「求心力」と「遠心力」を『マーラー指示通り』に細部まで追求する下野+読響、「なめらかに」と「開放」を追求するインバル+都響
1ヶ月の間にマーラー「復活」を「東京を代表するオーケストラ」が役付指揮者で振るのを2度聴けた。東京は素晴らしい街だ! 同じ曲だが、これほどまでに違って聴こえて来ることを改めて確認させて頂いた次第である。
マーラー交響曲第2番「復活」は、ベートーヴェン交響曲第5番「運命」第9番「第9」を超越しようとして生み出された曲。悲劇的な第1楽章から開始され、歌曲集「子供の不思議な角笛」から生み出された2つの楽章など3つの楽章を経て、壮大な終楽章(第5楽章)で終結する。交響曲第1番「巨人」と比べて、「全貌は大きく」と「細部は細やかに」が徹底された。全部書き出していると「演奏会批評」なのか「作品批評」なのか分からなくなる可能性が高いので、数点だけ抜き出す。
マーラー交響曲第2番「復活」聴きどころ 抜粋
第1楽章終了後「5分間休め!」の指示がある
マーラー初(世界史上初?)の「交響曲楽章リート」で信じられないほど多くの「フレーズを明確に切れ!」の指示がある
第5楽章の「舞台外バンダ」に「細かな音量指示」がある
このくらいにしておこう。書き始めるとキリが無いほど、「神経質なマーラー」がこの交響曲にはいる!
第1楽章終了後の「5分間休め!」の指示は、実演でも録音でも聴いたことが存在しないほど、奇想天外な指示であるではないか!
下野竜也の「マーラー」
第1楽章終了後「5分間休んだ!」
第4楽章「はじめての灯り」でオケに明確にアーティキュレーションをマーラー指示通りに振り分けた
第5楽章の「舞台外バンダ」を細かく音量指示通りに演奏させたばかりでなく、最後の「4本のトランペット」の箇所では、1番から「舞台左手手前」「舞台左手奥」「舞台右手奥」「舞台右手手前」に配置し、『グルグルとホール外を巡る』音響実現!!!
私高本は猫頭なので、「5分休むなんて暴挙はしないよな!(爆 聴衆が壊れて緊張感が壊れて、第2楽章以降が壊れるよな(爆笑 」と思っていた。『下野竜也 + 読響』を聴くまでは。
やっぱ、「猫頭」だったわ、私高本の脳ミソ。
マーラー「高度な知性を讃えて」の『大きな耳のロバ』並みの知性なんだよ~、私高本(泣
私高本の感性は『マーラーが揶揄したロバの耳』程度で「大きさだけは大きい」が『聴こえはスカ』
のようだ。何とか、「音楽の内容まで聴き取れる耳」が欲しいモノだ(爆