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その3はゾフィー、ルドルフ、マックス、ルドヴィカ。一応これでしめくくる。
(5)皇太后ゾフィー=寿ひずる
初演からの初風諄が体調不良のため休演となりピンチヒッターとして登場したが、これが素晴らしかった。昔昔、宝塚『ベルばら』の小公子を演った時に観たが、トップになる前に退団。舞台復帰後は数年前の『風とともに去りぬ』のベル・ワトリングでふくよかになったお姿にあいまみえた。そして今回の皇太后ゾフィー。初風諄もマリー・アントワネット主演以来の貫禄あるお姿だったが、いかんせん声域がミスマッチで迫力が今ひとつなかった。ここで寿ゾフィーは元男役だっただけに声域も無理なく迫力ある歌唱力も発揮され、芝居も細かく情感あふれ、息子フランツを思いながら心臓麻痺で亡くなる前に歌い上げるソロは万感胸に迫るものがあった。
初風さんには申し訳ないが、この役は今後、寿さんに演っていただきたいと思う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/choki.gif)
(6)皇太子ルドルフ=パク・トンハ
他のおふたりは今回観れず。昨年の公演からの登場だが、3人の中で一番のお兄さん的雰囲気のルドルフで熱血派という感じがいい。韓国ミュージカル界で主役をはっていただけにダンスシーンは一番よかった。日本に活躍の場を求めて来日し劇団四季にも在団して鍛えられている。四季がアジアのミュージカル界の人材を育てる役割を果たしていることは大いに評価したい。
実際のルドルフは本当は30過ぎのカイゼル髭をたくわえた妻子持ちで、映画『うたかたの恋』でよく知られているようにずいぶん年下のマリー・ベッツェラ男爵令嬢と心中したわけだけど、脇筋は簡素化でこのミュージカルではまるで独身の若者のような設定になっている。しかしながら十分な大人になって政策的に父親と対立した末の自殺というのが史実だ。だからその辺の政治活動の様子を独立派とともに活動する場面やドイツ民族主義の台頭に対して怒りをあらわにする場面、父親に自分の主張をする場面などで大人の男としての振る舞いを感じさせたパク・トンハに好感をもった。それと韓国では男子に2年間の徴兵制がしかれているので日本人よりも政治意識がしっかりせざるを得ないという社会の違いがあることの影響もあると思う。だからそういう意識の違いが演技にも出てきているのだと思っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
(7)マックス(エリザベートの父親)=村井国夫
マックスは自由奔放に生きた変わり者の公爵で、娘のエリザベートがその生き方に憧れて「パパみたいになりたい」と歌うような魅力あふれる人物として演じなければならない役だ。村井マックスは昨年の公演からの登場だが、冒頭の娘の家庭教師との浮気現場からその魅力が炸裂。好色さもその魅力に女の方から寄ってくるような感じで嫌らしさがなく、実にいい。♪「結婚は失敗だ」♪と寿ゾフィーとデュエットする場面など今回の公演で初めてうなってしまった。コルフ島で霊として現れ、娘と不協和音でデュエットする場面もきちんと成り立っている。初演の寺泉憲はちょっと歌が力及ばずだった。ここは二人とも歌が上手くないとひどい場面になってしまう。村井マックスによってエリザベートの不幸な人生が際立ついい場面になった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_pink.gif)
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(8)ルドヴィカ(エリザベートの母)=春風ひとみ
初演の阿知波悟美も悪くはなかった。しかしゾフィーと姉妹には見えなかった(失礼m(_ _)m)。春風ルドヴィカが娘ふたり、姉ゾフィーと並ぶとちゃんと貴族が並んでいるように見える。それってけっこう大事だと思っている。
春風ひとみのひとり舞台『壁の中の妖精』を今年は観たかったのだが、8月の短期間の上演だったし体調をくずしていたのでまた見送ってしまった。次回こそ是非観たいと思っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_en.gif)
キャスト評、以上8人でしめくくる。次回の公演あたりからまたキャスト一新の噂があるが、またそれもありだろう。作品も進化しているし長く上演を続けていってほしいものだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_please.gif)
写真は、東宝のHPから皇太后ゾフィーの寿ひずるの画像。
(5)皇太后ゾフィー=寿ひずる
初演からの初風諄が体調不良のため休演となりピンチヒッターとして登場したが、これが素晴らしかった。昔昔、宝塚『ベルばら』の小公子を演った時に観たが、トップになる前に退団。舞台復帰後は数年前の『風とともに去りぬ』のベル・ワトリングでふくよかになったお姿にあいまみえた。そして今回の皇太后ゾフィー。初風諄もマリー・アントワネット主演以来の貫禄あるお姿だったが、いかんせん声域がミスマッチで迫力が今ひとつなかった。ここで寿ゾフィーは元男役だっただけに声域も無理なく迫力ある歌唱力も発揮され、芝居も細かく情感あふれ、息子フランツを思いながら心臓麻痺で亡くなる前に歌い上げるソロは万感胸に迫るものがあった。
初風さんには申し訳ないが、この役は今後、寿さんに演っていただきたいと思う。
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(6)皇太子ルドルフ=パク・トンハ
