市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

東名高速での観光バスの衝突事故の偏った報道に対しての意見書をNHKと公取委に提出

2017-06-25 23:40:00 | はらぼじ観光被疑事件
■2017年6月10日(土)午前7時29分ごろ、東名高速道路上り線新城パーキングエリア付近で、上り線を走行中の貸切観光バスに、反対側車線を走行していた乗用車が中央分離帯を飛び越えて衝突するという事故が発生しました。この事故で、たまたま観光バスにドライブレコーダーが設置してあり、衝突の瞬間を生々しく記録してあったのと、同観光バス会社がそれを即座にマスコミに公開したことから、マスコミ各社は競うようにその動画映像を放送しました。このショッキングな事故動画は依然としてネット上で公開されていますが、なぜこの事故の映像は公表できるのに、飛行機事故の映像は公表されないのか、公表の基準というものがマスコミ業界にあるのかどうか、確認する必要があると考えた当会は、次の内容の意見書を、唯一の公共放送であるNHKに6月22日付で提出しました。

【8月20日追記】
NHKから6月30日の消印で陶器事務局に回答がありました。内容は記事本文末尾をご覧ください。

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                       2017年6月22日
〒150-0041
東京都渋谷区神南2丁目2
NHK放送センター
ニュース報道ご担当様、責任者様
CC:〒100-0013 東京都千代田区霞が関1丁目1-1
   公正取引委員会 御中
                 〒371-0801 群馬県前橋市文京町一丁目15-10
                 市民オンブズマン群馬
                 代  表 小川 賢
                 事務局長 鈴木 庸
                 連絡先:電話 090-5302-8312(小川携帯)
                     電話 027-224-8567(事務局)
                     FAX 027-224-6624(事務局)

        件名:観光バスの事故の偏った報道に対しての意見書

前略 当会は、群馬県において行政の違法不当な権限の行使による税金の無駄遣いや、住民の不利益を住民の立場から是正を図ることを活動としている民間の市民団体です。

 さて、6月10日のニュースで、観光バスの事故の映像が流れました。反対車線を乗り越えた乗用車が、空を舞ってバスに激突するという衝撃的な映像でした。その直後、バスの右上部に激突した乗用車は原型を留めないほど大破し、運転をしていた医師の方は即死状態で亡くなったものとみられます。
 この意見書の主旨は、観光バスの衝撃的な映像を報道するのであれば、他の事故の衝撃的な映像も報道してほしい、ということです。その具体的な根拠について次に説明します。
 他の衝撃的な事故というと、最近では、次の事故が挙げられると思います。
  ・3月5日長野県松本での防災ヘリ墜落事故
  ・5月15日北海道函館での自衛隊墜落事故
  ・6月3日富山県黒部ダム付近での小型機墜落事故
 これらの3つの事件では、今回の観光バス事故報道のような、衝撃的な映像の報道がありません。今回の事故では、たまたま観光バス会社がバスに設置していたドライブレコーダーの画像を、マスコミ等の取材に対して逸早く提供したため、それを競ってメディアで取り上げたものと思われます。

 観光バス会社としては、観光バスの運転手や乗客に死者がでなかったからよかったものの、一歩間違えば大量死の事故につながった可能性は大です。今回の事故で、観光バス会社がいち早く情報の公表、公開に積極的に踏み切った背景には、そうした不幸中の幸いといった事情があったものと思料されます。
 では、このショッキングな画像が、もし、観光バスの運転手や乗客に死者がでた場合はどうなるのでしょうか。観光バス側には死者が出ていませんが、今回の事故では、激突した乗用車を運転していた医師は死亡しました。やはり、このショッキングな映像の扱いは慎重さが求められるのではないでしょうか。

