「イロナ・スターラって誰?」と聞かれても「さあ?」としか答えることしか
できないが「チッチョリーナって?」と聞かれれば、これは答えることができる。(笑)
掲載写真は後にイタリアで政治家となり国政に進出したイロナ・スターラこと
チッチョリーナが出演したイタリア映画「チッチョリーナ・マイ・ラブ」のサントラCD。
83年の映画で邦題のサブ・タイトルに「エーゲ海に捧ぐバラード」とあるのは
79年の日伊映画「エーゲ海に捧ぐ」に彼女が出演していることを踏まえての所作で
あるのは言うまでもない。
イタリア映画のサントラなので、如何にもそれっぽいスコアが並んでいるのだが
このCDにはチッチョリーナが歌うレイフ・ギャレット・カバー『I WAS MADE FOR
DANCING (ダンスに夢中)』が冒頭に、同曲のロング・バージョンが最後に収録されている。
この曲をチッチョリーナが吹き込んだのは79年なので、直接サントラには関係
ないのだろうが、これでお手軽に彼女の歌を聴くことができるというわけだ。
(聴きたければ、の話だが。)
まあ、なんてことないカバーだが絶妙のジャケットで7インチが切られていて、その時に
使用された写真はCDのリアジャケットに使われている。
「ポルの映画の女優が政治家になれるというのはイタリアらしいな」なんて、イタリア
らしいところに何の根拠もないのに妙なところに感心したのが80年代の終わりころ
であったが、思えば日本でもプロレスラー(当時、心酔していました。笑)が政治家に
なったのがこの頃である。これも「日本らしいな。」なんて他の国から思われていた
りして。(笑)
実のところ、彼女が出ている映画は「エーゲ海に捧ぐ」を含めて何一つ見ていない。
しかしながら、時折見たテレビのニュースやグラビアに写るチッチョリーナは
性を売り物にするというより、女であること或いは性そのものを楽しんでいるようで
とてもこういう人には敵わないと思ったものだ。
まあ、そういう人なので彼女が吹き込んだレコードには、もっと凄い(笑)のが
あるようだが、なかなか簡単には見つからない。いつかまとめてCD化してくれると
助かる(笑)のだが。
そういえば、『I WAS MADE FOR DANCING』は79年にピンク・レディーが
カバーしている。両者ともオリジナルが流行った年に間髪入れずにカバーしたことに
なるのだが、そんなことよりもピンク繋がり(笑)でまとまめてこの稿を終わらせる
ことに気付いたことが無性に嬉しいのであった。(笑)