HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

7インチの逆襲 

2013-03-13 16:21:37 | DAY BY DAY

90年代前半から半ば頃までの間、日本の音楽シーンの中でひとつの大きな流れを
つくったのが所謂「渋谷系」と呼ばれた一群。そういったシーンを熱心に追いかけた
わけではないのだが、彼らの残した貢献の一つに「アナログ盤の復権」というのが
あったと思う。

古くさいLPを掘り起こすことが「格好いい」というイメージを振りまいて(笑)いたし、自身の
新曲は率先してアナログ7インチや12インチ・シングルでリリース。アルバムを発表する際には
CDとLPを同時発売して、その内容を変えたりする遊び心もあったし。それに「クラブ」や
「DJ」という言葉も一般的になった。最も「DJ」という言葉も「クラブ」という言葉も私が中学生の
頃にイメージしたそれとは大きく意味合いが変わったけど。(笑)

                 
自分が学生の頃には、ロックやジャズのレコードを聴く場として、ロック喫茶やロック・バーにジャズ喫茶という
場所があることは知っていたし、実際にそういうところにも行ったりもした。しかし、まさか
自称一本気なロックンローラーが10代の頃に聴いたら激怒したであろう音楽がもてはやされ、
人が集まる場所でレコードを楽しむような場がある時代になるとは思いもしなかった。愛すべきは90年代か。
新譜以外にも人気のある旧作の7インチ再発が、大手以外のレコード会社で行われるようになったのも
この頃だったように記憶する。

「幻の名盤解放歌集」というCDのシリーズが一部で人気を呼んだが、その中でも人気だった曲
『スナッキーで踊ろう』が再発されたのは95年。なんとなく7インチというのが嬉しくて買ってしまった。
オリジナルなんて見つけることはできないだろうし、あっても高額物件なのは間違いない。
こういうのは最初に見つけた人が偉いのであって、後から情報を与えられて皆と一緒になって欲しがるなら
売り手やせどり屋の思う壺である。掲載写真は再発盤なので、右上に新しい発売元のロゴがあるし、
ジャケットは状態の良くない現物から起こされたために、テープ跡が残った状態で印刷されている。
マニアの方には到底許容し難いブツであろうが、私にはこれで分相応。

再発盤のリリースが無くて、どうしても欲しいブツがあればリリース当時のレコードを探さなければ
ならないのは言うまでもない。値段と折り合うかどうかは、その時の気分や懐具合によるだろうが
私の場合、後から振り返ると必ず「何であんな値段を払ってしまったのか。」ということになる。(笑)

       

先日書いたこの2枚も、時折そんな気分に苛まれる2枚。(笑)レコード・ストア・デイでリリースされる
7インチは、かつての名曲の復刻盤が多いのだが、我が国でもこんな2枚が再発されたら、受けると
思うのだけど、そんなことを考えるヤツに生産的な人間はいない。お、俺か・・・。(笑)

辰兄ィの映画「不良番長」シリーズは68年から72年までの間に16本作られた。たった5年の間に
16本なのだから、悪く言えば粗製濫造、良く言えは実に精力的だったのだなと思わずにはいられない。
72年の「不良番長一網打尽」の中で辰兄ィと安岡力也達が「ウッシッシ節」を歌い踊るシーンが
あるのだが、これがえらく格好悪いというか格好よくて(笑)私は大好きだ。

映画を見た後だと、本来はB面扱いの「ウッシッシ節」が気に入ったので今回の掲載写真は見開きリア・
ジャケットにした。(笑)そういえば、昨年カラオケで「シンボル・ロック」を歌った。まさかカラオケに
そんな曲があるとは思わなかったのだが、野郎四人で行ったから歌えたのであって女性がいたら
歌うことはなかっただろうな。

酒を飲みながら、くだらない事を回想しつつシングル盤を聴く時間は至福の時間だ。

「なんつっかなぁ、マスター。東京っていい街だな。」
あっ、これは左とんぺいか・・・・。(笑)

コメント (2)
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