Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

ベヒシュタイン(No.2585)

2022-05-19 14:00:58 | グランドピアノの買い方・選び方
分かり難いベヒシュタインブランド戦略

ベヒシュタインジャパン戸塚社長のブログ 社長のブログNo.20 弊社の販売網-2 「ピアノ専門店のホームページ上の注意すべき記事」 | ベヒシュタインジャパン公式サイト


<引用>
「スタインウェイやベヒシュタイン等の有名ブランドも、アジア諸国に普及モデル の生産拠点を移しており・・・」 →[正]過去に、弊社がベヒシュタイン社(本社:ベルリン)から輸入したものは全てヨーロッパ製です。そして、“ベヒシュタイン”ブランドのピアノは、全てドイツ・ザイフェナースドルフ工場製です。“ホフマン”ブランドはベヒシュタイン社のチェコ工場製です。
<引用完>


これ本当かな? 「セカンド・ライン」だとしても。
途中で「フォイリッヒ をボロクソに貶す」はコストパフォーマンスが劣位になった証拠。同じハイルン社製だから。

ベヒシュタイン本社のHP 

Flügel & Klaviere • Alle Marken von C. Bechstein

Alle Bechstein-Marken im Überblick: Erleben Sie Flügel- und Klavier-Modelle für jeden Anspruch. Von C. Bechstein über W.Hoffmann bis zu Zimmermann.

 

W.Hoffmann をクリックして W.Hoffmann vision をクリックすると、以下の文章に出会う。


<引用>
W.Hoffmann Vision

These quality pianos at affordable prices are made using highly modern production processes. Their persuasive European qualities include an impeccable touch and a nuanced voice. The W. Hoffmann Vision instruments are made in Europe and offer good value for money.
<引用完>


ホフマンヴィジョンは『ヨーロッパ品質を維持』し、『ヨーロッパの部品を使っている。』チェコで製造していれば、この表記は為されない。生産国記述無しである。

Hoffmann vision はチェコのベヒシュタインヨーロッパでは「組み立てていない」 = 中国ハイルン社製造


次に、ベヒシュタインジャパンHPでホフマンをクリックすると 製品情報 | ベヒシュタインジャパン公式サイト が出る。あれっ?! チェコのベヒシュタインヨーロッパ組立てのホフマンプロフェッショナルとホフマントラディションしか掲載されておらず、「ホフマンヴィジョンは無し」である。ベヒシュタイン本社は取り扱っているが、ベヒシュタインジャパンは扱っていないのか?

・・・と思って、「ホフマン ヴィジョン」google検索すると、https://www.bechstein.co.jp/for_sale/?brand=vision  がトップに来る。ベヒシュタイン本社のフルラインナップでは無く1機種だけだが、取り扱っている!
詳細HP W.HOFFMANN V2 Vision 黒艶出 | ベヒシュタインジャパン公式サイト がこれ。生産国記述無し。
検索結果 | ベヒシュタインジャパン公式サイト 日比谷駅直結のベヒシュタイン看板店に展示しているよwww

  1. ハイルン社はヨーロッピアンピアノのみ製作(アメリカピアノは製作しない)
  2. 響板&胴体&脚はユーラシア大陸材木

冒頭で引用した


<引用>
“ホフマン”ブランドはベヒシュタイン社のチェコ工場製です。
<引用完>


は完全に嘘である。中国ハイルン社製造のホフマンヴィジョンを自社HPで設けているのだから。
ベヒシュタインジャパントップページからリンクで辿れないようにホフマンヴィジョンを隠しているのである。
スタインウェイが公明正大に「ボストンピアノとエセックスピアノはサード・ライン」を明示しているのと正反対。

  1. ホフマンヴィジョン v2 高さ114cm = 114万円
  2. フォイリッヒ 115 高さ115cm = 66万円 FEURICH «  「ピアノでココロ豊かな人生を」ピアノ愛好家のための 浜松ピアノ店

これでは売れないwww
割高と言われる ボストンUP-118E PE = 108万円で、114万円の中国製がホフマンヴィジョン。
ベヒシュタインジャパン戸塚社長がフォイリッヒを僻むのも頷ける。

フォイリッヒ 山本眼科 山本起義さんHP再登場してもらおう。


<引用>
 このA189は大変好評でしたので、このピアノをベースにゴールドライン(写真上左)というアクションを使いコンサート用 として作ったのがL162とM/P192です。(M/PのPはそれまでのM型と区別するためとフォイリッヒではプロフェッショナル と命名していたことに由来すると憶測しています。)
同時に、シルバーライン(写真上右)という幾分安価な部品を使いA160とA190を、音大生の練習用ということでアカデミーとして 廉価版をだしました。

この、ゴールドラインとシルバーラインのアクションの差は、どちらも ドイツレンナー社のアクションで設計は同じですが、部品の調達先がドイツ国内か、中国からの調達かで差別化を図っているようです。 この2003年はベヒシュタインの全機種は総アグラフから決別しカポダストローバへと変更した創業150周年の時期になります。
<引用完>


