分場を作ってくれ」と言えばよろしい。

 

国後択捉放棄などと言うと「けしからん」「売国」などと騒ぐ右翼がいそうですが、今回の福島の事故では実質的に20キロ圏の日本国領土が失われたに等しいのですから、下手をするともっと多くの日本国領土を今後失うことになる可能性がある「日本の核処分問題」がそれで片づくのなら安いものだと私は思います。戦後60年の経緯をかんがみて、北方領土ははっきり申してロシアと戦争をしない限り今後も返っては来ません。だから領土的野心など諦めて利をとる方が利口なのです。ただし北方領土も地震多発地帯ですから、耐震設備は十分に行なう必要があるでしょう。またクリーンな核物質を作る核種変換技術などの施設もそこに作ってしまえば良いと思います。そのような技術がロシアにとっても魅力のあるものなら、日本の核廃棄物を搬入することを後になって拒む事はないと思いますが。

 

「核の処理施設をどうするかの具体案を述べずに原発の論議をするなかれ」と私は考えますが皆さんいかがでしょう。

 

コメント
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