HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

TODD RUNDGREN / FOR LUCK OF HONEST WORK

2010-09-08 20:17:22 | ROCK
以前も書いたことがあるが、80年代初頭から半ばにかけてトッド・ラングレンのアルバムは
一部を除いて軒並み廃盤だった。聴けないと言われると聴きたい欲望は強くなるし、
入手困難と言われると、なんだか有難味が増すから浅ましい。(笑)
ライノから再発盤が順序良く再発された時は、喜んだものだ。

トッドはソロ名義では70年に最初のアルバムを出すのだが、並行してユートピアを結成し
こちらは74年に最初のアルバムを出す。以後、ポップな感じの曲をソロで、ハードな曲を
ユートピアで発表するのだが、いくらトッドが好きとは言っても正直なところ、ユートピアは
私には少々辛かった。だって「ANOTHER LIVE」のイラスト・ジャケを見て欲しい。
メンバー6人の内、3人がキーボード奏者って一体・・・・。(笑)

掲載写真はトッド名義で出た3枚組「FOR LUCK OF HONEST WORK」。71年から06年までの
おそらくFM放送用に収録された音源を中心に編まれたオフィシャル・ブートレグである。
FM音源は昔からブートレガーの格好の餌食になっていたので、今回収録されたライブの中には
私もブートレグで聴いたことがあるものもある。
ジャケットは往年のブートレグ好きにはお馴染みのウイリアム・スタウトが担当。
同時期に出たナイスのCDも同じようなタッチで描かれているが、どちらもあまり趣味が
いいとは思えないのは、私がブートレグ収集から遠ざかっているからか。(笑)

構成上、長いトッドの歴史を俯瞰できるようにもなっているのだが、それはすなわち
プログレのような演奏をするライブや、「既存の流通経路やCDのような媒体に頼らずネット上で
新曲を発表する」と意気込んだものの内容が追いつかなかった御乱心以降の時期を含んでいる
ことを意味する。なかなか諸手を挙げて全てを受け入れられないのだが、それでもトッドの声が
聞こえてくれば、「なんとなく、いいかな。」と、なんだか緩いスタンスの私がいる。(笑)
比較的値段も安いので昔からのファンは、買ってもそれほど落胆はしない筈だ。

トッドは「新作はネット上で発表する」と言った時期、つまり2000年前後に過去の
アーカイヴを数多くCDで発表した。その中には今となっては、なかなかレアな「DEFACE THE
MUSC TOUR」や「A CAPPELLA TOUR」の時期のライブもあった。今回の3枚組を聴いて
気に入った方は、それらを探してみることをお勧めする。



コメント
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