HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

KING TUBBY & SCIENTIST / RANKING DREAD IN DUB

2005-03-27 10:57:15 | REGGAE
82年に発表されて以来、再発
されたことのないダブの名盤が
本年初頭、アナログ500枚の
限定でリリースされた。
それがこのアルバムである。

強烈な印象を残すジャケットで一目見たら忘れるわけが無いのに
一度も見かけなかったのも当然だったわけだ。
アナログA面はスライ&ロビーの演奏をダブの名匠キング・タビーが、
B面はルーツ・ラディックスの演奏をキング・タビー門下の
サイエンティストがそれぞれミックスした、師弟競演盤。
レゲエの面白いところは、オリジナルの演奏以外にそれの
ミックス作業のテクニックが大きな評価の対象となる所だ。
もちろん、この行為の重要性、特異性がヒップホップへと
受け継がれたのは言うまでも無い。

だが、私はヒップホップには全く興味が無い。そして90年代
以降のレゲエにも。理由は簡単なのだが、リズム・トラックが
貧弱なのだ。温かみの無い、どれを聞いても代わり映えのしない
打ち込みでリズム作製が行われるようになって、どれも
私の耳には「痛い」だけの音に用はない。

有名どころからマニア御用達まで、ダブのアルバムがどのくらい
あるのか見当もつかないが、本来なら「基本中の基本」アイティムで
ある本盤が再発されたことを喜ばずに入られない。
ダブを楽しむにはその音響効果だけでなく、元ネタを聞くことで
その楽しみは倍化する。私はそこまで到達してはいないが、
いずれはレボリューショナリーズ(おそらく、スライ&ロビーの
クレジットがあるが、元はレボリューショナリーズだろう)
を聴き込んで元トラックも楽しみたいと思う。

アナログ再発後、しばらくしてCDにもなったようだ。
聞きやすさでCD、タビーとサイエンティストのミックス対決を
判り易く楽しむならLP。
コメント
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