久しぶりにサントラでも・・・と思い取り出したのが掲載写真の1枚。
70年の映画「LO CHIAMAVANO TRINITA' . . . (風来坊 / 花と夕陽とライフルと)」
のサントラで、フランコ・ミカリッツィの代表作といっていい盤である。
ミカリッツィといえば、以前当ブログでは76年の映画「LAURE (卒業生)」のサントラを
取りあげたが、個人的にはそれと双璧をなす名盤だと思う。
ハリウッド産の西部劇と比べることで軽く扱われることが多々あるマカロニ・ウェスタン
であるが、その中でもコメディー要素の多いこの映画は「映画」としての好き嫌いは
人によってわかれるだろうが、サントラだけ抜き出すと絶品のメロディーのオンパレード。
この手の映画の主題曲は大抵歌入りで、個人的には「歌抜き」のインスト・バージョンの
方が好きになるパターンが多いのだが、これは別。一度耳にすれば忘れられない旋律と
口笛、そして夕陽が沈む砂塵の中から聞こえてくるような歌唱。トゥー・マッチ一歩
手前のギリギリのバランスが心地よいのだ。
サントラに収録される曲はメインテーマのバリエーションがほとんどなのだが、
アルバムのメインテーマから冒頭3曲の流れには惹きこまれる。これを聴いてダメなら
西部劇のサントラというジャンルには縁が無かったと思っていただいて結構。(笑)
高揚と哀愁が交互に心を揺さぶる。