市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

文化祭が飲酒運転のせいで一瞬にして暗転・・・どうか無事に意識が回復するように!

2009-06-08 20:17:00 | 安中市消防団員の飲酒ひき逃げ運転
■文化祭は、高校時代の思い出として、一生忘れられない行事の一つです。その大切な文化祭で、飲酒運転の車にはねられるなどということは、あってはならないことです。

 安中市では昨年10月4日の安中市職員による飲酒運転追突人身事故と、翌10月5日の群馬弁護士会所属の弁護士による飲酒運転衝突人身事故が立て続けに発生し、当会はこれらの事件をブログで取り上げ、その後の経緯について詳しく報告することにより、飲酒運転への警鐘をならし続けてきました。

 にもかかわらず、残念ながら、今度は、お隣の高崎市で6月7日飲酒運転事故が発生し、しかも、被害者は高校生で文化祭の準備中であり、意識不明の重体となっています。なぜ、週末になると、不幸な飲酒運転事故が発生するのでしょう。飲酒運転は反社会的行為だという自覚が、まだまだ徹底していないことが証明された形です。

■今回の飲酒運転事故を報じた6月8日の朝刊を見て、安中市民は仰天しました。被害者の高校生が文化祭の最中に事故にあったこともさりながら、飲酒運転で逮捕されたと報道された人物が、安中市内で営業している滝本印店の店主であることがわかれば、当然、安中市民は、警察に通報した「家族」というのが、店主の配偶者の市会議員だということにすぐ思いあたるからです。報道記事から、事件の内容を確認してみましょう。

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ひき逃げ:文化祭準備の高1重体 逮捕容疑者は「酒飲んだ」--高崎/群馬
 6月7日午前1時頃、高崎市八千代町2の県立高崎高校正門前の市道で、同市東貝沢町1、同校1年、沢田拓朗さん(15)が乗用車にはねられた。沢田さんは頭の骨を折るなどして意識不明の重体。車はそのまま現場から走り去ったため、高崎署はひき逃げ事件として捜査を開始。
 高崎署によると、同6時半ごろ、同署に「人をはねたようだ」と相談した妻を通じて電話してきた安中市安中3、製印業、滝本雄次容疑者(62)を、事故から約7時間半後、自動車運転過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)の容疑で緊急逮捕。同署によると、滝本容疑者は「飲酒運転の発覚を恐れて逃げた」と容疑を認めている。
 同校は6月6、7日が文化祭「翠巒(すいらん)祭」で、実行委員の沢田さんは当時、同級生ら10(数)人と正門のアーチの飾り付けの手直しをし、路上からその出来栄えを確認していたところをはねられたらしい。その後、倒れていた沢田さんに一度は近づいたが、滝本容疑者はもう一度車に乗り込み、逃走していったという。現場に居合わせた高校生は「(仲間を)ひき逃げをした人に謝ってほしいですね」と話した。
 文化祭準備中の生徒がはねられ重体となった県立高崎高(藤倉新一校長)では6月7日に生徒に事故発生を通知するとともに行事の一部を自粛するなどの対応を取った。
 同校によると、実行委員約百人が文化祭の準備のため、校内の宿泊施設に泊まり、作業していた。作業時間が遅くならないように指導していたが、アーチの完成が間に合わず、生徒から「完成させてほしい」と強い要望があり、深夜の作業を認めたという。
 増田芳之教頭は「生徒が一年かけ、楽しみにしていた文化祭でこのような事故があり、本当に残念だ。午前1時という時間は確かに非常識で、校内の管理上、作業の形態を再検討する必要があると思う」と神妙な口調で語った。文化祭は7日も予定通り開かれたが、同校は各イベントでの安全徹底を再確認させるとともに、事故を受けて後夜祭キャンプファイアやゲームを自粛。また、泊まり込む実行委員会の生徒の顧問教師を、2人から3人に増員した。
 なお、警察は、同乗していた知人女性からも事情を聴くなど、事故のくわしい状況を調べている。
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■飲酒運転は、重大犯罪です。残念ながら、群馬弁護士会所属で、現在懲戒請求を受けている元日弁連副会長のセンセイをはじめ、飲酒運転を起こしても、魔が差しただとか、運が悪かっただとか、故意ではないなどと言い訳する輩がいますが、飲酒運転防止はまず自覚することが大切です。当然の処置として、組織人の場合であれば、即時懲戒解雇、そして重大犯罪として裁かれるのが当然です。

 飲酒運転はいってみれば確信犯ですから、計画的犯罪と同等のものとして扱われるべきだと思われます。ちょうど今月、6月から、飲酒運転厳罰化が強化されました。今回の事件でも、法令違反したことにより、報道でも容疑者の氏名が公表されています。

 今回の事件では容疑者は自営業です。組織人と異なり、懲戒解雇ということにはなりませんが、重大犯罪として裁かれることになります。ここで気になるのは、容疑者が真夜中に事故を起こしてから逃走し、一旦安中市内の自宅に戻って、市議会議員の配偶者に相談をしていることです。市議4期目の配偶者は安中市議会で2番目に大きな会派に所属し、平成19年4月22日の市議会選挙では1254票を獲得し、28名の当選者中6位、所属会派4名中トップの得票数でした。

 通常であれば、いくばくか逡巡したあとで、自ら警察に出頭するか、あるいは、酔いがさめて、事の重大性に気づけば、深夜でも自宅に帰り家族に事情を説明して相談した上で、自ら警察に自首するはずです。ところが、今回の容疑者は、自宅にいたまま、市議の配偶者に警察に電話をさせています。警察も配偶者が議員であることは知っていますから、自分で警察に出頭せず、配偶者の名前で警察に連絡した背景には、なにか理由があったかもしれません。実際のところは、容疑者とその配偶者にしか分かりませんが。

■また、この事故について、さまざまな意見が飛び交っていますが、気になるのは、所属高校の管理責任について、異常に攻め立てていることです。夜中の1時に作業をさせていた、とか、放任していた、などと学校側の責任だけを取り上げています。生徒の自主性を重視し、期限までに満足の行く仕事を成し遂げるためには徹夜も辞さないとする責任感と、それを大切なものとして見守る度量を持つ学校に対して、なぜこうした異質な意見が、しかも多数出てくるのか、本当に不思議です。

 あたかも、飲酒運転ではねられたのは、高校生とその所属高校側に非があるかのようなこうした論調は、ますます、教育現場を萎縮させてしまうことになります。

 とにもかくにも、被害にあい重体に陥っているとされる高校生には、なんとしてでも回復してもらいたいのは誰しも同じ思いだと思います。飲酒運転の車にはねられるという不幸な試練を跳ね飛ばし、一生懸命、青春の情熱を傾けて打ち込んだ文化祭の成果を見届けるためにも、ぜひ来年も文化祭の実行委員として活躍してほしいと、ひたすら沢田さんの回復を祈るしだいです。

【ひらく会事務局】
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