市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

大河原裁判に集まった一般市民150人には38席しか与えず、県警記者クラブ12社を全て傍聴させた前橋地裁

2011-05-12 23:13:00 | 警察裏金問題
■群馬県警で勤務していた当時、裏金を告発したとして、私生活の監視を受け、挙句の果てにでっち上げの公務執行妨害で調査委解雇された大河原宗平氏の、懲戒免職取消訴訟等3件の判決が、今日、5月9日(月)午後11時半から、前橋地裁第21号法廷で開かれ、やはり、と言うべきか、遺憾ながら、すべて原告大河原氏ら側の敗訴という結果になりました。

前橋地裁第21号法廷開廷表。11:30開始11:40終了予定で次の3件の判決が予定されている。平成20年(行ウ)第15号懲戒処分取消請求事件(原告:大河原宗平、被告:群馬県)、平成17年(ワ)第156号損害賠償請求事件(原告:大河原宗平、被告:群馬県外)、平成17年(ワ)第441号損害賠償請求事件(原告:村尾さち子、被告:群馬県外)で、担当裁判官は民事第2部合議係の裁判長西口元、裁判官水橋巌・渡邉明子、書記官原美恵とあります。

■当会の事務局長が代表を務める市民オンブズマン群馬では、2004年7月20日付の週刊誌フライデーで、地元の群馬県の警察裏金を告発した大河原宗平氏の勇気ある行動を支援すべく、2004年10月に住民監査請求を行い、群馬県監査委員から棄却されたため、同年12月に住民訴訟を提起しました、そして2008年5月に前橋地裁で敗訴したため、東京高裁に控訴し、そこでも敗訴したので、2008年11月25日に最高裁に上告しましたが、2009年6月16日付で最高裁は棄却通知を送りつけてきました。

 その後、大河原宗平氏を支える会を中心に、警察の裏金案件では実績のある東京の弁護士らの協力のもとに、懲戒免職取消訴訟等が提起され、今日、5月9日、それら3件の判決日を迎えることになりました。当初、判決は3月18日の予定でしたが、3月11日の東日本大震災の発生により、耐震構造に問題があるとして地裁が判決美の延長をしていたものです。

■5月9日の判決は、これまで全国各地で顕在化している警察の裏金問題の象徴的な事件として、非常に重要な位置付けとして捉えられており、本日は地元の我々市民オンブズマン群馬はもとより、全国各地から沢山の支援者が集まりました。

 こうした様子を見た前橋地検の総務課では、いつもは傍聴券を外で配布するのですが、沢山の支援者らが、地裁の玄関前に長蛇の列を作って、目の前の県警や県庁にいる職員や、通行人に目立たつことを嫌って、そうした事態を避けようとしたようです。

法廷開廷表の下に貼られた傍聴整理券配布の案内。↑

なぜか、1階ロビーの右側の待合スペースを空けて、そこに傍聴希望者の抽選を行うとして、全員をそのスペースに押し込めました。

当日配布された傍聴希望者への整理券。

 そして、午前10時59分で傍聴希望者への抽選券の配布を締め切り、午前11時から抽選券の番号順にクジ引きをしたのでした。

 大河原氏の裁判の世紀の判決を直に聞きたいとして、全国から集まった支援者は150人に達しました。これらの人たちが決して広いとは言えないロビーの一角で、クジ引きの順番待ちの為、5列に並ばされたのでした。そのため、狭い裁判所の待合室内は熱気がこもっていました。

傍聴券。

■こうして、一般市民らは、クジ引きで38名の傍聴者を決めさせられましたが、マスコミ関係者には、裁判所が12の席を用意していることが判明しました。このことを、クジ引きの順番待ちをしている一般市民らが知ると、「不公平だ」という声が巻き起こりました。

 そのため、裁判所の係員が総務課の広報担当者を呼んで、理由の説明がありました。それによると、「マスコミは本件裁判をきちんと一般市民に報道する義務があるため、県警記者クラブから12社の傍聴申し入れがあったので許可したものであり、決して特権を与えているわけではない」という趣旨の内容でした。

 そこで、市民オンブズマン群馬から「それでは12社の社名リストをください」と裁判所の広報担当者に要請したところ、「まだ、どのマスコミ社が参加するのかしないのか、法廷が開かれていないので分からない。いずれにしても判決後に確定するのでそれまで待ってほしい」という返事でした。

 午前11時にクジ引きの整理券配布が閉め切られた後、さっそく整理番号順にクジ引きが行われました。結局、オンブズマン関係者7名のうち、2名が首尾よく傍聴券を入手できましたが、あとの5名は1階ロビーで判決公判が終わるまで待機することになりました。

■前橋地裁2階の21号法廷に入ると、すでに半分以上席が埋まっていました。マスコミ用の12席は、法廷に向かって一番左側の前方にしつらえてありました。まだ、誰も記者は来ていませんでした。21号法廷の傍聴席は、椅子が横4席×前後4列の16席が左側、中央、右側の3グループあり、法廷の一番後ろの壁側の前に、それぞれ3つの長椅子があります。これにもそれぞれ4人ずつ座れますので、全部で、60名の傍聴が可能ですが、椅子と椅子との間のスペースや、壁際にも立ち見の人を入れれば、最大100名程度の傍聴は可能ですが、裁判所から2名の係員が両側のそれぞれ壁の前に立ち、傍聴席を監視していました。

 され、11時半に裁判長らが入室。全員起立で迎えた後、さっそく判決文の読み上げが行われました。西口裁判長は、「原告の請求を棄却する」と立て続けに2件の事案についてあっさりと判決を出しました。また、3件目は、原告の弁護士から、前の2件と少し間をおいて判決を出すように裁判長に申し入れがなされて、一旦裁判長らが退室した後、数分後に再度入室し、判決が読み上げられました。この案件だけは「5万円の支払いをレオパレスに支払え」という内容でしたが、訴状に、請求額として記載されたのは1千万円であり、しかも同じく被告である県に対して、裁判所は「全く違法性」がないとして、ビタ1文損害賠償を認めませんでした。

 このように、これだけ明らかなでっち上げ逮捕について、裁判所が完全に県や県警の立場を擁護したがる様子を見れば見るほど、我が国の司法の後進性を痛感させられます。

■そして、それを擁護しているマスコミの報道姿勢についても、絶望させられます。

 今回、県警の記者クラブの幹事社である上毛新聞と、副幹事社である共同通信社によると、加盟15社のうち、フジ、TBS、テレ朝をのぞく12社が傍聴を申し込んだのだそうです。しかし驚くべきことに、この12社については、地裁はチェックしておらず、県警の記者クラブもどこのマスコミ社が、判決を傍聴したのか、確認をとっていないとのことです。

 地検の総務部の広報担当者によれば、普段見掛けた新聞記者として、朝日、毎日、読売、上毛やNHKは記憶にあるが、それ以外は分からないとのことでした。

 となると、ひょっとして、普段付き合いのある県警関係者や、マスコミ以外の関係者がマスコミ社の帽子をかぶって、傍聴していた可能性も否定できません。この点について、実際に傍聴した新聞記者に確認してみたところ、普段見掛けた顔ばかりだったという返事でしたが、本当のところは分かりません。

 というわけで、12社の内訳を想定すれば、朝日、読売、毎日、産経、上毛、東京、共同、時事、NHK、群馬テレビ、日本テレビ、テレビ東京ということになります。

■大河原裁判の発端となった“事件”が発生したのは2004(平成16)年2月16日でした。この日、大河原宗平警部補(当時、以下同じ)が、群馬県警本部の警察官(伊藤孝順警視)に体当たりをしたとして、伊藤警視の虚偽の説明をもとに、群馬県警はその体当たり行為をもって「公務執行妨害で大河原警部補を現行犯逮捕した」と記者クラブ発表し、大手メディアの朝日、読売、毎日、産経、上毛の5紙は〈右へならえ〉でそれをそのまま翌2月17日付で報道したのでした。

 各紙が事実とは異なる警察発表をそのまま掲載したことについて、後年、大河原氏を支援する市民団体が、記事の訂正等を求めました。特に「県警交通指導課員に体当たりした疑い」(朝日)、「摘発の警視に抵抗」(読売)、「男性警視(47)に体当たりするなどして捜査を妨害した疑い」(毎日)、「暴行を加え、右腕に1週間のけがを負わせた」(産経)、「自分の使っていた車の捜索を求められたが大声を上げて抵抗」(上毛)等、当時メディア各社は警察発表をそのまま記事にしました。そのような記者クラブの弊害とマスコミの偏向報道については、これまで市民オンブズマン群馬としても、数多くの経験があります。

