■24年ぶりに同日程となった群馬県知事選と参院選は2019年7月21日に投票され、即日開票されました。当日の投開票の様子を報告します。ちなみに期日前投票箱の管理に問題があることから、当会では、事情が許す限りなるべく投票日当日の投票を勧めています。
↑地元は保守系の支持者が多い。↑
当日は相変わらずの梅雨空でしたが、なんとか雨が降らないうちに、朝の畑仕事に出かけがてら午前10時過ぎに地元の東野殿公会堂の第19区投票所に足を運びました。
投票所の中には、市の職員数人と、地元の自治会から推薦された投票管理者1名を中心に、左右に投票立会人2名が座っていました。投票管理者は選管から選任され、他の事務従事者を指揮監督し、投票事務全般を管理するほか、投票箱を開票所に運ぶ際にも一緒に同行し監視します。投票立会人も選管から選任され、投票が攻勢に行われるように投票事務に立会います。
しかし、見たところ果たして、本当に投票制度の仕組みを熟知するまで事前に指導を受けているかと言うと、はなはだ疑問です。一日中、椅子に座りっぱなしでさぞ退屈と思われますが、それなりの報酬が得られるので、見方によれば割のいい業務かもしれません。
ちなみに、安中市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例によれば、選挙長(勤務1回額)10,600円、選挙立会人(勤務1回額)8,800円、開票管理者(勤務1回額)10,600円、開票立会人(勤務1回額)8,800円、投票管理者(投票所)(日額)12,600円、同(期日前投票所)(日額)11,100円、投票立会人(投票所)(日額)10,700円、同(期日前投票所)(日額)9,500円となっています。ただし、安中市はと評所閉鎖時刻を通常の午後8時から2時間繰り上げた午後6時としており、この場合は投票管理者(投票所)及び投票立会人(投票所)の報酬は、それぞれ期日前投票所と同額となります。
さて、入口を通り、市職員に持参した入場券を渡すと、最初に県知事選挙用の投票用紙を渡されました。入場券による本人確認として、免許証や保険証など身分証明を示す証拠の提示は求められませんでした。筆者の地元の場合、都会と異なり長年住んでいる人がほとんどなので、投票管理者や立会人と面識のある住民がほとんどなので、なりすまし投票は高い確率で発覚しますが、都会では顔認証システムを使わないと、なりすまし投票は防止できないはずです。この意味でも、現在の投票制度の精度や正確性に限界があることが分かります。
↑知事選用の記帳台とピンク色の投票用紙。↑
↑投票用紙の裏側。当然何も印刷されていない。↑
↑投票箱の蓋の2個の錠前にご注目。↑
続いて参院(選挙区)選の投票用紙が渡されました。こちらにも候補者の名前を書いて、投票箱に入れました。
↑参議院(選挙区)選の記帳台と黄色の投票用紙。↑
↑参議院(選挙区)選の投票箱。投票箱の蓋についている2個の錠前に注目。知事選の投票箱の錠前と同じタイプのように見える。↑
最後に参院(比例代表)選の投票用紙が渡されました。これも政党ないし候補者の名前を書いて、投票しました。
↑参議院(比例代表)選の記帳台と白色の投票用紙。総務省事務官の説明では、参議院(比例代表)選と衆議院(比例代表)選、および最高裁裁判官国民審査は中央選挙管理委員会が事務を管理するということだったが、このように投票用紙には群馬県選管の印がある。一体誰が責任をもって選挙管理をしているのだろうか。↑
↑参議院(比例代表)の投票箱と2個の錠前。これも同じ型のように見える。↑
投票所を退出する際に、投票管理人と市職員の皆さんに「かならず投票箱は複数で投票所に運んでくださいね」と念を押しておきました。
■安中市では、群馬県のその他多くの自治体と同様に、投票締め切り時間が午後6時となっており、2時間繰り上がっています。松井田の奥の投票所から、開票作業が行われる安中市総合体育館まで運ぶのに余裕を見込んだ措置と思われますが、その分、投票者の都合は制限されてしまいます。
「だから期日前投票を!」と群馬県選挙管理委員会はキャンペーンを張っていますが、館林市議選でみられるように、期日前投票箱の管理や、開票所に出入りする職員の所持品チェックがズサンなため、本当に公平・公正・透明性の担保された選挙制度なのか疑問があるため、今回も開票作業の様子を取材することにしました。
安中市総合体育館に到着したのは午後7時19分でした。ロビーにはまだ数名の市職員がいるだけで、静かでした。
↑19:21、既に各投票所からの投票箱及び期日前投票箱は会場に運び込まれていた。↑
↑19:25、三々五々職員らが集まりだした。↑
その後、次第に開票作業に従事する職員がぞくぞくとやってきました。午後8時からの開票作業開始まで、まだ相当時間があるため、あちこちで談笑したり、ゴルフの素振りの真似をしたり、スマホをいじくっていたり、それぞれ賑やかに談笑していました。
↑スマホを持参のまま、そしてポケットを膨らましたまま入場を待つ職員ら。↑
↑そうこうしている間にも、自由にモノを会場に入れたり出したりしている職員ら。↑
↑入場時間前なのに誰でもノーチェックで出入り自由。↑
↑19:47、可成り集まってきた。↑
休日手当てが出るためか、皆ニコニコしているのが印象的でした。逆に言えば、これから清き1票が投じられた結果の精査をするんだ、という緊張感は微塵も感じられませんでした。
↑19:47、ぞろぞろ開票作業場内に入りだす。出入りチェック一切なし。所持品検査も一切なし。↑
8時13分前になり、一斉にぞろぞろと会場の中に職員が入り始めました。だれも入口で、参加者の身分や所持品のチェックをされないまま、自由に足を踏み入れていました。ほとんどの職員が開票作業に従事することを示す赤白の丸いバッジを胸や腹につけていましたが、全員付けていたかどうかは、誰もチェックしないのでわかりません。
↑手前の二人はバッジもなくて荷物を持ったまま入ろうとしている。一体何者か?↑
見ていると、最後に黒い手提げカバンを持ちバッジをつけないまま入ろうとする2名の男性がいたので、注意しようとそばにいくと、市の選管事務局の関係者と思しき職員に警察手帳を見せていました。一応安中署から私服刑事2名が作業を見守るようです。ならば、なぜ入口で入場者の身分と所持品の検査をしないのでしょうか。疑問だらけです。
↑バッジのない筆者も、入ろうと思えば入れそうな感じだ。↑
↑バッジをつけない2人は警察手帳を見せて中に入って行った。↑
↑19:50、職員全員が場内に入り終わる。↑
その後、2階の参観人席に上がって、上から体育館内の開票作業を見守りましたが、驚いたことに参観人はその時は筆者ただ一人でした。これでは、開票作業に従事する職員らは緊張感がさらに欠けてしまう恐れがあると感じました。
