HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

YOU CAN DO A LOT WITH 100 WOMEN - 60

2011-01-09 15:02:29 | 日本のロック・ポップス

年末年始とテレビを見過ぎたせいか、はたまたビーフハート追悼ソニック・バーベキューと
いう訳でもないが75年のザッパ/ビーフハート/マザーズのライブ音源を立て続けに12公演分
聴いてK.O.されたせいか、なんともエンジンの温まるのが遅い今年の「HARRY'S ROCK AND
ROLL VILLAGE」である。(笑)

というわけで、今回ものんびりと。
ヴェンチャーズの日本歌謡界における貢献の一つとして、「雨の御堂筋」と共に忘れてはならない
のが「京都の恋」「京都慕情」ではなかろうか。共に1970年の曲なので、私がリアル・タイムで
意識したはずもないのだが、どちらもメロディーを覚えているということは、どちらも
それだけポピュラーな曲ということなのだろう。

この2曲を歌ったのが渚ゆう子。本人のプロフィールや経歴は検索でもすれば簡単に
わかるご時世だが、私はこの「渚ゆう子」という芸名が好きだ。いかにも昭和の香りを
感じさせる幸薄そうな名前が、人知れず咲いてその美しさを誰に称賛されるでもなく
役目を終える一輪の花のようで・・・。

掲載写真は70年12月にリリースされたアルバム「京都の恋」。ジャケットのデザインは
同時期のシングル「京都慕情」と同じもので、シングルがヒットする後押しの意味合いもあって
このジャケットになったのだろう。京都にまつわる2曲のヒット・シングルを含むが
他のアルバム収録曲も北海道や宮崎、大阪の地名がでてきて、当時の歌謡曲の売り方の
一端が垣間見えて興味深い。いや、今でもこういう曲つくりは、ご当地ソングや有線狙いで
演歌の世界を中心にあるのだろうな。

正直なところ、アルバム全編を気にいっているわけではないが、ヴェンチャーズ作のシングルの
出来が群を抜いているためにこの盤を所持している。ヴェンチャーズのオリジナルは当然
インストで、それだけでも十分に日本人好みのウェットな感覚を備えているところに
絶妙の歌詞が載ることでヒットするというのは、面白いと思う。

現行CDは、アルバムに未収録だった初期のシングルを収録していて、アルバム収録曲と
併せるとデビュー・シングルから9枚目のシングルのA面を聴くことができるようになっている。

コメント (2)
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