 なぜなら、こうした観光バスの重大事故の場合、ともすれば、事故の悲惨さだけを誇張して報道することがこれまで多々行われてきたからです。その背景には、大手バス会社と権力の癒着が、中小のバス会社をつぶそうと企んでいる、という事実が潜んでいます。
 2016年1月の軽井沢碓氷バイパスのスキーバスの報道以降から、マスコミ報道を利用して中小のバス会社への規制の強要が顕著に行われるようになっています。
 軽井沢スキーバス事故に対比して、2012年12月の中央道笹子トンネ天井墜落事故を取り上げるとしましょう。この事故の死者数は軽井沢の事故よりも死者の数が多い上に広域の経済をもマヒさせました。事故の影響はより大きかったはずです。しかしながら、報道の絶対量が少ないように見えます。ぜひ、報道の数や量を調べてみてください。
 2016年1月の軽井沢スキーバス事故ではバス会社をはじめ、スキーツアーを実施した旅行会社の責任を追求する報道が目立ちました。ところが笹子トンネルの事故の責任者を特定する報道は皆無です。
 ちなみに、軽井沢スキーバス事故から1年半が経った今、中小のバス会社の廃業が急増しています。軽井沢の事故を引合いに出しての、中小のバス会社に対する官による「圧力」が強まったからです。つまり、「スキーバスの事故はバス代が安いから起きた。よって安いバス代で運行するバス会社を摘発する。安いバス会社を利用するバス旅行会社も摘発する」というのが官の論理なのです。航空機の会社は「格安」を売りに新規の会社が次々設立されているのに、安いことを事故の原因にするというのは、理不尽なこじつけであり、事故原因として無理があります。その結果、中小観光バス会社に対して、安いことが「悪」という風潮が蔓延してしまいました。
 事故防止を言い訳にした中小のバス会社への圧力について、その2つ目は、「運行管理についての強要」があります。一例として、韓国との比較をしてみます。「韓国の観光バスの台数の6割以上はバス1台だけを保有する個人事業主だ」ということを聞いています。この事業形態をとることで、観光客の細かなニーズに応えられ、観光先進国として多くの外国人観光客を受け入れる体制を取っています。反面、日本では複数のバスを保有しなければ、営業バスの認可さえ受けられません。
 観光後進国である日本が観光産業の発展に重きを置くのなら、「台数を保有しなければ認可も受けられない」という時代錯誤的な規制は廃止すべきですが、現状では、逆の方向に向かっています。このため、無理な規制が多くのひずみを生む結果となっています。
 事故防止にかこつけた中小のバス会社への官による圧力について、3点目は「高い設備の強要」があります。「運転手が仮眠を取れるスペースを設備しなさい。運転手からの死角部分を見渡せるためのモニター装置をいくつも設備しなさい」などと義務を強要していることです。高度な設備など必要のない近距離の安い料金での運行を仕事とする安いバス会社には、いずれも不必要なことなのに、官はお役所的な基準を一律に押しつけてきます。
 30年前までは「バスの台数自体を増やせない」というあからさまな規制が存在していました。「新しいバス会社は作れない。既存のバス会社でも増車ができない」など、自由競争の世の中で信じられないような規制を陸運局は行っていたのでした。
 行政手続法ができてから「申請さえすれば認可は下りる」というふうに変わってきて、観光バスの台数も増える方向に向かっていたのですが、このところ逆方向に向かってきています。憲法22条に反する違法行為がまかり通っているとも言えます。

 いろいろ課題点を列挙しましたが、最初に戻ります。今回の観光バスの事故では、結果的に“もらい”事故によって重傷者が出たものの、幸い死者を出さずに済んだ観光バス会社から積極的な情報提供があったものと言えます。しかし、実際にドライブレコーダーに映し出された映像には、直後に死亡した運転手の乗った乗用車が宙を舞って激突する瞬間が生々しく記録されています。
 こうした衝撃的な映像を報道できるのであれば、次の航空機墜落事故についても、現場のショッキングで生々しい映像も報じられるはずです。とくに長野県の防災ヘリの墜落事故では、離陸から墜落までの様子を写したビデオ映像の存在が確認されています。
・3月5日長野県松本での防災ヘリ墜落事故(乗員9名死亡)
・5月15日北海道函館での自衛隊墜落事故(乗員4名死亡)
・6月3日富山県黒部ダム付近での小型機墜落事故(乗員4名死亡)
 報道倫理として、自動車の衝突のような交通事故の場合は、ショッキング映像を報道してもよいが、航空機の墜落のような交通事故の場合は、ショッキング映像を報道しないという基準のようなものが存在するのでしょうか? 存在の有無や、存在する場合、その基準のあらましについて教えていただけますでしょうか?
 加えて、お願いとしては「消防署のヘリコプターが落ちた事故」「自衛隊の飛行機が落ちた事故」「民間の飛行機が落ちた事故」「トンネルの天井が落ちて、道路上の事故では最大の犠牲者が出た事故」のように、観光バスの事故以外の悲惨な事故について「何周年の記念イベント」の特別番組や特集など、しかるべき報道もしてください。
 視聴者からの潤沢な受信料収入により広告収入を受け取らないNHKであればこそ、政官業からの影響を排除して、報道の平等性、公平性、公明性を常に心がけていただきたいと思います。

