Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

下野竜也指揮読響第540回定期演奏会批評:続編(No.2393)

2014-09-10 23:56:28 | 批評
楽器自体の持つ自然な音量を基準に、ソロ曲と同じようにブルックナー交響曲を演奏すると(大概の演奏はこのタイプ)金管楽器と弦楽器の音量に、木管楽器が埋もれているのだ。

下野竜也の素晴らしさは、金管楽器と弦楽器の音量を下げながら「響き」は充分に有し、木管楽器群の綾なす掛け合いが目の前に浮かび上がること!


 これは、「読響のアンサンブル力の卓越さ」が大きい、と感じる。ブルックナーの書法自体が、「ホルン8本 + トロンボーン3本 + チューバ1本 + トランペット3本」に対して「フルート,オーボエ,クラリネット,ファゴット 各3本」となっており、1本毎でさえ音量の小さい木管楽器群よりも金管楽器群の方が大きい(爆

下野竜也 は、金管楽器が「吠える」ことは決してしないし、弦楽器を「引っ掻く」ことも決してしない


 特に、弦楽器については、ボーイングを速く大きく要求することが特徴的で、「強く押し付ける」は全く無い。見事なブルックナー像 が実現した!


 前半のハイドン第9番も楽しかった。「ソナチネ」程度の規模の曲。下野 は、指揮台も指揮棒も使わず、「ヴァイオリン対抗型」配置にして、「ヴァイオリンの広がり」を強調した。曲の印象が(ハイドン交響曲の中でも)濃い曲では無いので、ブラヴォー も掛からなかったが、爽やかな印象が残った演奏だった。


 今月の「下野竜也 + 読響」の全3公演を聴くことを決め、当日チケットを全て揃えた。サントリー名曲シリーズの「現代音楽プログラム」は私高本は感動するのだろうか???

 
コメント
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