HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

THE OLD GREY WHISTLE TEST VOL.2

2005-10-23 00:58:18 | ROCK
今年初頭に第一弾がリリースされたときに、「全部でVOL.10
くらいまで出ないかな」なんていっていたら、第二集と第三集
がリリースされた。多分これで打ち止めなんだろう。

とりわけ第二集は見所が多い。HEADS HANDS &FEATの
渋い演奏からスタート。2曲目に早くも最初の山場が。
KEVIN AYERSがTHE WHOLE WORLDを従えて登場し、「MAY I?」を
演奏する。若々しい金髪の悪魔、KEVINの麗しい姿に惚れ惚れする。
KEVINさんはこのDVDのためのコメントまでよせている。
らしからぬサービスぶりだ。(笑)
全3集を通して複数回登場するのはROXY MUSICのみなのだが、
これは選者の趣味かな。「LADYTRON」を演奏するこの映像は
ブートレグで見たことあるが、ドンピカの映像で見るとまた
素晴らしい。アンディ・マッケイは多分不良だ。(笑)

JUDEE SILLの映像も驚き物だろう。司会のボブ・ハリスは
「JESUS WAS A CROSS MAKER」の演奏が素晴らしかったと
振り返るが収録曲は「THE KISS」。曲としては「JESUS・・・」
のほうが優れていると思うが、映像があるだけで御の字だ。
以前ブログでもJUDEEをとりあげた時にも触れたが、やはり
「ブレス」は気になる。声量、音域ともに秀でてはいないが
曲がいいことだけは間違いない。
BRUCE JOHNSTONの「DISNEY GIRL」には期待したが演奏が
妙にためまくりで少しがっかり。

他にもBE BOP DELUXEやROY HARPER、TOM VERLAINEと
琴線にふれまくる面子が収録されている。
GARY MOORE & FRIENDS名義の収録は76年。曲は
「DON'T BELIEVE A WORD」。ゲイリー自身は78年のソロ・アルバムに
収録するが元々はTHIN LIZZYが76年にリリースしたアルバム「詐欺師ジョニー」
収録曲でシングル・カットもされた。ここでの演奏はフィル・リノットらが
参加し、ほとんどシン・リジーである。
ゲイリーは一度74年に短期間シン・リジーに参加するもののすぐ
脱退し、78年に再加入するのだが、その間も交流があったことが
この映像からよくわかる。

80年代で私が好きだった2組の収録が個人的に嬉しい。
SUZANNE VEGAとAZTEC CAMERAだ。ここでのロディ・フレイムは
B.B.KINGスタイルだ。えっ?何それ?。
いや、歌っている最中はギターを弾かないという意味なんです。(笑)
ロディのギター・プレイの端々に浅井健一がソロを弾く時と
同じ感覚を感じるのだが、私だけ?。
AZTEC CAMERAをネオアコの範疇で語るのは、間が抜けている。
ロディ・フレームはそんな軟弱なものではなく、ギター・ポップ
だけで語る人の目線や、耳からは零れ落ちてしまうもっと
多岐なジャンルの音楽を消化している。歌詞も素晴らしい。

このDVDの最後を締めくくるのはTHE POGUES。
渋いエンディングである。
このDVDの収録時間は154分。値段は2700円前後。
昔「BEAT CLUB」のLDを1枚4800円で全部買ったのだが
あれは1枚40分~60分弱の収録であった。
あの時代から比べるとなんていい時代なんだろう。

ここに収録された全てを楽しめる人は、少ないだろうが
貴重な映像と安価な価格設定を考えれば、大いに購入価値はある。
好きなバンドの映像はもちろん、未知のバンドを
知る絶好のサンプルでもある。






コメント (2)
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