11/03/04 十月からの国立大劇場の座席区分変更と値上げが痛い！

三宅坂にある国立劇場は、今の私の職場から歩いて20分ほどで行けるのが嬉しい。だから休日だけでなく、仕事をフレックスで切り上げたりもして、大劇場で歌舞伎公演を小劇場で文楽公演を楽しんでいる。
今年に入って大劇場の初春歌舞伎公演「四天王御江戸鏑」では職場有志による観劇企画の幹事を引き受け、1500円の３等席でここまで楽しめるのかと好評をいただいた。あぜくら会メンバーにもなっているのでチケットは10％引で10枚まで先行予約でとれるので、それもあってお役に立てた次第。

ところが、一昨日届いた会報『あぜくら』を昨日パラパラめくっていて、最後の方の記事でショックを受けた。
「国立劇場(大劇場)の歌舞伎公演の座席区分の見直しと一部料金の改定について」という記事だ。10月以降上演から変更になるという。座席区分の見直しは会報を携帯で撮影したものが冒頭の写真。２等席を２等Ａ席と２等Ｂ席に分けてＡ席は2500円から4500円に値上げ。これで１階の前方の左右の端の方にあったお得な席のほとんどは値上げになる。
そして私の愛する３等席は３階後方に３列あったのが、最後の１列＝12列だけになってしまう。10列目などは２等Ｂ席になるので1500円から2500円に値上げになる。

うーん、痛い！今まで国立劇場の歌舞伎公演のチケット代については、日本でも国家予算から少しは文化に使って補助していただいているからこそ、松竹の公演に比べて安さが実現しているぞと誇らしく思っていた。特に２等席３等席は学生さんなどの若い方も含めて敷居の低い値段で伝統文化に親しんでもらうためにも、実に素晴らしいと高く評価し、私も有難く利用させてもらってきた。

いくら独立行政法人になって独立採算制を高めるといってもなんなんだよ～。松竹歌舞伎会に再編されて以降、チケット代の割引がなくなって以来の打撃である。

ＮＨＫの教育テレビの劇場中継で歌舞伎をやらなくなるということも聞いている。
お金をかけずに文化を楽しむ機会を減らしたり奪ったりしないで欲しい。こういう要望は誰にぶつければよいのだろう？！
日本においても英米式の二大政党による政権交代がよいとするベクトルの強まりで、今のような世の中になってしまった。文化政策は自民党も民主党も同じようなレベルではないだろうか。マスコミのミスリードの責任は大きい。
そういうところも変えていかないと、そこそこの所得でも文化的な生活を楽しめる社会にしていくことはできないように思う。中選挙区に戻してくれ～。そうしないと選挙のたびにくだらない逡巡を強いられて疲れてしまうよ～。

それでは明日は、有難い３階10列目で３月歌舞伎公演の初日を観劇させていただく・・・・・・(溜息)。