Bechstein Academy は途中まで中国ハイルン社製造「セカンド・ライン」


う~ん、だから廉いのか! ベヒシュタイン・コンサートの6割未満だからね → ベヒシュタイン・アカデミー
「レンナー中国」が「レンナードイツ本社」と全く同じ部品が製造出来るか? と問われると大勢が「差はあるだろうな」と思うだろう。「フォイリッヒ」と「スタインウェイ」が同水準で組み立てられてはいない、同様。
「ゴールド」と「シルバー」は「差がある証拠」。
多くが中国でピアノを生産(組み立て)しています «  「ピアノでココロ豊かな人生を」ピアノ愛好家のための 浜松ピアノ店
2003年直後、ハイルン社が「ベヒシュタイン製造」「ウェンドル&ラング製造」を中国共産党 習近平国家主席が工場見学に見えた光栄ある写真入りの「ハイルン社パンフレット」である。(ペトロフとフォイリッヒはまだの時期)
ベヒシュタインページに「シルバーライン」が美しく掲載されて「ベヒシュタイン アカデミー」を製造していることが堂々掲載!
Hailun Piano, a Chinese national brand shining in the world piano industry
が2022年現在のハイルン社。「shining in the world piano industry」が誇り。サード・ライン一覧が下に掲示されている。


当初に戻ろう。
<引用>
「スタインウェイやベヒシュタイン等の有名ブランドも、アジア諸国に普及モデル の生産拠点を移しており・・・」
<引用完>


ベヒシュタインジャパン戸塚社長が引用している埼玉B楽器の主張の方が正しい。戸塚社長は詭弁である。「ベヒシュタイン アカデミー」はセカンド・ラインであり、生産拠点は中国ハイルン社であり、最終組立てをドイツで実施するだけだから。


ファースト・ライン、セカンド・ライン、サード・ライン 価格比較一覧

  1. ベヒシュタイン コンサート L-167 990万円 → ファースト・ライン
  2. ペトロフ P159 Bora STANDARD 540万円 → ファースト・ライン
  3. ベヒシュタイン アカデミー A.160 530万円 → セカンド・ライン(ドイツ製が売り)
  4. ヘスラー K175 505万円 → ファースト・ライン
  5. ホフマン トラディション T-161 Tradition 330万円 → セカンド・ライン
  6. ボストン GP-156 PEII 230万円 → サード・ライン
  7. フォイリッヒ 162 Dynamic ⅰ 144万円 → サード・ライン

日本で販売されている国内価格。全てヨーロピアンピアノ。胴体&脚も鳴る。
160cm前後のグランドピアノ価格である。この寸法のグランドピアノはスタインウェイ S 以外はアクションがすっきりしない。ヤマハも「C3」183cm以上はアクションが1967年CF と同じに出来たが、G2=178cm には取り付けられなかった実績で、2022年現在に至る。

ベヒシュタインの価格付けは「同じEU内チェコ製造ペトロフ」への対抗心ありあり。(ヘスラーは気にしていない)
「ベヒシュタインが欲しいが予算不足の人」向けだが、ペトロフ買うか? ベヒシュタインアカデミー買うか? ホフマン トラディション 買うか? ボストン買うか? フォイリッヒ買うか? は買い手が決める。

・純ヨーロピアンピアノ指向 → ヘスラー, ペトロフ
・日本製が安心指向 → ボストン
・コストパフォーマンス指向 → フォイリッヒ

熱狂的なベヒシュタインファンで予算不足の人がどの位いるのだろうか? スタインウェイは、「ボストンまで価格を下げれば売れる」と踏んで、実際に売れている。ホフマントラディションの価格で売れるモノなら売りたい、が販売店心理。だが、230万円と330万円の金額での100万円の差は絶大。
100万円差があるなら、響板だけ鳴るボストンでも日本製だからいいや! と感じる人も多い気がする。中国製が嫌いな人なら。(野菜とか貝では結構いる)


ヨーロッパ6大ブランドで「セカンド・ライン」「サード・ライン」を不明瞭にしているのはベヒシュタインだけ。ヤマハと似ている。ベヒシュタインの「ブランド別」価格を114cmクラスのアップライトピアノで比較しよう。

  1. ベヒシュタイン・コンサート 8(この機種は131cm)600万円 → ファースト・ライン
  2. ベヒシュタイン アカデミー A.114 Modern 220万円 → セカンド・ライン
  3. ホフマン プロフェッショナル WH 114 P 155万円 → セカンド・ライン
  4. ホフマン トラディション T-122 Tradition(この機種は122cm) 150万円 → セカンド・ライン
  5. ホフマン ヴィジョン Vision V2 114cm 114万円 → サード・ライン
  6. ツィンマーマン Studio S2 114cm ベヒシュタインジャパン取扱無し → サード・ライン

ベヒシュタイン「サード・ライン」ホフマンヴィジョンはバカ高い。同じハイルン社製グランドピアノ ウェンドル&ラングAG-151E & コロラトゥーラ EX-151E が90万円なのだから


参考までに、ヤマハ b113 43万円(特約店店頭価格)インドネシア工場製 → サード・ライン である。サード・ライン はこうでなくちゃ!
コストパフォーマンス最重視ならば、ウェンドル&ラング か コロラトゥーラ 買おう。ホフマンヴィジョンではない。
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