他のおふたりは今回観れず。昨年の公演からの登場だが、3人の中で一番のお兄さん的雰囲気のルドルフで熱血派という感じがいい。韓国ミュージカル界で主役をはっていただけにダンスシーンは一番よかった。日本に活躍の場を求めて来日し劇団四季にも在団して鍛えられている。四季がアジアのミュージカル界の人材を育てる役割を果たしていることは大いに評価したい。
実際のルドルフは本当は30過ぎのカイゼル髭をたくわえた妻子持ちで、映画『うたかたの恋』でよく知られているようにずいぶん年下のマリー・ベッツェラ男爵令嬢と心中したわけだけど、脇筋は簡素化でこのミュージカルではまるで独身の若者のような設定になっている。しかしながら十分な大人になって政策的に父親と対立した末の自殺というのが史実だ。だからその辺の政治活動の様子を独立派とともに活動する場面やドイツ民族主義の台頭に対して怒りをあらわにする場面、父親に自分の主張をする場面などで大人の男としての振る舞いを感じさせたパク・トンハに好感をもった。それと韓国では男子に2年間の徴兵制がしかれているので日本人よりも政治意識がしっかりせざるを得ないという社会の違いがあることの影響もあると思う。だからそういう意識の違いが演技にも出てきているのだと思っている。
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(7)マックス(エリザベートの父親)=村井国夫
マックスは自由奔放に生きた変わり者の公爵で、娘のエリザベートがその生き方に憧れて「パパみたいになりたい」と歌うような魅力あふれる人物として演じなければならない役だ。村井マックスは昨年の公演からの登場だが、冒頭の娘の家庭教師との浮気現場からその魅力が炸裂。好色さもその魅力に女の方から寄ってくるような感じで嫌らしさがなく、実にいい。♪「結婚は失敗だ」♪と寿ゾフィーとデュエットする場面など今回の公演で初めてうなってしまった。コルフ島で霊として現れ、娘と不協和音でデュエットする場面もきちんと成り立っている。初演の寺泉憲はちょっと歌が力及ばずだった。ここは二人とも歌が上手くないとひどい場面になってしまう。村井マックスによってエリザベートの不幸な人生が際立ついい場面になった。
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(8)ルドヴィカ(エリザベートの母)=春風ひとみ
初演の阿知波悟美も悪くはなかった。しかしゾフィーと姉妹には見えなかった(失礼m(_ _)m)。春風ルドヴィカが娘ふたり、姉ゾフィーと並ぶとちゃんと貴族が並んでいるように見える。それってけっこう大事だと思っている。
春風ひとみのひとり舞台『壁の中の妖精』を今年は観たかったのだが、8月の短期間の上演だったし体調をくずしていたのでまた見送ってしまった。次回こそ是非観たいと思っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_en.gif)
キャスト評、以上8人でしめくくる。次回の公演あたりからまたキャスト一新の噂があるが、またそれもありだろう。作品も進化しているし長く上演を続けていってほしいものだ。
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写真は、東宝のHPから皇太后ゾフィーの寿ひずるの画像。
の流れを感じます。皇太后の役はうまかったので、これからも舞台頑張ってほしいですね。
そうですか、やっぱり良かったですか…。
春風@ルドヴィカ、村井@パパは、前回観た際にグッドキャスティングと思ってたので、今回更に熟成されたのではと(想像して又、観れなかったのがツライ)
(><)
でも、感想が拝見できたので、想い描いて楽しむことにします!!
(^^)v
男役時代かっこよかったですよね。
スター街道に!ってところ、結婚されたのが惜しまれましたが、今また舞台で活躍されてうれしいです。
私は、この間、ヒーちゃんの要素も十分あるんだよね。巳之ちゃん。
とお母様に良く似た巳之助くんが、どうなってゆくのかなあ?なんて思ってずっと見てしまいました。
歌が上手で。
離婚後すぐに上月さんの代役で登板した「42ndストリート」が、もうもうスゴイ昔のことのようです。
代役って、大変だと思うんですよ。
本役さんのイメージとか、観客側の思い入れとか色々あるだろうし。
寿さんは、それらにチャンと納得させられる演技で応える役者さんなんですよね。
ストーレートプレイ「蜘蛛の巣」での怪演振りも素敵だったし。
復帰以後の舞台は、宝塚時代より大きさと暖かさが感じられるのも、気のせいばかりじゃないですよね。
これからも“要チェック”ですね♪
(って、ついつい長レスで失礼しました)(^^;
★red and black様
春風さんになってからルドヴィカ、ヘレネ、エリザ、ゾフィーが並んだところ、ホント貴族の一族の女たちの絵になってましたよね。そして、ママの♪「うちの娘に変わりないわ」♪っていうお気楽モードがいいなあ。
★北西のキティ様
♪「オスカル、オスカル、君は心の白薔薇か~」♪でしょ。そのシングルレコードお借りしましたよね。その節はありがとうございましたm(_ _)mって何年前の御礼よ~。
★midoriさま
次は観てやってくださいね。って私は東宝営業部員かって。涼風さんが主演の『42ndストリート』観なかったんですよ。なかなか再演されないし、観ればよかったと後から後悔していたのでした。上月さんはアルドンサがよかったなあ。早くに亡くなられたのが残念です。
★harumichinさま
お母様に良く似た巳之助くん...今度よく見てみようっと。昨年かな歌舞伎座の『たぬき』で三津五郎が最後の「女房よりも子どもだなあ」の台詞で泣いてました。なんか気持ちが入っていて私ももらい泣きしたのを思い出しました(T-T)