 この意見書に対しての御協会のコメントをいただければ、当会のホームページなどで公開させていただきたいと考えています。大本営発表と皮肉られるマスコミのあり方についての大衆の声も大きくなっています。この問題は全国のオンブズマンと情報を共有して広く知らしめていくよう働きかけてゆく所存です。
 外部からの圧力に影響を受けないNHKの報道姿勢に期待しています。ぜひコメントを賜りたいと存じます。
                              以上
**********

■この背景として、今年の3月5日に長野県松本市の鉢伏山で墜落した長野県防災ヘリの事故の場合、事故で亡くなった9人のうち、ヘリの右後部にいた隊員のヘルメットに小型カメラが装着されていたとされ、離陸から墜落までの機内の様子などが約20分間映っていたが、音声はなかったという映像の存在があります。

 この事故に至る記録映像について、関係者の話として、ヘリの機内はパイロットが座る席とその横の席以外は座席がないため、映像には隊員らが訓練開始に向けて機内で膝をついた状態で待機している様子や、外の景色が映っており、異変を感じさせる状況はなかったが、映像が途切れる数秒前、高度が下がったような場面が映っており、この間、同機が高度を持ち直す様子は見られなかったという内容が報じられましたが、映像そのものはマスコミによって公表はされていません。

■NHKからコメントが寄せられることを期待しつつ、当会では観光バスの事故のたびに、役所による規制の強化がとられ、ひいては観光バス業界の底辺を担っている中小の観光バス会社にしわ寄せが集中し、倒産の憂き目にあう事業者が続出することで、結果的に大手観光バス会社の寡占を助長するのではないか、という懸念があるため、6月23日付けで公正取引委員会宛に、次の申し入れを書面にて行いました。

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公正取引委員会御中

当会、市民オンブズマン群馬ではバス会社やスキー場に隣接する観光地の現場の声を基にして、同封の意見書をNHKへ送りました。

また、他のテレビ局にも順次送付していくつもりでおります。

そして、全国のオンブズマンなどの市民グループでもこの意見は共有できたらよいと考えています。

御委員会におかれましては、中小バス会社への過度の規制の実態の調査など観光産業の健全な発展のための対応をしていただきたいと思います。

平成29年6月23日

市民オンブズマン群馬

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【2017年8月20日追記】
 NHKから上記の意見書に対する回答書が6月30日の消印で当会事務局に届いていたことがわかりました。内容は次の通りですが、当会の意見書で要請したほかの類似事故との報道姿勢の違いについて、NHKからの回答には全く触れられていませんでした。これが公共放送を標榜するNHKのやり方です。


NHKから送られてきた封筒(表)。


同封筒(裏)。


*****NHKからの回答書*****JPEG ⇒ 201706112nhkfw.jpg
市民オンブズマン群馬
代表   小川賢様
事務局長 鈴木庸様

このたびは、観光バスと乗用車の事故に関して、ご意見をお寄せ頂きまして、ありがとうございました。

個別のニュースや番組の編集判断や取材の過程については、基本的にお答えを差し控えさせて頂いておりますが、放送などで紹介した観光バスのドライブレコーダーの映像は、今回の事故の状況や原因を知る上で重要な判断材料となりうるものと考え、お伝えしました。

今後も、公共放送として、視聴者・国民が知りたいと思うことなどに十分、お応えできる報道に努めていく考えです。引き続き、NHKの報道にご理解とご支援をお願い申し上げます。

                         平成29年6月

                          NHK報道局

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【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考記事
**********毎日新聞2017年6月10日 09時34分(最終更新 6月13日 10時01分)
https://mainichi.jp/articles/20170610/k00/00e/040/205000c
※毎日新聞ではいまだに事故の瞬間の動画を掲載しています。
【東名高速】 観光バスと衝突、20人超けが 屋根に大破の車

