HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

ALL THE WAY FROM MEMPHIS

2013-03-30 11:08:51 | ROCK

ボズ・スキャッグスの新譜「MEMPHIS」が素晴らしい。というか、私好み。(笑)
熱心なファンでもないので、ボズの新譜を発売前にオーダーするなんて所作は
初めてのことであったが、これは入手して正解の盤であった。

メンフィスのロイヤル・スタジオに赴いて、ソウルやロックの楽曲をカバーした盤で
アルバムの冒頭と最後に自身のオリジナルを配するという構成。
プロデューサーは、今回のレコーディングにおけるベーシック・バンドのドラマーでもある
スティーブ・ジョーダン。一聴してスティーブのドラムだとわかるタムまわし(笑)を随所で
聴くことができる。

カバー一発目は『SO GOOD TO BE HERE』。アルバムを聴きながら不覚にもこれの
オリジナルが誰かを思い出せなくて、漠然と「アル・グリーンっぽいな。」なんて思いながら
調べると、アル・グリーンの曲であった。(笑)ボズがアル・グリーンの歌唱を丁寧に
解釈して歌っているのがよくわかるカバーということで、自分の間抜けさを棚に上げて
納得。(笑)

ソウルやブルーズのカバーに混じって、渋い曲が取り上げられている。それが次の
『MIXED UP , SHOOK UP GIRL』。ミンク・デ・ヴィルの1st「CABRETTA」に収録されている曲で
よくぞカバーした、という感じである。個人的には、ミンク・デ・ヴィルの「CABRETTA」は
手にした当初は今一つよくわからなかったのだが、手にしてから10年後くらいに聴いた
時に、その価値と凄さがわかったものだ。「CABRETTA」にはジョン・マーティンの
『CADILLAC WALK』のカバーが収録されているのだが、奇しくも今回のボズの盤でも
同曲のカバーが収録されている。

私にとって縁の薄いバンドの一つにスティーリー・ダンというのがある。
ボズがとりあげたのは『PEARL OF THE QUATER』で、これが個人的にはオリジナルより
いい出来だと思った。昔、ケニー・ヴァンスの『DIRTY WORK』を聴いたときもオリジナルより
良いと思ったので、ほとほと私はスティーリー・ダンに冷たい男である。
というか、曲は好きなのだから、もうそろそろ素直にスティーリー・ダンの良さを認めるべき
なのだろう。(笑)

今回の盤であるが、私はボズのサイン入りの盤を買った。日本盤はボーナス・トラックが
2曲収録されているし、他にも限定盤で6曲のデモを収録した2枚組仕様もあるようだ。
う〜む。2枚組も探してみようかな。

さて、今回の「MEMPHIS」であるが、この後何回も聴くのだろうが今から5年後あたりに
聴いた時に、私にとって更なる発見に気付くような盤になるといいなと思っている。

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする