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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

レッド・パージの教訓を知らないトランプ、意に沿わない学生や研究者を排除する愚か者

2025-05-31 | トランプ

トランプは反ユダヤのデモをしたとかで、ハーバード大学の資金援助を中止したが、今度会は留学生を国外追放処分にするのである。とくに中国留学生を認めない姿勢である。イスラエルべったりの政策の一方で、中国のものならなんでも良いから嫌うのであるが、駄々っ子のおねだりにすら見える。
政権にとって、反対意見を参考にしたり、とり入れることは貴重なことである。視野を広げるばかりではなく、政権の賛同者の底辺を広げることになる。
例えば日本の政権ではあえて総理に何かと進言する人物を、幹事長に据えることがある。
中曽根康夫が幹事長を政敵の田中角栄派の後藤田正晴を命じたり、小渕恵三が寝業師の野中広務に依頼したりするのが好例である。
アメリカがベトナム戦争に深く介入し、北爆まで踏み切って戦火を広げたのは、ドミノ理論に見えぬ恐怖を抱いたからである。
ドミノ理論は、連戦時代に共産主義体制がソビエトから始まり、次々と周辺が共産体制になって行くことを表現した言葉である。アメリカがベトナムが功参加することに恐怖し、ソビエトや中国の力に怯えたのであるが、実態は中ソは対立状態にあり、国境を接する中国とは必ずしも良好な関係にはなかったのである。
ところが、アメリカは直前のレッド・パージによって、中国やロシアの専門家が国外追放されたり、研究を停止させられたりしていたのである。ベトナム近縁の国情や歴史など知るものがいなかったことが、ドミノ理論に怯えたジョンソン大統領などアメリカ権力者が戦火を拡大したのである。
トランプにはそんな深淵な分析や思慮が全くないのであろうが、そうした人物にこそ幅広い学問や研究の成果が間違った判断をさせないのである。
学問や研究の成果など、国境や民族や思想によって峻別されるべきものではない。トランプは一時の自らの支援者、福音派の岩盤を固めたいだけのことであろう。
歴史的に見ても、政治的に学者や研究者を追放した権力者は惨めな末期を迎える。日本でも同類のことが行われている。
それよりなにより、研究者や学者を意に沿わないと排除するのは、民主主義に反するばかりか未来を閉ざす行為といえる。


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