↑私服の警察官2人に選管事務局員が何やら説明中。↑
↑他に誰もいない参観人席。有権者もたまには見学に来るべきだ。↑
↑にもかかわらず今回もムサシを使った票の読取作業や、最終チェック工程を近くから見られないように立入禁止の表示がされていた。やましいことがなければ、このような措置は不要なはず。↑
職員の入場は午後8時10分前でしたが、そのあと直ぐにそれぞれの投票箱についている封筒を開けて鍵が取り出され、それを使って投票箱の蓋の錠前が外されました。外した鍵・錠前と空の封筒は、職員数人が、トレーをもって各テーブルを回り集めていました。
↑17:50、鍵の入った封筒を投票箱の上に置く。↑
↑17:51、開票作業開始9分前。↑
↑17:53、鍵を取り出して投票箱の錠前を開け始める。↑
↑取り外した鍵・錠前と開封した封筒をトレーで回収中。↑
↑参院比例代表の期日前投票箱か。↑
↑19:55、錠前を外し終えて午後8時の開票作業開始の合図を待つ。↑
↑投票箱整理担当の作業着姿の職員ら。↑
↑ジャラジャラと集められた投票箱の鍵と錠前をケースに収納。全部同じ南京錠タイプ。↑
どうやら投票箱と鍵・錠前は、特定の投票箱ごとに決まっておらず、選挙が決まると、予め市に保管しておいた鍵・錠前を、それぞれの投票所で保管してある投票箱に、ランダムに配布して管理されているようです。これでは、誰でも予め合鍵を作れる可能性があると思いました。
↑午後8時の時報と共に選管長が開票作業開始の宣言。↑
↑知事選+参院選(選挙区+比例代表)のダブル選挙で普段の3倍の箱数を一斉に箱開け。↑
↑20:03、箱から取り出された比例代表の票。↑
いよいよ午後8時の時報が鳴ると、安中市選挙管理委員長の発声で、一斉に投票箱が明けられました。今回は投票箱が普段の3倍あるので、見ていて壮観です。
↑カラの投票箱がどんどん集まる。↑
↑まずは多数の票を揃える作業に集中。↑
↑左側の白色の票が参院比例代表選の票。右側の黄色の山が参院選挙区の票。↑
しかし、30分もすると暇そうに過ごす職員もいて、本当に職員を120人以上も動員する必要があるのかどうか、疑問も感じられます。
↑ひたすら票揃え作業に没頭。↑
↑20:06、票の少ない投票区のテーブルは直ぐに票揃えが完了。↑
↑20:11、票をペラペラめくる。↑
↑大量のカラの投票箱が並ぶ。↑
↑20:13、開票作業開始13分後の様子。↑
↑早くも自動読み取り機「ムサシ」が稼働開始。↑
↑20:21↑
↑20:23↑
↑折りたたんだ投票箱の収納袋がズラリ。それぞれの地区出身の職員が帰路持ち帰る?↑
↑20:30、一次チェック作業を終え二次チェック作業か。↑
↑20:33、あちこちのテーブルで、だんだん暇そうになってきた。↑
開票後30分経過したので、最初の速報を見るために1階ロビーの体育館入口ドア前に行きました。開票速報はまだ全員0票でした。
※安中市選管発表資料綴り ZIP ⇒20190721si.zip
↑一方こちらでは100枚1束の票に確認印を押すのに忙しい。↑
↑午後8時30分の最初の知事選速報。まだ両候補ともに0カウント。↑
2回目の速報は9時なので、再び1階ロビーでチェックしたところ、県知事選の速報値が出ていました。
※安中市選管発表資料綴り ZIP ⇒20190721si.zip
↑20:45、相変わらず参観人席には他に人影無し。↑
↑20:46、投票箱の折り畳み作業中。↑
↑20:52、かなり作業も進む。↑
↑午後9時の第2回速報の掲示。↑
2階に戻ろうとして、ふと見ると、ロビーの椅子の上に段ボール箱が放置してあるのを発見しました。
↑ロビーの椅子に無造作に開票従事者のバッジが放置されていた。↑
何だろうと思って近づき、中を見ると、なんと開票従事者が身に着けているバッジではありませんか。ずいぶん大量に余っています。こんなところに放置してよいのか疑問に思い、体育館の事務室の中でたむろしている安中市選管幹部らに、窓口で声を掛けました。
ちょうど田中・松井田支所長が目の前に居たので、「大事な開票従事者のバッジがあそこの椅子の上に放置されています。もしも誰か外部の者が失敬して、次回選挙の際にそれを身に着けて何食わぬ顔をして開票所に入る心配も生じます。直ぐに回収して、大事に保管すべきでは?」とアドバイスしました。しかし、「はい」とも「いいえ」とも返事がなく、無言のまま棒立ちになっているので、「早く回収すべきでしょう」とあらためて声を掛けると、おずおずと段ボール箱を取りに行きました。このように、選管事務局の幹部でさえも緊張感がまったくありません。
↑当会の指摘にバッジ箱を回収に行く市選管事務局の松井田支所長。↑
再び2階の参観人席に上がると、数名の参観人の市民が来ていました。既に投票用紙を揃える作業は終わり、判読不能な票や不明票の確認作業に入っているようで、暇そうな職員はますます増えていました。
午後9時半に3回目の速報が1階ロビーで掲示されました。知事選は確定値が出ました。しかし、参院選の方は、まだ集計中のようでした。顔見知りの市職員に声を掛け、「今日中に終わりそうですか」と訊いたところ「何とも言えず、難しいところです」と答えました。
※安中市選管発表資料綴り ZIP ⇒20190721si.zip
↑21:00、開票立会人の席替え?↑
↑20:04、比例区開票は手間がかかる。↑
↑20:08、各地区投票所に投票箱を持ち帰るためのバッグ。↑
↑20:12、早くもカラの投票箱の(第29区投票所用)の持ち帰り。↑
↑20:18、投票箱の整理作業中。↑
↑20:20、ようやく参観人が数名ちらほら。↑
↑20:21、比例代表の票の仕分け作業。↑
↑21:30、そろそろ帰路に就く時間。名残惜しいが帰宅することにした。↑
まだまだ時間がかかりそうなので、翌日の仕事も控えていることから、午後9時40分ごろ開票作業場の安中市総合体育館を後に帰路に就きました。霧雨が降り始めていました。
【7月25日追記】
**********上毛新聞2019年7月25日
参院選比例の開票 4市町で集計ミス
21日投開票の参院選で、県選挙管理委員会は24日、比例代表の開票結果について、沼田と神流、板倉、明和の4市町の報告に誤りがあり、数値を訂正したと発表した。
神流町は、自民党の候補1人の得票数(1票)を計上する際、名簿で隣の同党候補の票として誤って入力した。
他の3市町は、比例で優先的に投票する「特定枠」の候補者名が書かれた票について、当落の判定に用いる政党の得票としては計上したが、内数である候補者の得票数を計上していなかった。報告方法への誤解があったことが原因。
県選管は当落への影響はないとしている。市町村からの報告を確認した際にミスが見つかった。
**********共同通信2019年7月24日 14時07分
群馬県選管、比例得票計上にミス 参院選で、当落影響なし