■結局、5月10日付け各紙の群馬版では、次の記事が掲載されました。

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<読売新聞>
元警部補の訴え棄却 懲戒免職取り消し訴訟
 県警の裏金問題を告発したことへの報復で不当に逮捕され、懲戒免職になったとして、元県警警部補の大河原宗平さん(57)が、県などを相手取り、処分の取り消しと、1500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が5月9日、前橋地裁であった。西口元裁判長は「原告には、懲戒事由がある」などとして請求をいずれも棄却した。
 大河原さんは2004年2月、県警捜査員に体当たりしたりするなどしたとして公務執行妨害容疑で現行犯逮捕された。その後、偽造ナンバーを付けた車を使ったとして、同年3月に道路運送車両法違反罪で略式起訴され、懲戒免職となった。公務執行妨害事件は不起訴(起訴猶予)となった。
 大河原さんは当時、「県警で裏金作りがあった」と告発していたため、口頭弁論などで大河原さんは「捜査は違法で、県警の報復」などと主張。体当たりの事実もなく、偽造ナンバーも「県警の監視から逃れるため」などと訴えていた。しかし、判決では、体当たりについて「(事件の)経緯に不自然な点はなく、公務執行妨害罪に該当する」と指摘。偽造ナンバーの違法性も認めた。
 今回の足版とは別に、大河原さんから懲戒免職の取り消しなどを求められた県人事委員会は08年6月、懲戒免職処分を「相当」と判断。ただ、公務執行妨害事件については「暴行を加えたとは判断できない」と大河原さんの主張を一部認めていた。
 裏金作りについては、08年5月、大河原さんの証言に基づいて市民団体が前橋地裁に訴えた民事訴訟の判決で、「事実と認めるに足りる証拠はない」などとして却下されている。
 大河原さんは昨年11月、鹿児島県阿久根市の竹原信一前市長に任命され、総務課長に就任。現在は市民環境課参事に就いている。
知人は一部勝訴
 同時に判決が言い渡された大河原さんの知人女性(63)の訴えについては主張が一部、認められた。
 女性は2005年、大河原さんの私生活の調査を行っていた県警に監視され、精神的な苦痛を受けたなどとして、県と女性の住居管理会社で個人情報を県警に提供した「レオパレス21」(本社・東京)を相手取り、計1100万円の損害賠償を求めて民事訴訟を前橋地裁に起こしていた。
 西口裁判長は、県への訴えは棄却したが、不動産会社については「県警に個人情報を提供したことは、プライバシーの侵害」として、同社に5万円の支払いを命じる判決を言い渡した。同社広報室は「判決文を見ていないため、コメントを差し控えたい」としている。
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<朝日新聞>
県警の不正経理問題を告発 元警部補の請求棄却
公務執行妨害容疑逮捕され懲戒免職 取り消し訴訟
 公務執行妨害容疑などで逮捕され、懲戒免職処分を受けたのは不当だとして、元県警警部補の大河原宗平さん(57)が県などに懲戒処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決が5月9日、前橋地裁であった。西口元裁判長は原告の請求を棄却した。
 大河原さんは2004年2月、乗用車に偽造ナンバーをつけていた道路運送車両法違反容疑で車を差し押さえに来た警察官に体当たりしたとして、公務執行妨害罪で現行犯逮捕された(のちに不起訴処分)。翌月に道路運送車両法違反容疑で再逮捕され、罰金50万円の略式命令を受けた。県警は大河原さんを懲戒免職にした。
 判決は、原告の肩が体に当たった衝撃で警察官が右手首にけがをしたと認め、公務執行妨害罪に該当し、逮捕には合理性があると認定。偽造ナンバーの作成行為などは地方公務員法の懲戒事由に該当するとした。
 大河原さんは、県警に勤務していたころに実際には支払われない捜査情報提供謝礼の支払い報告書などを作成されられたと主張していた。「県警に行動を監視されるようになったため偽造ナンバーをつけた」「警察官に体当たりした事実はない」と訴えていた。
 大河原さんは昨年11月、専決処分を繰り返した竹原信一市長(当時)の解職を問う住民投票が行われた鹿児島県阿久根市の総務課長に登用された。だが竹原氏の解職にともない、別の部署に異動した。
不動産会社に賠償支払い命令 個人情報巡る知人の訴訟
 大河原宗平さんの知人女性も、県警の個人情報の無断収集などで精神的苦痛を受けたとして、県と不動産会社(本社・東京都)に計1100万円の損害賠償を求めた訴訟を前橋地裁に起こしており、西口元裁判長は5月9日、賃貸会社に5万円の支払いを命じる判決を言い渡した。県への請求については棄却した。
