ぱたの関心空間

関心空間と徒然なるままに。

男肉 du soleil@精華小劇場

2008-02-23 12:46:50 | 演劇レビュー
精華演劇祭でお芝居を見るその2ですの。
その1はベトナムでございますのよ。
若しくは以前京都大学にあった劇団ですのよ。(マニアック過ぎ?)

さて、そんなわけで今回は全く知らない劇団。
しかし、初めての劇団を見に行く一番のキッカケはインパクトである。
その意味ではこのグロい(グロくない?)劇団名は十分に見に行くに値する。

「おにくどそれいゆ」

名前だけで超くだらない感じのものを期待させるのだが。。。

期待しすぎたかも(笑)

もしくは儂の感性が幼すぎるのかも(汗)

さもなくば時代が彼らにおいついていないのかも(超)

観劇したのは「蜂蜜 肉肉~スイートハートメモリー~」という芝居。
#このタイトルからしてもうなんだか。。。(照)
もーひとつ別のステージもあったらしいけど、そっちはコントが中心という事でやっぱり芝居のほうを選んだ。
#寝坊したからそっちには間に合わなかったとか、内緒ですよ♪

男ばかりの劇団!
と、思っていたのに一番最初はなぜか女子高生チックな格好の女の子4人組が出てきて80年代アイドルもまっつぁおのお歌を披露。ステージ右DJブースには黒づくめの男が煙草をくゆらしながら座る。ブースの前には更にジャマイカの国旗。。。
見事にマッチしない。混ざり合うことも無く、異質性に触れることも無く、妙に取り澄ました空気が漂う。

で、なんの脈絡も無く始まるお芝居。
半裸の男と「クポー」しか言わない気ぐるみと微妙にセクシーさを醸し出す女装と。舞台はショーパブのような店なんだけどなんで乱闘みたいになって喜んでるの???
んで、繰り出されるダンス! コンドルズか!?

そう、ナンセンスとかとちゃうねん。
良い方に解釈するならば、儂らが今生活するこの地球とは違う価値規範が支配する異界、似ているようでどこか違うパラレルワールドを持ち込もうとしているのかも知れない。
うーん、見方によっては奇をてらっているだけと言えなくもない。。。

狙っているとしたら、その狙いにまとまりが無くてはしっくりこない。
ただ漫然と、こんな変なの面白いんちゃうん? ってやってみるのは、きっかけとしては全然OKだけど、それを形にして出す時には、なんかうまい事まとめないと、多くの人に分かってもらうものにはならない。
まぁ、それでもいいじゃないか、という人もいるだろうけど、見る側としてはね、満足したいからなぁ。

とかなんとか言いながら、この芝居、一通り筋の通ったストーリーはあるのよねー。めちゃめちゃ奇を衒っているように見えるのにちゃんとストーリーを考えているところがなんともまたしっくりこなかったりするのですが。

話はけっこう壮大ですよ。海賊をめぐる話なんだけど、なんと600年あまりに渡って受け継がれる海賊の血の話。まぁ、「そして200年の年月が流れた」みたいに時間の流れは唐突なんですが。舞台は宇宙人を巻き込み銀河を飛び出し・・・ますがまた地球に戻ってきて今度は地下深くマントルまで行って、モノノケと対峙する。
SFなんだかファンタジーなんだか冒険モノなんだか、わけがわからないです。

さらに繰り出されるコネタの数々。
儂がわかったのは映画ネタが多いけど、雰囲気的にもなんかいろいろマニアックなのが入っているっポイ感じがぷんぷんするのだ。
多分、演出してる人の趣味が出まくっているはず。

まぁでも最後の感動的な場面で褌一丁の人(団長さん?)が広瀬香美の「ロマンスの神様」を絶唱してみんなを救うシーンは素直に笑えました。

好きなようにやっているのだなぁーとは思います。
ネタも豊富に詰め込まれているし、キチンと作ろうという姿勢もみえるしね。ただ、どこと無くアンバランス。いろいろやりすぎてまとまりがない、と言う感じがしました。しかし、一歩間違えばクセになる要素は持っているかな。

で、プロフィール見たら、近畿大学出身の劇団かぁ。。。。ん?  京都ちゃうやん。

#公演記録を見たらアートコンプレックスで何度かやっているから京都に縁のってことなんざんしょか?

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