群馬県選挙管理委員会は24日、21日投開票の参院選で、県内の自治体で比例代表候補者の得票数計上にミスがあったと発表した。神流町で、自民党の尾立源幸氏を0票としていたが1票に、同党の小川真史氏を1票としていたが0票に、それぞれ訂正した。尾立氏の票を小川氏に誤って計上していた。当落には影響ないとしている。
比例代表の特定枠で、政党などへの投票数には含めたが、候補者名票の計上が漏れた事例があったことも明らかに。特定枠のミスは沼田市、板倉町、明和町で発生。自民党の三木亨氏で計4票、同党の三浦靖氏で計3票、労働の解放をめざす労働者党の伊藤恵子氏で1票など。
(当会注:このように、ミスが見つかっても必ず「当落への影響はない」というコメントを発するのが県選管の常套手段。ミスの原因を防止するには緊張感を高めなければ再発防止につながらず、きちんと開票所への入退場の身分チェック、所持品チェック、名札の携帯、作業マニュアルの徹底が基本中の基本だ)
**********産経新聞2019年7月24日14:26
比例候補得票計上にミス 参院選で群馬県選管
群馬県選挙管理委員会は24日、21日投開票の参院選で、県内の自治体で比例代表候補者の得票数計上にミスがあったと発表した。神流町で、自民党の尾立源幸氏を0票としていたが1票に、同党の小川真史氏を1票としていたが0票に、それぞれ訂正した。尾立氏の票を小川氏に誤って計上していた。当落には影響ないとしている。
比例代表の特定枠で、政党などへの投票数には含めたが、候補者名票としての計上が漏れた事例があったことも明らかにした。特定枠のミスは沼田市、板倉町、明和町で発生。自民党の三木亨氏で計4票、同党の三浦靖氏で計3票、労働の解放をめざす労働者党の伊藤恵子氏で1票、れいわ新選組の木村英子氏で1票を、それぞれ候補者名票に入れなかった。
**********上毛新聞2019年07月23日
参院選比例代表 開票で集計ミス 終了予定から大幅に遅れ
21日に投開票された参院選比例代表の開票で、館林、藤岡両市で集計ミスがあった。訂正に伴い、群馬県全体の開票確定は22日午前4時49分となった。開票作業は当初、同1時半に終了する予定だった。
市町村の開票状況を取りまとめる県選挙管理委員会によると、今回新設された特定枠に入るはずの票が、両市では政党の案分票として数えられていた。総務省の指摘で誤りが判明した。訂正のため、県選管の最終的な開票確定の公表は同5時20分にずれ込んだ。
県選管は「特定枠の票の取り扱いは難しい面もあるが、市町村には十分確認するよう呼び掛けを徹底する」としている。
前橋市では立会人への説明に時間がかかり、同1時半に開票が終了する予定のところ、確定は同3時50分となった。
(当会注:館林市選管は今回投票率の県下最下位脱出をスローガンにしたが、やはり投票率は下位にとどまったうえ、開票作業でこのようにチョンボをしでかしてしまった。)
**********
【ひらく会情報部】
※参考情報1「投開票当日の報道記事」
**********上毛新聞2019年07月21日
ダブル選 県民の審判は… きょう知事選・参院選 投開票
24年ぶりに同日程となった群馬県知事選と参院選は21日投票され、即日開票される。知事選はともに無所属の2新人が激しい舌戦を展開。参院選群馬選挙区(改選数1)は与野党の公認候補ら3新人が政策を戦わせた。選挙戦最終日の20日も、各陣営は駅前など人出の多い場所を巡り、最後の訴えに声を枯らした。投票は午前7時から県内925カ所の投票所で行われ、午後8時までに締め切られる。大勢判明は知事選が午後10時半ごろ、参院選群馬選挙区が同11時半ごろの見通し。
《知事選》「政治変える」「民意の力を」
知事選は県労働組合会議副議長の石田清人氏(62)=共産党推薦=と、元沖縄北方担当相の山本一太氏(61)=自民・公明両党推薦=が県政の新たなリーダーの座を巡って論戦を繰り広げ、20日もそれぞれ各地で気勢を上げた。
石田氏は選挙カーで高崎市を回り、商業施設や公営住宅前で教育や福祉の充実を訴えた。最後は前橋市に戻り、選挙事務所での演説で戦いを締めくくった。
事務所では、県民の願いを受け止める政策を実現し、若者の政治への信頼を取り戻すと強調。「政治が暮らしを直接応援するものだと実感できるようにする。知事になることで、政治が変えられることを示せる」と支持者らに語り掛けた。
山本氏は伊勢崎市からスタートして前橋、高崎両市を遊説。選対目標の「60万票」の獲得に向け、支持を呼び掛けた。
JR高崎駅西口での決起集会には、自民党県連所属国会議員や自民、公明両党の県議、市議、大勢の支持者が集結。買い物客も見守る中、山本氏は「民意という推進力をいただき、私に思う存分リーダーとして活動させていただけないだろうか」と力を込めた。
《参院選群馬選挙区》3氏、街頭で懸命の訴え
参院選群馬選挙区は、自民党公認の清水真人氏(44)=公明党推薦、野党統一候補で立憲民主党公認の斎藤敦子氏(51)=国民民主・社民両党推薦、政治団体「NHKから国民を守る党」の前田みか子氏(47)の3新人が立候補し、清水、斎藤両氏による事実上の与野党一騎打ちの構図となった。
清水氏は20日、前橋市を皮切りに、遊説を交えながら各地で決起大会を開き、支持を呼び掛けた。
地元高崎市では4カ所で決起大会を開催した。JR高崎駅西口では市議、県議としての実績をアピールし、農業振興や幼児教育充実などを推進すると力説。「安定した政権が安定した政策を生み、国民の安定した暮らしにつながる」と自身や党への支持を訴えた。
斎藤氏は同日、地元前橋市を中心に遊説した。午後2時すぎには、市内の大型商業施設前で街頭演説。「全力で消費増税を阻止したい」「年金制度改革に真正面から取り組みたい」と与党との対決姿勢を強調し、買い物客らに訴えた。
野党5党派と市民団体も集結し、共闘の熱気を演出した。政策を語った後、「もう一歩の支援を伏してお願いする」と頭を下げた。
前田氏は同日、前橋市内などで街頭演説した。午後1時すぎ、JR前橋駅前で「見ていなくても一律に請求されて、かなり不平等だ」と、NHKの受信料制度を批判。契約者だけが視聴できる「スクランブル放送」を実現すると訴えた。
現在の国会でNHKの受信料の議論がないとして、「NHK問題を訴える唯一の政党だ」と説明。比例でも支持を呼び掛けた。
◎「大切な一票 積極的行使を」 県選管がコメント
松本修平県選挙管理委員長と、山田謙治県明るい選挙推進協議会長は21日の知事選、参院選の投票日に当たり、連名で談話を発表した。選挙への参加は、望ましい県政や国政の方向を選択するために必要とした上で、「全ての有権者の皆さんが積極的に投票に参加し、自由な判断によって大切な一票を行使されますよう希望します」としている。