 判決は、不動産会社の従業員が女性の承諾を得ずに警察官に個人情報を提供したことは、プライバシーの侵害に当たるとした。
 木村光雄・県警首席監察官は「今後、個人情報の保護の観点から、情報を持つ団体に迷惑が及ばないように捜査方法を検討したい」と話している。
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<毎日新聞>
 (記事なし)
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<産経新聞>
 (記事なし)
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<上毛新聞>
県警の懲戒処分取り消し訴訟 元警部補の請求棄却 前橋地裁
 県警に公務執行妨害容疑で違法逮捕され、懲戒免職処分を受けたとして、元県警警部補の大河原宗平さん(57)が、国と県に計1500万円の賠償金支払いと処分取り消しを求めた訴訟の判決が5月9日、前橋地裁であった。西口元裁判長は「公務執行妨害による逮捕は合理性を欠くものではない」として、いずれの請求も棄却した。
 西口裁判長は判決理由で、大河原さんが偽造ナンバープレートを取り外したことについて、「差し押さえ手続きを妨害する行為で、懲戒事由に当たる。処分は著しく妥当性を欠くものとはいえない」と判断。「事件は県警の捏造だった」とする原告側の主張を退けた。
 判決を受け、原告側は「納得いかない」と説明。大河原さんは閉廷後、集まった支援者に対し、今後について「まだまだこれからやる」と話した。
 県警は「すべての主張が認められた。捜査の手続きに問題がないことを適正に認定した貰った」としている。
 判決などによると、大河原さんは2004年2月、偽造ナンバープレートを車から取り外して警察官の公務執行を妨害したとして、県警に現行犯逮捕された(起訴猶予)。同3月には道路運送車両法違反容疑で再逮捕。罰金の略式命令を受け、懲戒免職となった。現在は鹿児島県阿久根市の職員として勤務している。
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<東京新聞>
元警部補の男性 請求を地裁棄却 懲戒免職取り消し訴訟
 不当な公務執行妨害容疑で逮捕されたとして、県警元警部補の大河原宗平さん(57)が、県などに処分取り消しと計1500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が5月9日、前橋地裁であった。西口元裁判長は「処分は著しく妥当性を欠くとはいえない」とし請求をすべて棄却した。
 判決によると、太田署地域課警部補だった大河原氏は2004年2月、道路運送車両法違反容疑の捜査を受け、公務執行妨害で現行犯逮捕され(後に起訴猶予)た。同年3月に略式起訴され、50万円の罰金刑を受け、懲戒免職された。
 裁判で原告側は、大河原氏が県警の不正経理に反対して監視され、やむなく「乗用車に張り付けた難波^のコピーは法的に偽造にあたらず、公務執行妨害とされた捜査員への体当たりもなかったと主張。判決ではコピーは偽造で公務執行妨害もあったと認め、懲戒理由に当たるとした。
 判決後、大河原氏は「負けましたがこれからもがんばります」と話した。県警の木村光雄首席監察官は「捜査手続きや処分が適当と認定された」とコメントした。
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元警部補の請求棄却=懲戒免職取り消し訴訟―前橋地裁
時事通信5月9日(月)11時53分配信
 群馬県警の裏金問題を指摘したため不当に逮捕され懲戒免職になったとして、元同県警警部補の大河原宗平氏(57)が群馬県などに懲戒処分の取り消しと1500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が5月9日、前橋地裁であった。西口元裁判長は「処分が著しく妥当を欠くとは言えず、裁量権の逸脱・乱用は認められない」として、元警部補の請求を棄却した。
 判決によると、大河原氏は警部補だった2004年2月、警視に体当たりしたとして公務執行妨害容疑で現行犯逮捕され、同年3月に懲戒免職処分となった。
 大河原氏は、裏金問題を告発したため組織から排除されたと主張したが、判決は「公務執行妨害事件がねつ造とは言えない」と退けた。
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■このように、産経新聞と毎日新聞は、翌日の群馬版に記事を掲載していません。これは、裁判所の総務課の広報担当者が説明したマスコミ各社12社の傍聴許可理由に反する行為と考えられます。

