HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

BORIS GARDINER / EVERY NIGGER IS A STAR

2010-09-22 21:02:27 | REGGAE
以前も取り上げたが、ボリス・ガーディナーという人はアップセッターズでベースを弾いていた
ことでリー・ペリーのファンは元より、レゲエ・ファンには馴染みのある名前である。
しかしながら、彼のアルバムはレゲエ・テイストは当然ながらあるのだが、どちらというと
ソウルやファンクのファンが注目しても良さそうなアルバムが目白押しである。
ドレッドでなくアフロな髪型に注目していただきたい。(笑)

掲載写真はボリスがほとんどの楽曲を手掛け、アレンジに歌唱にと大活躍した映画の
サントラ「EVERY NIGGER IS A STAR」。レア盤の再発であることが様々なところで書かれているが
確かに有名なガイド本や、私が参考にしているHPにもこの盤のことは触れられていなかった。
では内容はと言うと、レゲエとソウルの両方が好きな人にはバッチリのアルバムで、単なる
有り難いレア盤の再発の域を軽く超えていたのであった。

冒頭のタイトル曲は74年という時期を反映したニュー・ソウルの匂いを感じさせる。
ソウル・マナーに則った激烈グルーヴが炸裂するインスト曲「GETTO FUNK」にはソウル・マニアは
思わず身を乗り出すだろう。軽快なギターのカッティングと隠し味のパーカッションに、
オルガンが唸り要所で聴けるワウ・ギターも渋い。A面はほとんどソウルなのだが5曲目で
正真正銘のレゲエを聴くことができる。

B面はどちらかというとレゲエ寄り。「RATS IN THE GETTO」は滋味なダブを聴いているようで
続くタイトル曲のアコースティック・バージョンに泣かされる。そして最後の「NEGRIL」は
またもファンク。1枚のアルバムとしての構成も十分に練られている。

この時期のボリス・ガーディナーが如何に充実していたかは72年の「IS WHAT'S HAPPENING」
75年の「SLEDGEHAMMER」を聴けば即座に解かるわけで、今回の「EVERY NIGGER IS A STAR」は
その間に挟まれた時期の録音ということになる。このジャケットを見て嗅覚が働いた方は
きっと正解でしょう。至福の33分間をお約束します。(笑)
コメント
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