※参考情報2「投票終了時間の繰り上げの実態」
**********上毛新聞2019年07月01日
《2019知事選・参院選》投票終了 88%繰り上げ 利便性向上の動きも
21日投開票の知事選と参院選について、群馬県内35市町村の投票所925カ所のうち、88.2%に当たる816カ所が、法律で定められた投票終了時間を1時間以上繰り上げることが、30日までの県選挙管理委員会のまとめで分かった。投票機会の制限につながるとの指摘があるものの、事務負担の軽減を図れるといった側面もあり、大半の市町村が実施を予定する。一方、太田市で大型商業施設に期日前投票所が設置されるなど、利便性向上に向けた取り組みも広がる。
投票を午後5時で終了するのは14カ所、午後6時は241カ所、午後7時は561カ所となる見込み。午後8時まで受け付けるのは109カ所にとどまる。
公選法は投票時間を午前7時~午後8時と定め、特別な事情がある場合のみ市町村選管の判断で繰り上げを認める。県選管によると「夜間に投票する人が少ない」「選挙人の安全確保のため」といった理由を挙げる市町村が多いという。
割合は、4月の県議選(87.6%)、2017年の前回衆院選(87.5%)と比べ、微増した。県選管は「各市町村の判断だが、特別な理由に当たるのか検証してほしい」と見直しを求めている。
一方、有権者の利便性向上を図る動きも。期日前投票では、太田市がイオンモール太田に投票所を設け、買い物客に利用を呼び掛ける。神流町は町内の特別養護老人ホームに設置し、高齢者らに投票してもらう。ショッピングセンターや高齢者施設での期日前投票所の設置は県内初となる。
このほか、沼田市は春の統一地方選に続いて投票箱を積んだ車を巡回させる「移動期日前投票所」を実施する。
投票当日には、明和、大泉の両町がそれぞれ町内の全ての有権者が投票可能な共通投票所を複数設ける。
※参考情報3「選挙事務に当たる職員の報酬に関する記事」
**********NHK 北九州 NEWS WEB 2019年07月21日15時45分
選挙の職員7人報酬24万円紛失
北九州市の門司区選挙管理委員会は、21日投票が行われる参議院選挙の事務にあたる職員7人分の報酬24万円余りが無くなっていたことがわかったと発表しました。選挙管理員会は、何者かに盗まれた可能性もあるとして警察に被害届を出しました。
門司区選挙管理委員会によりますと、20日午前11時頃、参議院選挙の投票所の職員から、選挙の物品の中に職員7人に手渡す報酬が見当たらない、と選挙管理委員会に連絡がありました。
7人分の報酬は合わせて24万円余りで、1人分ずつ封筒に入れた状態で19日、他の13人分の報酬や投票用紙とともに区役所の金庫に入れて鍵をかけて保管されていました。
報酬は投票用紙とともに20日午前9時すぎに金庫から出されて投票所に運ばれましたが、その際、物品の中に報酬を入れた封筒が全てそろっているかどうか確かめていなかったということです。
選挙管理委員会は職員に聞き取りを行うなど紛失した経緯を調べましたが、わからなかったことから、何者かに盗まれた可能性もあるとして警察に被害届を出し、受理されました。
門司区選挙管理委員会は「このようなことが起きたことを反省し、市民の皆様に申し訳ないと思っています。報酬を含む選挙物品の交付時に全員分の報酬の有無を確認することを徹底したい」としています。
**********産経WEST2019年7月21日16:07
選挙従事者の報酬を紛失 北九州選管、窃盗で被害届
北九州市門司区選挙管理委員会は21日、参院選の投票所設営作業などに従事する市職員7人に支払う報酬計24万1600円を紛失したと発表した。市選管は聞き取り調査をしたが、原因が判明しなかったため、福岡県警門司署に窃盗の疑いで被害届を提出した。
市選管によると、19日に門司区役所内で、職員20人に渡す封筒にそれぞれの報酬を入れる作業を行い、同日夕に投票用紙と一緒に金庫に保管した。20日午前に職員1人が車で20人分の報酬が入った封筒を投票所に届けたが、投票所で受け取った職員と中身の確認をしなかったという。
20日午前11時ごろ、市内の投票所で職員が20人分のうち、7人分の報酬が入っていないことに気付いた。
同委員会は「報酬と投票用紙を別々に保管し、投票所で報酬を確認することなどで再発防止に努めたい」と話している。
**********テレビ西日本2019年7月21日(日)午後4:00
選挙従事者の報酬 約24万円を紛失 警察に被害届 福岡県北九州市
福岡県北九州市門司区で、参議院選挙の事務に関わる市職員への報酬約24万円を紛失していたことが分かりました。
門司区選挙管理委員会によりますと、21日午前11時頃、西門司小学校で投票所の設営にあたっていた市の職員から「立会人など20人分の報酬の内、職員7人分の報酬がない」と問い合わせがありました。
報酬はそれぞれ封筒で用意されていて、合わせて約24万円が紛失したということです。
門司区選管は19日、報酬の封筒入れ作業が行われた会議室や金庫内の捜索、関係者への聞き取りなどを行いましたが、見つかりませんでした。
門司区選管は、その後警察に被害届けを提出、警察は窃盗の疑いもあるとみて調べを進めています。
**********
※参考情報4「尼崎市で投票者数より33票多い!」
**********神戸新聞NEXT 2019年7月22日12:10
なぜ?参院選、尼崎で投票者数より33票多かった
↑参院選での開票作業=21日午後9時、神戸市中央区港島中町6(撮影・大森 武)↑
21日に投開票された参院選の開票作業で、兵庫県尼崎市選挙管理委員会が集計した票数が、事前に把握した市内の投票者数より兵庫選挙区で20票、比例代表で13票多くなるトラブルがあった。22日未明に集計をやり直し、投票者数も改めて点検したが、原因は不明。計33票は「持ち帰り・その他」でマイナス計上して帳尻を合わせ、選挙区、比例代表とも票が多いまま22日午前3時半に開票結果を確定させた。
市選管によると、選挙区の投票者数は17万8907票だったが、実際の票は20票多い17万8927票あった。比例代表も17万8858人の投票者数に対し13票多かった。
このため22日午前0時すぎから全ての票を計数機などを使って数え直したが、間違いは見つからなかった。投票者数についても、市内の投票所82カ所や不在者投票、期日前投票の結果を点検したが、原因は不明という。市選管の野村泉事務局次長は「格好がつかず申し訳ない」とし、原因を精査するとした。
また21日に市長選と市議補欠選挙、参院選の「トリプル選」となった三田市でも、市長選の票数が、投票者数よりも1票多かった。全ての票を数え直すなどしたため、確定が予定より約2時間遅れ、参院選の開票作業にも影響した。(大盛周平、高見雄樹)
