ぱたの関心空間

関心空間と徒然なるままに。

アフタースクール@イオンシネマ久御山

2008-06-05 00:28:08 | 映画感想
とりあえず、騙されることがこんなに心地いい映画というのもなかなかないなーと。

もしも、これから見るという人がいたら、
最初から気を抜かずにみてください。

そんでもって、
最後まで気を抜かずにみてください(笑)

あたしゃ最初のほほーんと見ていたために、後半で話の線を繋ぐのに必死でした(苦笑)。

はてさて。
この映画。やはり初めて見る人には先入観とか予備知識無しで見ていただきたい(というか、それで見なくては意味が無い)ので、見て無い人は読まないでください(<強気)
#あ、ぜってぇ見ねぇ!と心を決めている人は読んでください(<弱気)

なにしろ細部まで余計な部分なんてほとんどないんちやうかなぁと、
#見終わった人だけが入れる公式HPから行けるBBSを読んでいて
思いました(汗)

役者で見に行ったというのはあります。
大泉洋さんは声の出演、っつー映画は見たことがあるけれど、ちゃんとした出演映画というのははじめてみる。ご多分にもれず儂も「どうでしょう」好きだし。
蔵之介さんは惑星ピスタチオの時から知っている好きな役者さんだし。
堺さんは。。。。よく知りません、ごめんなさいっ!

なにが儂、騙されたっつーてなぁー、この堺さんの演技だ。
最初、の微妙な演技。
あれはあれで伏線だったりするのだけど、儂は堺さんを良く知らないが為に、事もあろうにそれを 『ヘタな役者さんだなー』 などと思ってしまったのだ
#あぁ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいm(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m

微妙だけど、決しておかしくはない。だけど、具体的な説明チックな台詞があったり証拠があったりするわけではない。観客には勝手に「そーなんだろーなー」と思わせるテクニック、それが心憎い。
山本圭さんを、イケスカン親父さんやなー、と思ったアナタ! お仲間です。

ホームページとかの作りとかもずるいねん。
キチンと騙される様に人間の相関図とか書いているんだけど、劇中で前半お客さん目線をリードする(つまり勝手に思い込んでいる)探偵北沢の捜査メモ、って事になっていて、決してウソじゃない。あらすじで「木村は結婚している」と書いているけど、その後に「と神野が言った」と付けてみたりする。
いや、正しいよ、うん、その通りだった。

蔵之介さんはなんだろーね。
ちょっとアウトロー系の一癖も二癖もある探偵なんてさ、ええやん、映画の中で映えるやん。ところが、途中で種明かしが始まってから加速度的にこの探偵のカッコよさが霞んでくる。多分、表情的にも、演技的にも変わりはないのに、見ている側の視点が変化したのに合わせて、急に蔵之介さんの見え方が代わる。ここにもどんでん返し、しかもかなり高度の。
格好良かったと思っていたはずだったのに、いつのまにかあのかっこ悪さ、出来ひんわー。
その微妙な演出加減は蔵之介さんの演技力?それとも監督の力量?
きっとどっちもなのでそう<優等生的コメント

ほんで、大泉洋さん。
だー。 なんかフツーにいい役者さんなんですけど。。。?
まぁ、それはそれでいいのか?
なんかねー、やっぱり大泉さんには毒が欲しいと思ってしまうのはエゴ?エゴ?エゴ?

ところで、
見た人がもしいたら確認したいのだけど、この映画。
本当の主人公は「警察」だったのではないか?と思うのだけどどうでしょう?

こんな風にダマすタイプの映画って結構あって、無論好きなのだけど、この映画の見終わった後の安心感に微妙な違和感がある。
なんでこんなに割り切れるのか?

うどん屋で、他の客が(というか、全員が刑事なわけだけど)さーっと引くときの爽快感。
それはつまり、バックに警察がいるという安心感だったのではないか、と思うわけです。
例えば、これが、大泉、堺、常盤の3人が何の力も持たないフツーの同級生なのに、たった3人でヤクザと大企業のトップを相手に仕組んで騙すようなストーリーだったとしたらどうだろう。痛快感は確かにあるし、ハラハラ度も上がる、けどこのアフタースクールのような安心感はない。
寄らば大樹とか長いものには巻かれろ、なんていうとヤラシイか。お上に対しての信頼感とゆーか、やっぱり正義感とか好きなんちゃうかな、日本人って。

警視庁推薦、とか書いてあったっけかな?エンドロール。

意外と判りにくいけど、結局この話は警察が大物政治家を追い詰めるための作戦の一環であって、その一コマだったのよね。
そこも一つの装置ではあるし、それと同時に結構強力な骨子であると思う。

いや、でもね。
ホント久しぶりにもう一度見て観たい、と思えた映画。いや、ホントに。

ラスト近くの学校での北沢と神野のやりとり、ぐっときます。
神野センセ、格好いいね。らヴ。

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