観光バスと乗用車の衝突事故があった東名高速道路=愛知県新城市で2017年6月10日午前9時52分、本社ヘリから平川義之撮影
 10日午前7時半ごろ、愛知県新城市富岡の東名高速道路上り線で、大型観光バスと乗用車が衝突し、バスの乗客・乗員計47人のうち20人以上が病院に搬送された。いずれも軽傷とみられる。乗用車はバス前部の屋根の上に乗った状態で大破しており、同県豊川市消防本部などが車内にいる人の救出作業を行っている。
 愛知県警高速隊によると、バスは追い越し車線を走行中だった。乗用車が下り線から中央分離帯を乗り越え、バスの前部にぶつかった可能性があるとみて調べている。
 バスの乗客は豊川市上宿地区周辺の住民らの団体。豊川市の旅行会社「トラベル東海」が旅行を受注し、同県豊橋市の「東神観光バス」が運行していた。
 両社の担当者によると、10日午前7時ごろに豊川市を出発し、山梨県内でサクランボ狩りやウイスキー蒸留所の見学をして、午後7時ごろに戻る予定だった。バスには乗客44人と旅行会社の添乗員、運転手、ガイドが乗っていたという。
 現場は新城パーキングエリアの入り口付近。乗用車は原形をとどめないほどに壊れ、バスの運転席上部に乗った状態だった。バスの前部も崩れ、周囲には車の部品が散らばっていた。救急車や消防車が多数駆け付け、救急隊員らが乗客たちの救助に当たった。
 事故の影響で、東名高速は豊川インターチェンジ-三ケ日ジャンクション間の上下線で通行止めとなった。【太田敦子】

**********朝日新聞デジタル投稿日: 2017年06月10日 11時57分 JST 更新: 2017年06月10日 18時35分 JST
東名高速の観光バス事故、運転席は大破 「どうしてこんな事故に...」現場の状況は
乗客ぼうぜん、運転席大破 東名バス事故、現場の状況は

 10日午前7時半ごろ、愛知県新城市富岡の東名高速上り線の新城パーキングエリア(PA)付近で発生した観光バスと乗用車の衝突事故。新城PAからは、クレーン車で乗用車をつり上げているのが見えた。現場からPAまで歩いてきた女性たちは、高速下で待機していた救急車に乗り込んだ。
 午前10時ごろには、後続車の人たちが歩いてPAのトイレを使用。男性は「午前9時ごろから立ち往生している。状況は分からない」と話した。
 PAの店舗で働く女性は「事故の後、来たお客さんが、『100メートル前ぐらいから破片が散らばっていた』と言っていた」と話す。
 事故直後の午前8時ごろ、新城パーキングエリアで休憩中だった男性(40)はバスの状況を目撃した。男性によると、当時、バスからはうっすらと煙が上がり、消防の誘導を受けながら後部の非常口から乗客が避難していたという。男性は「乗客は皆ぼうぜんとしているようだった」と振り返った。
 また、バスの運転席は上半分が大破していたが、運転手は座ったまま抜けられず、上半身は動いている様子だったという。
 男性は「最初はキャリアカーから車がバスに落ちたのかなと思った。どうしてこんな事故になるのか一見してはわからなかった」と話した。

**********朝日新聞デジタル2017年06月10日 18時21分 JST 更新: 2017年06月10日 18時37分 JST
【東名高速衝突事故】バスの正面に車が飛んできた その瞬間をドライブレコーダーが捉えた
飛んできた車、運転手「とっさの判断」 バス側死者なし


観光バスのドライブレコーダーには、中央分離帯を越えて浮き上がった乗用車が向かってくる様子が記録されていた(10日午前、愛知県新城市、東神観光バス提供撮影)
 愛知県新城市の東名高速で起きた観光バスと乗用車の衝突事故で、乗用車は中央分離帯を乗り越えて空中にジャンプし、バスの正面上部に激しくぶつかっていた。バスの乗員乗客計47人に重傷者は出たが、死者はいなかった。バスのドライブレコーダーには、衝突直前に左に急ハンドルを切って回避するバス運転手の映像が残っていた。バス会社の社長は「とっさの判断が幸いしたのでは」と話す。
 バスは愛知県豊橋市の東神観光が運行し、同県豊川市の乗客44人が山梨県のサクランボ狩りに向かうツアーだった。
 高速道路上の「正面衝突」で、相対速度は時速200キロ近い。バス会社の斎藤雅宣社長(68)は、それでもバス側の被害が比較的少なかった理由について「左にハンドルを切り、バスの骨組み部分と車が衝突したためでは」と見る。また、運転手はブレーキを目いっぱいかけていたといい、斎藤社長は「運転手の対応が的確だったと思う」と話した。