**********
↑地元は保守系の支持者が多い。↑
当日は相変わらずの梅雨空でしたが、なんとか雨が降らないうちに、朝の畑仕事に出かけがてら午前10時過ぎに地元の東野殿公会堂の第19区投票所に足を運びました。
投票所の中には、市の職員数人と、地元の自治会から推薦された投票管理者1名を中心に、左右に投票立会人2名が座っていました。投票管理者は選管から選任され、他の事務従事者を指揮監督し、投票事務全般を管理するほか、投票箱を開票所に運ぶ際にも一緒に同行し監視します。投票立会人も選管から選任され、投票が攻勢に行われるように投票事務に立会います。
しかし、見たところ果たして、本当に投票制度の仕組みを熟知するまで事前に指導を受けているかと言うと、はなはだ疑問です。一日中、椅子に座りっぱなしでさぞ退屈と思われますが、それなりの報酬が得られるので、見方によれば割のいい業務かもしれません。
ちなみに、安中市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例によれば、選挙長(勤務1回額)10,600円、選挙立会人(勤務1回額)8,800円、開票管理者(勤務1回額)10,600円、開票立会人(勤務1回額)8,800円、投票管理者(投票所)(日額)12,600円、同(期日前投票所)(日額)11,100円、投票立会人(投票所)(日額)10,700円、同(期日前投票所)(日額)9,500円となっています。ただし、安中市はと評所閉鎖時刻を通常の午後8時から2時間繰り上げた午後6時としており、この場合は投票管理者(投票所)及び投票立会人(投票所)の報酬は、それぞれ期日前投票所と同額となります。
さて、入口を通り、市職員に持参した入場券を渡すと、最初に県知事選挙用の投票用紙を渡されました。入場券による本人確認として、免許証や保険証など身分証明を示す証拠の提示は求められませんでした。筆者の地元の場合、都会と異なり長年住んでいる人がほとんどなので、投票管理者や立会人と面識のある住民がほとんどなので、なりすまし投票は高い確率で発覚しますが、都会では顔認証システムを使わないと、なりすまし投票は防止できないはずです。この意味でも、現在の投票制度の精度や正確性に限界があることが分かります。
↑知事選用の記帳台とピンク色の投票用紙。↑
↑投票用紙の裏側。当然何も印刷されていない。↑
↑投票箱の蓋の2個の錠前にご注目。↑
続いて参院(選挙区)選の投票用紙が渡されました。こちらにも候補者の名前を書いて、投票箱に入れました。
↑参議院(選挙区)選の記帳台と黄色の投票用紙。↑
↑参議院(選挙区)選の投票箱。投票箱の蓋についている2個の錠前に注目。知事選の投票箱の錠前と同じタイプのように見える。↑
最後に参院(比例代表)選の投票用紙が渡されました。これも政党ないし候補者の名前を書いて、投票しました。
↑参議院(比例代表)選の記帳台と白色の投票用紙。総務省事務官の説明では、参議院(比例代表)選と衆議院(比例代表)選、および最高裁裁判官国民審査は中央選挙管理委員会が事務を管理するということだったが、このように投票用紙には群馬県選管の印がある。一体誰が責任をもって選挙管理をしているのだろうか。↑
↑参議院(比例代表)の投票箱と2個の錠前。これも同じ型のように見える。↑
投票所を退出する際に、投票管理人と市職員の皆さんに「かならず投票箱は複数で投票所に運んでくださいね」と念を押しておきました。
■安中市では、群馬県のその他多くの自治体と同様に、投票締め切り時間が午後6時となっており、2時間繰り上がっています。松井田の奥の投票所から、開票作業が行われる安中市総合体育館まで運ぶのに余裕を見込んだ措置と思われますが、その分、投票者の都合は制限されてしまいます。
「だから期日前投票を!」と群馬県選挙管理委員会はキャンペーンを張っていますが、館林市議選でみられるように、期日前投票箱の管理や、開票所に出入りする職員の所持品チェックがズサンなため、本当に公平・公正・透明性の担保された選挙制度なのか疑問があるため、今回も開票作業の様子を取材することにしました。
安中市総合体育館に到着したのは午後7時19分でした。ロビーにはまだ数名の市職員がいるだけで、静かでした。
↑19:21、既に各投票所からの投票箱及び期日前投票箱は会場に運び込まれていた。↑
↑19:25、三々五々職員らが集まりだした。↑
その後、次第に開票作業に従事する職員がぞくぞくとやってきました。午後8時からの開票作業開始まで、まだ相当時間があるため、あちこちで談笑したり、ゴルフの素振りの真似をしたり、スマホをいじくっていたり、それぞれ賑やかに談笑していました。
↑スマホを持参のまま、そしてポケットを膨らましたまま入場を待つ職員ら。↑
↑そうこうしている間にも、自由にモノを会場に入れたり出したりしている職員ら。↑
↑入場時間前なのに誰でもノーチェックで出入り自由。↑
↑19:47、可成り集まってきた。↑
休日手当てが出るためか、皆ニコニコしているのが印象的でした。逆に言えば、これから清き1票が投じられた結果の精査をするんだ、という緊張感は微塵も感じられませんでした。
↑19:47、ぞろぞろ開票作業場内に入りだす。出入りチェック一切なし。所持品検査も一切なし。↑
8時13分前になり、一斉にぞろぞろと会場の中に職員が入り始めました。だれも入口で、参加者の身分や所持品のチェックをされないまま、自由に足を踏み入れていました。ほとんどの職員が開票作業に従事することを示す赤白の丸いバッジを胸や腹につけていましたが、全員付けていたかどうかは、誰もチェックしないのでわかりません。
↑手前の二人はバッジもなくて荷物を持ったまま入ろうとしている。一体何者か?↑
見ていると、最後に黒い手提げカバンを持ちバッジをつけないまま入ろうとする2名の男性がいたので、注意しようとそばにいくと、市の選管事務局の関係者と思しき職員に警察手帳を見せていました。一応安中署から私服刑事2名が作業を見守るようです。ならば、なぜ入口で入場者の身分と所持品の検査をしないのでしょうか。疑問だらけです。
↑バッジのない筆者も、入ろうと思えば入れそうな感じだ。↑
↑バッジをつけない2人は警察手帳を見せて中に入って行った。↑
↑19:50、職員全員が場内に入り終わる。↑
その後、2階の参観人席に上がって、上から体育館内の開票作業を見守りましたが、驚いたことに参観人はその時は筆者ただ一人でした。これでは、開票作業に従事する職員らは緊張感がさらに欠けてしまう恐れがあると感じました。
↑私服の警察官2人に選管事務局員が何やら説明中。↑
↑他に誰もいない参観人席。有権者もたまには見学に来るべきだ。↑
