HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

GENESIS / 1976-1982 BOX SET

2007-04-04 23:16:43 | ROCK
10代の時に聴いたロックの中で難関の一つがジェネシスだった。
「なんだ、このちんたら眠たげな音は!」
そんなふうに思っていたのも遠い昔、アナログで「THREE SIDES LIVE」までは
揃えたし、70年代のブートレグも30枚ほど聴くまでに至った。
リアル・タイムで聴いていた方なら、ピーター・ガブリエルが抜けた時点で
ピリオドを打った人もいるだろうし、MTV時代にポップ・バンドとして
再生したのを見て終わった人もいるだろう。
私はなんとなく、82年までで良しとしている。

そんなジェネシスのカタログがリマスターされ、SACD&DVDオーディオの2枚組で
76年から82年までの5枚のアルバムが市場に投入された。
この5枚に未発表曲を多数収録した盤を追加したボックスもリリースされ、
単体で買うより遥かに割安なので、つい箱を購入してしまった。
ドアーズの箱を購入できなかった反省もあって(笑)今回は早めに手を打ったのだが
HMVでは早々に完売してしまったようで、入手できてホッとしているところだ。

と、偉そうに書いたものの我が家の貧弱な再生環境では、DVDオーディオも
SACDも全く関係ないのだが、普通のCDで聴いても音は良い。
驚かされるのがDVDに含まれるコンテンツの数々である。
例えば「A TRICK OF THE TAIL」には、3曲のプロモやインタビューの他に
以前LDで発売された「GENESIS IN CONCERT 1976」までもが収録されている。
ビル・ブラッフォード在席時の映像がリリースされたこと自体が、驚きだったが
市場には長く残っていなかったブツでもあるので、今回の収録は嬉しい限り。

その他のアルバムのDVDパートにも、これでもかと映像やパンフの画像などが
詰め込まれており、またメニュー画面も丁寧なつくりで好感が持てる。
画質の悪い物は「ブートレグ」扱いで例えば日本のテレビで放送されたものも
何度かのダビングを経たような画質ではあるが、そんなものまで収録されている。
ジェネシスがこれほど多くのプロモをつくっていたのか、と驚く人もいるはずだ。

次は83年から87年までの音源を集めた箱がリリースされるようだが、これはスルー。
70年の「侵入」から75年の「眩惑のブロードウェイ」までを集めた箱は
まだ遠い先の話だが、もちろん万難を排して入手しなければならない。
様々な被り物をしたピーター在席時の映像がどのくらい収録されるか楽しみである。
個人的には「眩惑のブロードウェイ」時の映像が多くあればなぁ、と
思っている。ブートレグDVDでもこの時期のまとまったプロショットを
見たことがないからというのもあるし、難解であるが故に一番ブートレグを
集めたのもこの時期であったからである。

えっ、お前の一番好きなジェネシスのアルバムは何かって?。
いやぁ、恥ずかしながら「A TRICK OF THE TAIL」なんです。
でも、なぜか家では「タニーオン、タニーオン」と口ずさんでは嫌がられています。
ちなみにこれは「君のTVショウ」ですね。

ああ、ピンク・フロイドやキング・クリムズンもこれくらいの内容の再発を
してくれないかなあ。
くだらない紙ジャケはもういいからさ。
コメント (6)
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