ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

08/02/11 文楽からモダンアートまでの一日

2008-02-11 23:59:46 | 美術・本

久しぶりに暖かい日となった。sakuramaruさんとご一緒に国立小劇場2月文楽公演の第一部「冥土の飛脚」へ。初回の12月の鑑賞教室で寝てしまったということだったのでどうだろうかと心配したのだが杞憂に終わった。最初の幕間からノリノリの感想が炸裂!近松門左衛門の作品世界を義太夫・三味線・人形の三位一体で見事に表現していると言ってくれた!!芸能鑑賞の中でも芸術志向の強い方なので案の定である。役者で仕上がりにバラツキがあることもある歌舞伎よりも気に入ったようだ。またお誘いするのでよろしく~(^O^)/

ミュージカル「ファントム」を青山劇場で観ている玲小姐さんとの待ち合わせまで時間があるのでどうしようか相談。(私はコピット&イェストン版ミュージカル「ファントム」は宝塚の和央ようか主演版で封印しているので今回はパス(^^ゞ)

東京国立近代美術館の招待券が2枚あるからということだったが、抽象的なモダンアートは苦手だとしぶる私。具象的作品もあるからと説得されて決意。地下鉄で移動して竹橋へ。
現在の企画展のうち、1階の「わたしいまめまいしたわ 現代美術にみる自己と他者」はバリバリのモダンアート。タイトルも回文になっているのだがそれとデザインの組合せとかまぁ面白いかなぁと。最後のコーナーのクレイアートのムービー作品のBGMの声が気持ち悪くて早々に逃げ出した。モダンアートはわけがわからなくて「一体何が言いたいの??」という気持ちが湧いてしまうから苦手だ。

所蔵作品展「近代日本の美術」を4階から2階へ観て回る。明治の文展以降の所蔵作品を入れ替えながらの展示だが、これは安心して観ることができた。洋画あり日本画あり彫刻あり。中学の美術の教科書で見た絵そのものや覚えのある画家や彫刻家の作品も何枚かあった。こういうのは馴染みがあるから目の保養になる。写真は公式サイトより、この展示のフロアの写真。

その一角に「特集 国吉康雄-寄託作品を中心に-」があった。中でも戦時中の1943年に描かれた《誰かが私のポスターを破った》という絵がよかった。反ナチスのポスターが破られているのを指さしている女の絵ということだ。時代を映していてゾクっとした。

「夏目漱石展」もご一緒しているが、今回のような展覧会を観るのはあまり時間がかからない。一つ一つの展示物に解説の文章がないので説明と実物の関係をチェックしながら見なくていいからだ。やっぱり私は左脳人間なんだろうか(^^ゞ
ミュージアムショップで気に入った巻物の蜘蛛の巣の絵の新書版のブックカバーが欲しくなったが、織物の糸に荒れた手指がひっかけて糸が飛び出してきそうでやめた。私はせっかく買ったものがすぐにダメになると痛手が大きいタイプなので買い物は用心深い。先に入り口に戻ってきて椅子で休憩。

さて玲小姐さんが美術館の入口まで来て合流の手はずになったが、着いたとメールがきても姿が見えず。電話すると美術館違いで六本木にいるという!六本木の美術館が以前の話題で出たので勘違いということね。東京ミッドタウンで合流することにして地下鉄を乗り継いで移動。先に御飯の場所で席を取って待っていてとお願いm(_ _)m
魚味醂粕漬定食の美味しい「鈴波」で玉子蒸し付きの定食をいただく。お酒も飲まない健全なお食事(笑)番茶を何杯もおかわりし、フードコートでコーヒーも飲んでしゃべりたおした。

ソフトバンクのCMの文句じゃないが、「予想外だ!」の一日となった。江戸時代から現代までを走り抜けたし、東京ミッドタウンも初めてだったし、濃すぎる一日だった!!


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4 コメント

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ファントム (hitomi)
2008-02-14 12:42:01
ファントム、どうだったのでしょうかね。初舞台のアイドルがいきなりミュージカルの主役で後は全然というのが日本ではありますね。2月は色々あってとても行けませんでした。

国吉は前に美術館で観たことがあります。印象深いですね。

以前、歌舞伎の漫画でしょうか、推薦されていたのに題名を忘れてしまいました。申し訳ありませんが教えて下さいませんか。よろしくお願いします。

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★hitomiさま (ぴかちゅう)
2008-02-14 22:57:11
漫画「花の名の姫君」は「桜姫東文章」を漫画化したものです。「雷神不動北山櫻」も載ってます。下記でご紹介しています。
http://blog.goo.ne.jp/pika1214/d/20050630
ミュージカル「ファントム」は主役の大沢たかおが大好きな友人が2回観ますが、主役なのに歌が一番下手だそうです。コピック・イェストン版は宝塚で観るといいと思います。きっと再演しますよ。
松竹座の「二人道成寺」の海老蔵の押戻し付きをご覧になったんですね。後シテの玉三郎・菊之助もきっとよかったでしょうねぇ。それも教育TVでオンエアしてくれないかなぁ。
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ありがとうございます! (hitomi)
2008-02-14 23:34:56
ファントム、やっぱりね。
宝塚の春野さん版は丁度、東大阪での扇展観たくて行きました。ぴかちゅうさんほどではないけれど暑い時期でハードでした。宝塚のイングリシュガーデンも幕間に走って見に行きました。6月ぐらいにゆっくり見学したいです。以前クラシック音楽を使ったファントム来日公演観ました。
ロイドウェッバーより先に作ったと言ってましたが印象派薄い来日版でした。

歌舞伎座の3階で通し、日帰りは辛いです。大阪、京都はありがたいです。なかなか新しいものはないのですが今回はラッキーでした。
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★hitomiさま (ぴかちゅう)
2008-02-15 22:19:12
(訂正)宝塚版はコピック・イェストン版ではなくコピット&イェストン版でしたm(_ _)mファントムにかかわった10年の回想をまとめた記事↓を探して気がつきました。
http://blog.goo.ne.jp/pika1214/d/20050209
>クラシック音楽を使ったファントム来日公演......私も観ました。ケン・ヒル版だと思います。ファントムがクリスチーヌに歌いかけたビゼーの「真珠取り」のメロディに乗せた歌声が記憶にハッキリ残ってます。黒人の方でしたが本当にいい声でした。
謎のペルシャ人がファントムの兄だったという、ガストン・ルルーの原作に一番近いストーリーでした。原作を翻訳で読んで、コピット&イェストン版とロイド=ウェバー版のミュージカルがあまりにも原作と違うのにビックリしたものです。ウィキペディアにケン・ヒル版の項がありますから、読んでみてください(^O^)/
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