↑にもかかわらず今回もムサシを使った票の読取作業や、最終チェック工程を近くから見られないように立入禁止の表示がされていた。やましいことがなければ、このような措置は不要なはず。↑
職員の入場は午後8時10分前でしたが、そのあと直ぐにそれぞれの投票箱についている封筒を開けて鍵が取り出され、それを使って投票箱の蓋の錠前が外されました。外した鍵・錠前と空の封筒は、職員数人が、トレーをもって各テーブルを回り集めていました。
↑17:50、鍵の入った封筒を投票箱の上に置く。↑
↑17:51、開票作業開始9分前。↑
↑17:53、鍵を取り出して投票箱の錠前を開け始める。↑
↑取り外した鍵・錠前と開封した封筒をトレーで回収中。↑
↑参院比例代表の期日前投票箱か。↑
↑19:55、錠前を外し終えて午後8時の開票作業開始の合図を待つ。↑
↑投票箱整理担当の作業着姿の職員ら。↑
↑ジャラジャラと集められた投票箱の鍵と錠前をケースに収納。全部同じ南京錠タイプ。↑
どうやら投票箱と鍵・錠前は、特定の投票箱ごとに決まっておらず、選挙が決まると、予め市に保管しておいた鍵・錠前を、それぞれの投票所で保管してある投票箱に、ランダムに配布して管理されているようです。これでは、誰でも予め合鍵を作れる可能性があると思いました。
↑午後8時の時報と共に選管長が開票作業開始の宣言。↑
↑知事選+参院選(選挙区+比例代表)のダブル選挙で普段の3倍の箱数を一斉に箱開け。↑
↑20:03、箱から取り出された比例代表の票。↑
いよいよ午後8時の時報が鳴ると、安中市選挙管理委員長の発声で、一斉に投票箱が明けられました。今回は投票箱が普段の3倍あるので、見ていて壮観です。
↑カラの投票箱がどんどん集まる。↑
↑まずは多数の票を揃える作業に集中。↑
↑左側の白色の票が参院比例代表選の票。右側の黄色の山が参院選挙区の票。↑
しかし、30分もすると暇そうに過ごす職員もいて、本当に職員を120人以上も動員する必要があるのかどうか、疑問も感じられます。
↑ひたすら票揃え作業に没頭。↑
↑20:06、票の少ない投票区のテーブルは直ぐに票揃えが完了。↑
↑20:11、票をペラペラめくる。↑
↑大量のカラの投票箱が並ぶ。↑
↑20:13、開票作業開始13分後の様子。↑
↑早くも自動読み取り機「ムサシ」が稼働開始。↑
↑20:21↑
↑20:23↑
↑折りたたんだ投票箱の収納袋がズラリ。それぞれの地区出身の職員が帰路持ち帰る?↑
↑20:30、一次チェック作業を終え二次チェック作業か。↑
↑20:33、あちこちのテーブルで、だんだん暇そうになってきた。↑
開票後30分経過したので、最初の速報を見るために1階ロビーの体育館入口ドア前に行きました。開票速報はまだ全員0票でした。
※安中市選管発表資料綴り ZIP ⇒20190721si.zip
↑一方こちらでは100枚1束の票に確認印を押すのに忙しい。↑
↑午後8時30分の最初の知事選速報。まだ両候補ともに0カウント。↑
2回目の速報は9時なので、再び1階ロビーでチェックしたところ、県知事選の速報値が出ていました。
※安中市選管発表資料綴り ZIP ⇒20190721si.zip
↑20:45、相変わらず参観人席には他に人影無し。↑
↑20:46、投票箱の折り畳み作業中。↑
↑20:52、かなり作業も進む。↑
↑午後9時の第2回速報の掲示。↑
2階に戻ろうとして、ふと見ると、ロビーの椅子の上に段ボール箱が放置してあるのを発見しました。
↑ロビーの椅子に無造作に開票従事者のバッジが放置されていた。↑
何だろうと思って近づき、中を見ると、なんと開票従事者が身に着けているバッジではありませんか。ずいぶん大量に余っています。こんなところに放置してよいのか疑問に思い、体育館の事務室の中でたむろしている安中市選管幹部らに、窓口で声を掛けました。
ちょうど田中・松井田支所長が目の前に居たので、「大事な開票従事者のバッジがあそこの椅子の上に放置されています。もしも誰か外部の者が失敬して、次回選挙の際にそれを身に着けて何食わぬ顔をして開票所に入る心配も生じます。直ぐに回収して、大事に保管すべきでは?」とアドバイスしました。しかし、「はい」とも「いいえ」とも返事がなく、無言のまま棒立ちになっているので、「早く回収すべきでしょう」とあらためて声を掛けると、おずおずと段ボール箱を取りに行きました。このように、選管事務局の幹部でさえも緊張感がまったくありません。
↑当会の指摘にバッジ箱を回収に行く市選管事務局の松井田支所長。↑
再び2階の参観人席に上がると、数名の参観人の市民が来ていました。既に投票用紙を揃える作業は終わり、判読不能な票や不明票の確認作業に入っているようで、暇そうな職員はますます増えていました。
午後9時半に3回目の速報が1階ロビーで掲示されました。知事選は確定値が出ました。しかし、参院選の方は、まだ集計中のようでした。顔見知りの市職員に声を掛け、「今日中に終わりそうですか」と訊いたところ「何とも言えず、難しいところです」と答えました。
※安中市選管発表資料綴り ZIP ⇒20190721si.zip
↑21:00、開票立会人の席替え?↑
↑20:04、比例区開票は手間がかかる。↑
↑20:08、各地区投票所に投票箱を持ち帰るためのバッグ。↑
↑20:12、早くもカラの投票箱の(第29区投票所用)の持ち帰り。↑
↑20:18、投票箱の整理作業中。↑
↑20:20、ようやく参観人が数名ちらほら。↑
↑20:21、比例代表の票の仕分け作業。↑
↑21:30、そろそろ帰路に就く時間。名残惜しいが帰宅することにした。↑
まだまだ時間がかかりそうなので、翌日の仕事も控えていることから、午後9時40分ごろ開票作業場の安中市総合体育館を後に帰路に就きました。霧雨が降り始めていました。
【7月25日追記】
**********上毛新聞2019年7月25日
参院選比例の開票 4市町で集計ミス
21日投開票の参院選で、県選挙管理委員会は24日、比例代表の開票結果について、沼田と神流、板倉、明和の4市町の報告に誤りがあり、数値を訂正したと発表した。
神流町は、自民党の候補1人の得票数(1票)を計上する際、名簿で隣の同党候補の票として誤って入力した。
他の3市町は、比例で優先的に投票する「特定枠」の候補者名が書かれた票について、当落の判定に用いる政党の得票としては計上したが、内数である候補者の得票数を計上していなかった。報告方法への誤解があったことが原因。
県選管は当落への影響はないとしている。市町村からの報告を確認した際にミスが見つかった。
**********共同通信2019年7月24日 14時07分
群馬県選管、比例得票計上にミス 参院選で、当落影響なし
群馬県選挙管理委員会は24日、21日投開票の参院選で、県内の自治体で比例代表候補者の得票数計上にミスがあったと発表した。神流町で、自民党の尾立源幸氏を0票としていたが1票に、同党の小川真史氏を1票としていたが0票に、それぞれ訂正した。尾立氏の票を小川氏に誤って計上していた。当落には影響ないとしている。
