HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

お気に入り音楽の紹介と戯言

FRANK ZAPPA / BABY SNAKES

2005-10-10 12:25:29 | ROCK
ハロウィンにはちと早いのだが・・。
これを待望といわずして何を言う?。こればっかりなんだけど(笑)
嬉しいので書いてしまおう。

FZが77年のハロウィンでのライブを中心に映画化し79年にアメリカと
ヨーロッパで公開したのが映画「BABY SNAKES」。ビデオ、DVDの
どちらのフォーマットでも日本版が出るのは始めてである。
ビデオ時代は2本組で、かなり高価なものであったため購入できず
今も京都にあるその名も「JOE'S GARAGE」でコピーしたものを
何十回となく見たものである。字幕つきになったことで
ザッパのユーモアと皮肉たっぷりな喋りがやっと理解できるようになった。
79年のFZはアルバムを5枚も発表しているうえにこの映画である。
そのいずれもが濃い内容であり、FZの体力、集中力につきあう
スタッフ、メンバーも大変である。(笑)

映画は超絶の演奏と、凝りまくったクレイ・アニメで楽しく進行する。
懐かしのロイ・エストラーダは楽器を触らせてもらえず、ステージで
寸劇を演じる程度なのが、往年のマザーズ・ファンやフィート・ファンには
驚きかもしれない。が、この時点でのザッパ・バンドの演奏能力を考えれば
それも致し方ない。ザッパがスカウトしたエイドリアン・ブリューも
ギタリスト(主にリズムを切っている)として以外にも、いろいろと
こまごました打楽器や踊りや寸劇をさせられる。ブリューさんが
FZのキューなしに誤ってシンバルを叩いてしまうシーンがしっかり
記録されている。(笑)
後にザッパのステージを見たボウイに見初められ、ボウイのツアーでは
重要な役割を担うのだがここではやはりリードはFZだ。

二人のキーボーディストの活躍も見逃せないが、ザッパの次に目立つのは
テリー・ボッジオ。海パン?一丁で激しくドラムスを叩きながら歌う。
係争中のワーナー・ブラザーズを皮肉る内容を含む「オッパイとビール」、
エンジェルのパンキー・メドウズにテリーのルックスが似ていることから
ホモになりきってパンキーをからかう「パンキーズ・ウィップス」と、
見せ場は多い。歌詞中でスティーブン・タイラーやジェフ・ベックも
からかうのだが、まさか数年後そのジェフと共演するとは思いもよらなかった
だろう。(笑)それにしてもテリーのドラムスは圧巻だ。

そしてFZ。抜群のギターのトーンと恐怖政治。(笑)
ギターソロ自体は手癖中心であまり好きではないがSGのトーンの
美しさを再認識した次第。

ビデオは2部構成だった。2部の冒頭でいきなりテリーの
ドラムスから始まる「ディスコ・ボーイ」が目茶苦茶格好良かったのだが
DVDでは160分再生が可能なので、テリーのドラムソロから繋がって
普通に流れてしまうのが、違和感があるが、それは単に私がビデオを
見すぎただけの話なので、初見の方には関係の無い話か。

FZのことを難解だとか変態だとかいうのは間違っている。
確かに演奏は複雑であるが歌われることは至極まっとうだ。
複数の人間が集まる場所では、そこが家族であっても社会であっても
何らかの「政治」的考察は必要だし、誰だって心の中では
口に出来ない、実行できない「あんなこと」や「こんなこと」を
考えることがあるはずだから。

ボーナスとしてほんのちょっと例のロキシーでの映像が収録されているが
どうやら複数日の完全版の映像があるようだ。え~と、全部見たいので
よろしくおねがいします。(笑)

「BABY SNAKES」・・・・。いろいろなものを指すのだろうけど、
ここではスタジオ中に転がってのたうちまわっているシールドのことだと
しておこう。

”俺の体は黒くて長い 夜になったら抜け出して”
ん?。

コメント (2)
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