 ただし、毎日新聞はネット上で、次の記事を掲載しています。

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懲戒免職取り消し訴訟:裏金抗議元警官の免職取り消し退け--前橋地裁判決
 偽造ナンバー車両を使用したとして群馬県警を懲戒免職後、鹿児島県阿久根市の竹原信一前市長に同市職員に採用された大河原宗平氏(57)が、群馬県などを相手取り、懲戒免職処分の取り消しと1500万円の国家賠償などを求めた訴訟で、前橋地裁(西口元(はじめ)裁判長)は9日、大河原氏の訴えを棄却した。
 判決によると、大河原氏は県警太田署で警部補だった04年2月、偽造ナンバー車の差し押さえの際に公務執行妨害容疑で現行犯逮捕(起訴猶予処分)、同3月に道路運送車両法違反容疑で再逮捕され、罰金50万円の略式命令を受け、確定後に懲戒免職になった。大河原氏は「県警の裏金作りに抗議したため、事件が捏造(ねつぞう)された」と主張。偽造ナンバーの取り付けは、県警の監視から逃れるためとしていたが、判決は「原告の請求は理由がない」と退けた。
 大河原氏は10年11月に阿久根市に採用されて総務課長に、前市長落選後の今年1月には市民環境課参事に異動した。【塩田彩】
毎日新聞 2011年5月9日 12時15分(最終更新 5月9日 12時58分)
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損賠訴訟:「レオパレス21」に5万円支払い命令 個人情報提供で判決 /群馬
 賃貸アパート大手「レオパレス21」(本社・東京)が、個人情報を県警に無断で提供したのはプライバシーの侵害にあたるとして、大河原宗平氏の知人女性(63)が同社と県を相手取り、1100万円の損害賠償を求めた訴訟で、前橋地裁(西口元裁判長)は5月9日、レオパレス21に5万円を支払うよう命じた。県への請求は棄却した。
 判決によると、レオパレス21は2003年9月、当時アパートに暮らしていた女性の生年月日や勤務先など賃貸契約書に記入された個人情報を県警に提供した。
 レオパレス21広報室は「判決文を見ていないので、現時点でコメントできない」としている。【塩田彩】
毎日新聞 2011年5月11日 地方版
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 もともと、マスコミは警察発表を鵜呑みにして、それ以外の当事者の言い分を聞こうともしない傾向があり、とくに群馬県のマスコミの偏向はひどいものがあります。

地裁の直ぐ隣にある群馬県警本部ビル。この1階に県警記者クラブがあり、マスコミ関係15社がたむろしている。

■今回は、司法の場で、全面的に警察の主張だけが認められた結果となり、でっちあげの公務執行妨害で逮捕されて、一般市民が被害にあった場合でも、裁判所は警察の主張しか効かないことが判りました。これは非常に重大な訴訟の前例となるため、ますます警察の違法逮捕が今後増えるのではないかと心配です。

今後は、公務執行妨害をでっち上げられて逮捕されると、いくら無罪を主張しても、前橋地方裁判所は警察の主張だけを認め、裁判所から有罪判決を受ける可能性があります。

 しかも、3月の異動で、大河原氏の公務執行妨害罪をでっちあげた伊藤孝順氏は、安中警察署長に就任しました。安中でも、同様なでっち上げ事件の発生が懸念されます。

組織ぐるみで不正経理をやってきた群馬県庁。市民が警察に告発しても、警察そのものが不正経理をしているため、立入捜査をされる心配が無いクライム・ヘブン(犯罪天国)の状況にある。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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