比例代表の特定枠で、政党などへの投票数には含めたが、候補者名票の計上が漏れた事例があったことも明らかに。特定枠のミスは沼田市、板倉町、明和町で発生。自民党の三木亨氏で計4票、同党の三浦靖氏で計3票、労働の解放をめざす労働者党の伊藤恵子氏で1票など。
(当会注:このように、ミスが見つかっても必ず「当落への影響はない」というコメントを発するのが県選管の常套手段。ミスの原因を防止するには緊張感を高めなければ再発防止につながらず、きちんと開票所への入退場の身分チェック、所持品チェック、名札の携帯、作業マニュアルの徹底が基本中の基本だ)
**********産経新聞2019年7月24日14:26
比例候補得票計上にミス 参院選で群馬県選管
群馬県選挙管理委員会は24日、21日投開票の参院選で、県内の自治体で比例代表候補者の得票数計上にミスがあったと発表した。神流町で、自民党の尾立源幸氏を0票としていたが1票に、同党の小川真史氏を1票としていたが0票に、それぞれ訂正した。尾立氏の票を小川氏に誤って計上していた。当落には影響ないとしている。
比例代表の特定枠で、政党などへの投票数には含めたが、候補者名票としての計上が漏れた事例があったことも明らかにした。特定枠のミスは沼田市、板倉町、明和町で発生。自民党の三木亨氏で計4票、同党の三浦靖氏で計3票、労働の解放をめざす労働者党の伊藤恵子氏で1票、れいわ新選組の木村英子氏で1票を、それぞれ候補者名票に入れなかった。
**********上毛新聞2019年07月23日
参院選比例代表 開票で集計ミス 終了予定から大幅に遅れ
21日に投開票された参院選比例代表の開票で、館林、藤岡両市で集計ミスがあった。訂正に伴い、群馬県全体の開票確定は22日午前4時49分となった。開票作業は当初、同1時半に終了する予定だった。
市町村の開票状況を取りまとめる県選挙管理委員会によると、今回新設された特定枠に入るはずの票が、両市では政党の案分票として数えられていた。総務省の指摘で誤りが判明した。訂正のため、県選管の最終的な開票確定の公表は同5時20分にずれ込んだ。
県選管は「特定枠の票の取り扱いは難しい面もあるが、市町村には十分確認するよう呼び掛けを徹底する」としている。
前橋市では立会人への説明に時間がかかり、同1時半に開票が終了する予定のところ、確定は同3時50分となった。
(当会注:館林市選管は今回投票率の県下最下位脱出をスローガンにしたが、やはり投票率は下位にとどまったうえ、開票作業でこのようにチョンボをしでかしてしまった。)
**********
【ひらく会情報部】
※参考情報1「投開票当日の報道記事」
**********上毛新聞2019年07月21日
ダブル選 県民の審判は… きょう知事選・参院選 投開票
24年ぶりに同日程となった群馬県知事選と参院選は21日投票され、即日開票される。知事選はともに無所属の2新人が激しい舌戦を展開。参院選群馬選挙区(改選数1)は与野党の公認候補ら3新人が政策を戦わせた。選挙戦最終日の20日も、各陣営は駅前など人出の多い場所を巡り、最後の訴えに声を枯らした。投票は午前7時から県内925カ所の投票所で行われ、午後8時までに締め切られる。大勢判明は知事選が午後10時半ごろ、参院選群馬選挙区が同11時半ごろの見通し。
《知事選》「政治変える」「民意の力を」
知事選は県労働組合会議副議長の石田清人氏(62)=共産党推薦=と、元沖縄北方担当相の山本一太氏(61)=自民・公明両党推薦=が県政の新たなリーダーの座を巡って論戦を繰り広げ、20日もそれぞれ各地で気勢を上げた。
石田氏は選挙カーで高崎市を回り、商業施設や公営住宅前で教育や福祉の充実を訴えた。最後は前橋市に戻り、選挙事務所での演説で戦いを締めくくった。
事務所では、県民の願いを受け止める政策を実現し、若者の政治への信頼を取り戻すと強調。「政治が暮らしを直接応援するものだと実感できるようにする。知事になることで、政治が変えられることを示せる」と支持者らに語り掛けた。
山本氏は伊勢崎市からスタートして前橋、高崎両市を遊説。選対目標の「60万票」の獲得に向け、支持を呼び掛けた。
JR高崎駅西口での決起集会には、自民党県連所属国会議員や自民、公明両党の県議、市議、大勢の支持者が集結。買い物客も見守る中、山本氏は「民意という推進力をいただき、私に思う存分リーダーとして活動させていただけないだろうか」と力を込めた。
《参院選群馬選挙区》3氏、街頭で懸命の訴え
参院選群馬選挙区は、自民党公認の清水真人氏(44)=公明党推薦、野党統一候補で立憲民主党公認の斎藤敦子氏(51)=国民民主・社民両党推薦、政治団体「NHKから国民を守る党」の前田みか子氏(47)の3新人が立候補し、清水、斎藤両氏による事実上の与野党一騎打ちの構図となった。
清水氏は20日、前橋市を皮切りに、遊説を交えながら各地で決起大会を開き、支持を呼び掛けた。
地元高崎市では4カ所で決起大会を開催した。JR高崎駅西口では市議、県議としての実績をアピールし、農業振興や幼児教育充実などを推進すると力説。「安定した政権が安定した政策を生み、国民の安定した暮らしにつながる」と自身や党への支持を訴えた。
斎藤氏は同日、地元前橋市を中心に遊説した。午後2時すぎには、市内の大型商業施設前で街頭演説。「全力で消費増税を阻止したい」「年金制度改革に真正面から取り組みたい」と与党との対決姿勢を強調し、買い物客らに訴えた。
野党5党派と市民団体も集結し、共闘の熱気を演出した。政策を語った後、「もう一歩の支援を伏してお願いする」と頭を下げた。
前田氏は同日、前橋市内などで街頭演説した。午後1時すぎ、JR前橋駅前で「見ていなくても一律に請求されて、かなり不平等だ」と、NHKの受信料制度を批判。契約者だけが視聴できる「スクランブル放送」を実現すると訴えた。
現在の国会でNHKの受信料の議論がないとして、「NHK問題を訴える唯一の政党だ」と説明。比例でも支持を呼び掛けた。
◎「大切な一票 積極的行使を」 県選管がコメント
松本修平県選挙管理委員長と、山田謙治県明るい選挙推進協議会長は21日の知事選、参院選の投票日に当たり、連名で談話を発表した。選挙への参加は、望ましい県政や国政の方向を選択するために必要とした上で、「全ての有権者の皆さんが積極的に投票に参加し、自由な判断によって大切な一票を行使されますよう希望します」としている。
※参考情報2「投票終了時間の繰り上げの実態」
**********上毛新聞2019年07月01日
《2019知事選・参院選》投票終了 88%繰り上げ 利便性向上の動きも
