明けましておめでとうございます。今年もよろしく。
現在最も気になるのが、憲法改正に向けて安倍晋三がかつてないスピードで突っ走っていることである。安倍にとって、政権の維持などほとんど眼中にない。政権への淡白さは、前回の政権放棄に見られるように、かつての自民党が抱く政権への強い執念は彼にはない。
改憲にとって最も厄介なのは、連立を組む公明党である。加憲というあいまいな言葉を使いながも、宗教団体を抱く公明党は本質的には護憲政党である。権力志向が強い現執行部ではあるが、立党精神は中道政党である。
翻って改憲志向を野党に探がせば、維新の会とみんなの党と結いの党が浮かぶ。さらに、民主党には半数以上の前原や野田などの改憲派がいる。要するに政権外には、ゾロゾロいるのである。数も半端でない。
政権に恋々とすることにない安倍にとって、彼らは改憲にとって重要なパートナーになるのは疑いない。安倍は改憲のためなら、何でもやりかねない。アベノミクスなる経済政策ですら、彼にとっては手段でしか過ぎない。
安倍の靖国参拝の暴挙に忠告したのは、公明党だけである。消費税の低所得者対策は、自公は完全に対立している。自民党の先輩たちが政権内に呼び込んだ公明党は、安倍にとって厄介な存在になりつつある。
少なくとも今年の後半には、安倍は公明党との関係を見直すことになるだろう。もちろんそのきっかけは、改憲への暴走である。安倍の恐ろしさがここにもある。