HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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追憶のブートレグ61・ACT28 / VAN MORRISON

2008-08-30 21:13:40 | ROCK
ストレンジ・デイス2008年5月号のヴァン・モリスンのディスコ・
グラフィーを眺めていた時のこと。
「ヴァンは渋いなあ。95年以降のアルバム・ジャケは全部モノクロだよ。」
とか思いながらページをめくってしばらくして気がついた。
「なんだ、ここからカラー印刷じゃなくなっただけか。」
なんとも間抜けな話なのだが、つまり近年のヴァンのアルバムを全く
チェックしていないことの立派(ではないが)な裏づけとなってしまった。
では過去盤の熱心な聴き手なのかと問われると・・・。

少し昔の話。ヴァンのCDを聴いていると相方が話しかけてきた。
「この曲、なんのアルバムに入っていたっけ。」
「今かけているのはSAINT DOMINIC'S PREVIEWだけど。」
「そんな訳ないやろ、今かかっているのは『WILD NIGHT』やで。」
CDプレーヤーからディスクを出すと当たり前だがそれは「TUPELO HONEY」
であった。いつの間に入れ違ったのだろう。
いや、入れ違ったとしても『WILD NIGHT』を聴いてそれが「TUPELO HONEY」の
1曲目だと何故即答できない?。全く間が抜けている。

ヴァンのアルバムはゼムを除いて17枚しか所持していない。
エルヴィス・コステロと同じようにコンスタントに新作をリリースし、
そのいずれもが熱心なファンの期待を裏切らないと言う意味で
ヴァンはファンにとって安心できるアーティストだと言える。
私もそう思っているのだが枚数の多さ故か、なかなか追いつけない。
いや、追いつこうと思えば追いつけるのだが体力が無いのだ。

CDを流しておけばそれは「いつものヴァン」で普通にいいアルバムなのだが
真剣に対峙すると、声と演奏の濃さというか情報量の多さがいつも
新しい発見をもたらし、なんだか軽く疲れたりもする。(笑)
聴き手としての力量とセンスを試されているような気にすらなり、
いつも負けてしまう気がしてそれが嫌なのかもしれないのだけど。(笑)
ヴァンに関しては70年代だけを神格化する気は更々無いのだけど、
所持するブートレグは70年代に集中しているので、気持ちと行動が
ずれている自分をどう誤魔化せばいいのか、そんなことまで考えてしまう。

掲載写真はそんなブートレグの中でも特に気に入っている1枚。
アセテート落としの真偽はともかく、よく聴けばスクラッチ・ノイズが
聞こえるCDであるが、73年のヴァンとカレドニア・ソウル・オーケストラが
いかに素晴らしいライブをしていたかを端的に捉えた盤で、何度もの
再生に耐えうるブートレグである。

先の自分のジレンマを解決する方法は一つだけある。
もちろんそれは、未所持のヴァンのアルバムを全て揃えてしまうことである。
残念ながら今のところそんな予算はどこにもないのであった。
コメント
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