HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

CREAM / ROYAL ALBERT HALL LONDON MAY 2005

2005-10-07 20:59:40 | ROCK
まさかの再結成。すぐさま音源は出回ったがオフィシャル盤の
発売予定のアナウンスも早かったので、楽しみに待っていた。
5月に4日間だけ行われたライブの中からベスト・テイクを
セレクトしてCDとDVDが発売されたが、やっぱり映像が
見たかったので、先にDVDだけ買いました。

オープニングに「I'M SO GLAD」を持ってきたのは大正解ですね。
胸躍るイントロもさることながら、ECとJBの二人でボーカルを
とる曲が1曲目というのは「おお、クリームを見れて(聴けて)
俺も嬉しいぜ」という気持ちを観客や、ステレオやTVモニターの前の
聴き手に起こさせる。もちろんメンバー3人の「演奏できて
嬉しいぜ」という感じがひしひしと伝わる。


あまりに激烈で、独りよがりな面もあったインプロ合戦には
昔も今も大して興味はないのだが、それでも有名ブート音源は
ライブもアウト・テイクもほぼ全て聴いてきたのだから、クリームを
好きなことには変わりない。特にライブを聴くと
アントニオ猪木ではないが、こんなことを毎日やっていたら
20年持つ命が2年で終わってしまう、というのが笑い話ではなく
マジにそう思えたものだ。
ただ、スタジオでのクリームはポップでいいメロディ、リフの曲を
多く残している。本当のところはそこが好きになる一番の
決め手なのだ。

よくよく考えれば40年近く前のバンドである。
今回の演奏は、当たり前だが昔のような力技は無い。
口さがない人は「ゆるい」というかも知れないが、
バンドも聴き手も成熟し、余裕を持って音を楽しめるのだ。
個人のエゴや上昇意欲とは無縁である故の音。
じゃあ、そんなのロックじゃないよ、とか言われかねないが
こんなのもロックなのだ。(笑)わからなければ40年待てばいい。

大病後のジャック・ブルースがハーモニカを吹きながら
歌う「ROLLIN' AND TUMBLIN'」が素晴らしい。ECのギターと
ジンジャー・ベイカーのドラムス、そしてジャックのハーモニカ。
こんな構成でトリオで演奏できるバンドって、そんなに無いでしょう?。

ライブならではのスリリングな部分も面白い。
構成が危うくなりそうなところを、バスドラのタイミング調整(笑)で
バッチリあわせるところは、さすがはベイカーさんである。
昔も今も口をあけてドラムを叩くのだなあ・・・(笑)
ドラムスのセッティング、特にシンバルが重なるようにセッティング
されているのを見るだけで嬉しくなってしまう。
それにしてもECのギターは帳尻あわせが上手い。
悪い意味ではなく、奔放に弾いているようでちゃんと小節の
ケツではきれいに最後をまとめる技、という意味である。

ステージ構成もなかなかである。
序盤で現役時代は当然だがライブで演奏することが無かった
「BUDGE」を披露、中盤でブルーズを少々、ラス前でベーカーの
ドラム・ソロ。私は全く飽きないのだが、「ドラム・ソロは
もう満腹だ」と客が思ったか思わないかのところで本編終了、
アンコールでとどめの「SUNSHINE OF YOUR LOVE」。
実に素晴らしい。

ところでこの素晴らしい映像を見ながら思ったことが二つ。
一つは当たり前だが、来日しないかなあということ。
アンコールで大写しになる東洋人(日本人?)のカップル。
うらやましいぜ。
もうひとつは・・・。
B.B.&A.も再結成しないかなあ・・・・。



コメント (4)
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