HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

ピート・タウンゼンドとハーモニカ

2006-11-11 22:14:45 | ROCK
先日リリースされたザ・フーの新作「エンドレス・ワイヤー」であるが
クレジットを見ると、ほとんどの楽器をピート自身でプレイしているのがわかる。
あれだけまとまった演奏を見せた、ライブでのメンバーは添え物のようである。
もともと、ザ・フーはピートが作ってくるデモ・テープをメンバーが聴き、
そのデモに忠実に、かつ驚異的テクニックでそれを演奏してきたのだから、
オリジナル・メンバーが半分に減った今となっては、ピートの「デモ」部分が
多く残されたもしくは、結果としてそうなってしまったのは必然である。

マルチ・プレイヤーのピートであるが、セッション参加は当然ながら
本業のギタリストとしての参加が多い。すぐ浮かぶのは、ライブではあるが
クラプトンの「レインボー・コンサート」だ。この日はステージ上のメンバーが
多くチャンネル数が足りなかったとも言われているが、それでもなんとか
ピートのプレイは聞き分けることができる。
だが、正直なところその他にセッションでギタリストとして参加したものは、
特筆すべきところはないと思う。
スタジオ・アルバムではベーシストとして参加したサンダークラップ・ニューマンの
アルバムが、一番内容も演奏もいい。

ピート・タウンゼンドがハーモニカで参加したアルバムがある。
それが、ギャラガー&ライルの「ウィリー&ザ・ラップドッグ」(掲載写真)で、
この中の1曲「GIVE A BOY A BREAK」で印象的なハーモニカを披露している。
スタジオでなく、人家や庭で録音した穏やかなアルバムの楽曲群にあって
一際メロディアスで、個人的にアルバム中一番好きな曲でもある。
紛れも無く英国フォーク・ロックの最良の部分がここにある。

ザ・フーのアルバムではハーモニカが活躍する曲がすぐに浮かんでこないのだが
ピートは「エンプティ・グラス」「チャイニーズ・アイズ」といった
ソロ・アルバムで、ピーター・ホープ・エヴァンスをフューチャーした曲を
多く残している。85年のライブ映像でのピーターの演奏は印象的だ。
ザ・フーが持つパブリック・イメージを考慮してか、使用頻度の少ない楽器で
あるが、ソロ・アーティスト、ピート・タウンゼンドとの相性は悪くない。
そんなピートがハーモニカでセッション参加したアルバムがあり、
しかも、アルバム全体の内容もいいときたら、ザ・フーのファンは必携である。
それにしても英国ロックはこの手のジャケットが多いな。(笑)

ところで。
ピートはデモ段階で自分でドラムスを演奏する。大してうまくはないが味はある。
「ビートルズで一番ドラムが上手なのは、ポール・マッカートニーだ」と、
言う人もいるが、恐らく悪い冗談だろう。
勿論一番上手なのは、リンゴ・スターである・・・・。



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DISC 1

2006-11-11 15:39:44 | 一曲縛り
01 NOBODY'S FOOL / DAN PENN(掲載写真右収録)
02 POLK SALAD ANNIE / TONY JOE WHITE
03 JACKIE WILSON SAID / VAN MORRISON
04 TRUCKER'S CAFE / GREAT SPECKLED BIRD
05 COME ON IN / EVEN DOZEN JUG BAND
06 LOVING YOU IS SWEETER THAN EVER / ROGER TILLISON
07 MILK COW BOOGIE / LEVON HELM & THE RCO ALL ATARS (掲載写真左収録)
08 MAKE A JOYFUL NOISE / JESSE DAVIS
09 IT'S SO EASY / LINDA RONSTADT
10 (DO YOU LIKE)FUNKY MUSIC / DANNIEL MOORE
11 I DON'T NEED YOU NO MORE / THE J.GEILS BAND
12 TELL THE TRUTH 《SINGLE VERSION》/ DEREK & THE DOMINOS
13 JAFFE'S LAMENT / ALAN GERBER
14 LOVE THE ONE YOU'RE WITH / STEPHEN STILLS
15 OH ATLANTA / LITTLE FEAT
16 THE JOKER / STEVE MILLER BAND
17 ONE WAY OR OTHER / FIFTH AVENUE BAND
18 HOUSE AT THE POOH CORNER / NITTY GRITTY DART BAND
19 SMALL TOWN TALK / BOBBY CHARLES
20 TRAVELLIN' LIGHT / J.J. CALE
21 DANCING GIRL / DAVID BLUE
22 WE HAD IT ALL / BOB NEUWIRTH
23 I DON'T WANT TALK ABOUT IT / CRAZY HORSE
24 OOH LA LA / THE FACES


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