21日投開票の知事選と参院選について、群馬県内35市町村の投票所925カ所のうち、88.2%に当たる816カ所が、法律で定められた投票終了時間を1時間以上繰り上げることが、30日までの県選挙管理委員会のまとめで分かった。投票機会の制限につながるとの指摘があるものの、事務負担の軽減を図れるといった側面もあり、大半の市町村が実施を予定する。一方、太田市で大型商業施設に期日前投票所が設置されるなど、利便性向上に向けた取り組みも広がる。
投票を午後5時で終了するのは14カ所、午後6時は241カ所、午後7時は561カ所となる見込み。午後8時まで受け付けるのは109カ所にとどまる。
公選法は投票時間を午前7時~午後8時と定め、特別な事情がある場合のみ市町村選管の判断で繰り上げを認める。県選管によると「夜間に投票する人が少ない」「選挙人の安全確保のため」といった理由を挙げる市町村が多いという。
割合は、4月の県議選(87.6%)、2017年の前回衆院選(87.5%)と比べ、微増した。県選管は「各市町村の判断だが、特別な理由に当たるのか検証してほしい」と見直しを求めている。
一方、有権者の利便性向上を図る動きも。期日前投票では、太田市がイオンモール太田に投票所を設け、買い物客に利用を呼び掛ける。神流町は町内の特別養護老人ホームに設置し、高齢者らに投票してもらう。ショッピングセンターや高齢者施設での期日前投票所の設置は県内初となる。
このほか、沼田市は春の統一地方選に続いて投票箱を積んだ車を巡回させる「移動期日前投票所」を実施する。
投票当日には、明和、大泉の両町がそれぞれ町内の全ての有権者が投票可能な共通投票所を複数設ける。
※参考情報3「選挙事務に当たる職員の報酬に関する記事」
**********NHK 北九州 NEWS WEB 2019年07月21日15時45分
選挙の職員7人報酬24万円紛失
北九州市の門司区選挙管理委員会は、21日投票が行われる参議院選挙の事務にあたる職員7人分の報酬24万円余りが無くなっていたことがわかったと発表しました。選挙管理員会は、何者かに盗まれた可能性もあるとして警察に被害届を出しました。
門司区選挙管理委員会によりますと、20日午前11時頃、参議院選挙の投票所の職員から、選挙の物品の中に職員7人に手渡す報酬が見当たらない、と選挙管理委員会に連絡がありました。
7人分の報酬は合わせて24万円余りで、1人分ずつ封筒に入れた状態で19日、他の13人分の報酬や投票用紙とともに区役所の金庫に入れて鍵をかけて保管されていました。
報酬は投票用紙とともに20日午前9時すぎに金庫から出されて投票所に運ばれましたが、その際、物品の中に報酬を入れた封筒が全てそろっているかどうか確かめていなかったということです。
選挙管理委員会は職員に聞き取りを行うなど紛失した経緯を調べましたが、わからなかったことから、何者かに盗まれた可能性もあるとして警察に被害届を出し、受理されました。
門司区選挙管理委員会は「このようなことが起きたことを反省し、市民の皆様に申し訳ないと思っています。報酬を含む選挙物品の交付時に全員分の報酬の有無を確認することを徹底したい」としています。
**********産経WEST2019年7月21日16:07
選挙従事者の報酬を紛失 北九州選管、窃盗で被害届
北九州市門司区選挙管理委員会は21日、参院選の投票所設営作業などに従事する市職員7人に支払う報酬計24万1600円を紛失したと発表した。市選管は聞き取り調査をしたが、原因が判明しなかったため、福岡県警門司署に窃盗の疑いで被害届を提出した。
市選管によると、19日に門司区役所内で、職員20人に渡す封筒にそれぞれの報酬を入れる作業を行い、同日夕に投票用紙と一緒に金庫に保管した。20日午前に職員1人が車で20人分の報酬が入った封筒を投票所に届けたが、投票所で受け取った職員と中身の確認をしなかったという。
20日午前11時ごろ、市内の投票所で職員が20人分のうち、7人分の報酬が入っていないことに気付いた。
同委員会は「報酬と投票用紙を別々に保管し、投票所で報酬を確認することなどで再発防止に努めたい」と話している。
**********テレビ西日本2019年7月21日(日)午後4:00
選挙従事者の報酬 約24万円を紛失 警察に被害届 福岡県北九州市
福岡県北九州市門司区で、参議院選挙の事務に関わる市職員への報酬約24万円を紛失していたことが分かりました。
門司区選挙管理委員会によりますと、21日午前11時頃、西門司小学校で投票所の設営にあたっていた市の職員から「立会人など20人分の報酬の内、職員7人分の報酬がない」と問い合わせがありました。
報酬はそれぞれ封筒で用意されていて、合わせて約24万円が紛失したということです。
門司区選管は19日、報酬の封筒入れ作業が行われた会議室や金庫内の捜索、関係者への聞き取りなどを行いましたが、見つかりませんでした。
門司区選管は、その後警察に被害届けを提出、警察は窃盗の疑いもあるとみて調べを進めています。
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※参考情報4「尼崎市で投票者数より33票多い!」
**********神戸新聞NEXT 2019年7月22日12:10
なぜ?参院選、尼崎で投票者数より33票多かった
↑参院選での開票作業=21日午後9時、神戸市中央区港島中町6(撮影・大森 武)↑
21日に投開票された参院選の開票作業で、兵庫県尼崎市選挙管理委員会が集計した票数が、事前に把握した市内の投票者数より兵庫選挙区で20票、比例代表で13票多くなるトラブルがあった。22日未明に集計をやり直し、投票者数も改めて点検したが、原因は不明。計33票は「持ち帰り・その他」でマイナス計上して帳尻を合わせ、選挙区、比例代表とも票が多いまま22日午前3時半に開票結果を確定させた。
市選管によると、選挙区の投票者数は17万8907票だったが、実際の票は20票多い17万8927票あった。比例代表も17万8858人の投票者数に対し13票多かった。
このため22日午前0時すぎから全ての票を計数機などを使って数え直したが、間違いは見つからなかった。投票者数についても、市内の投票所82カ所や不在者投票、期日前投票の結果を点検したが、原因は不明という。市選管の野村泉事務局次長は「格好がつかず申し訳ない」とし、原因を精査するとした。
また21日に市長選と市議補欠選挙、参院選の「トリプル選」となった三田市でも、市長選の票数が、投票者数よりも1票多かった。全ての票を数え直すなどしたため、確定が予定より約2時間遅れ、参院選の開票作業にも影響した。(大盛周平、高見雄樹)
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