*********NHK Web News 2017年6月10日 19時01分
東名高速の衝突事故 乗用車が反対車線に飛び出しか
 10日午前、愛知県新城市の東名高速道路で、47人が乗った観光バスに乗用車が衝突し、乗用車を運転していた62歳の医師が死亡したほか、バスの乗客ら45人がけがをしました。乗用車は中央分離帯を乗り越えて反対車線に飛び出しバスに衝突したということで、警察が事故の原因を調べています。
 10日午前7時半ごろ、愛知県新城市の東名高速道路の上り線で、観光バスと乗用車が衝突しました。
 警察によりますと、観光バスには、さくらんぼ狩りなどのため山梨県に向かっていた乗客44人と運転手や添乗員ら3人が乗っていました。このうち、40代から70代の乗客の男女6人がろっ骨などを折る大けがをしたほか、乗員3人を含む30代から70代の男女39人が軽いけがをしたということです。
 また、乗用車はバスの前方にめり込むようにして衝突していて、運転していた静岡県浜松市の医師、伊熊正光さん(62)が死亡しました。伊熊さんは、自分の車が修理中のため、借りていた代車を運転して、勤務する愛知県内の病院に向かっていたということです。
 バスの車載カメラの映像などから、下り線を走っていた乗用車が中央分離帯を乗り越え、反対の上り線に飛び出してバスに衝突したということです。
 中央分離帯は幅がおよそ3メートルで、乗用車が走っていた下り線側には、高さ70センチほどの傾斜になった盛り土がありました。また、分離帯にある高さ1.5メートルほどの柵には、乗用車がぶつかったと見られる跡があったということです。
 警察は乗用車の当時の運転状況など事故の原因を詳しく調べています。

**********HuffPost Japan 投稿日: 2017年06月11日 13時38分 JST 更新: 2017年06月12日 12時51分 JST
【東名事故】バス会社の迅速な対応に関心集まる 車載カメラ映像は、事故の瞬間もネット転送されていた
 愛知県の東名高速道路で、乗用車が反対車線に飛び出し観光バスと衝突した事故をめぐり、バス会社の対応に関心が集まっている。
 バス会社は事故が起きた6月10日の午前中に、報道各社に事故の瞬間を捉えた車載カメラの映像提供を開始。午後8時30分には、プレスリリースで第一報を発表した。この対応にTwitterからは、「映像を早く見ることができてすごい」「分かりやすくまとまっているプレスリリースだ」などの声があがった。
 観光バスを運行していたのは、愛知県豊橋市の「東神観光バス」。代表取締役の齋藤雅宣氏はハフポスト日本版の取材に対し、「車載カメラの映像はサーバに保存されており、いち早く取り出した」などと、対応内容について説明した。
 事故は10日の午前7時29分頃発生した。齋藤代表は事故直後にかかってきた観光会社からの電話で事態を知った。
 斎藤代表によると、同社のバスは全て、車載カメラの映像をリアルタイムにネット上に保存できるシステムを採用していた。カメラにSDカードが差さっていれば、サーバ上に撮り溜められた映像をネットを通じてすぐに確認できる仕組みだ。
 事故の情報は、社内の運行管理部のパソコンにもアラームで送付された。会社は事故を受けて、カメラ映像を保存している会社に連絡を取り、すぐに報道などに提供できるようにダウンロードした。そのため、警察からSDカードの提供を求められた後でも、対応することができた。
 プレスリリースは午後6時頃から対応を始めた。リリース用の報告テンプレートなどは用意していなかったが、社内の担当者らが何が必要なのかをとりまとめた。

↑東神観光バスのプレスリリース。PDF ⇒ 1706101_vxx.pdf
170613_vxx.pdf  

 齋藤氏は、自身も事故直後にネットで情報を調べたことを打ち明け、「なるべくはやくネットにも情報を提供したかった」と話した。
 「今回の事故も、心配な方、関心のある方は多かったと思います。ネットですぐに情報が得られる時代ですので、私たちも一刻も早く、分かっている情報をお伝えしなくてはと思いました」【執筆者:Chitose Wada】

**********産経WEST 2017.6.12 21:52
http://www.sankei.com/west/news/170612/wst1706120053-n1.html
※産経新聞ではいまだに事故の瞬間の動画を掲載しています。
大惨事を救ったのは「フレーム」だった 専門家が被害軽減の理由を指摘
yov.jpg
東名高速道路で乗用車と衝突し、前部が大破した観光バス=10日、愛知県新城市
 愛知県の東名高速道路で、乗用車が中央分離帯を越えて対向の観光バスに衝突した事故で、乗用車がバス前部の強度の高いフレーム(骨組み)部分にぶつかっていたことが12日、県警への取材で分かった。専門家は、バス側の被害が軽減された要因と指摘している。
 事故では乗用車の医師伊熊正光さん(62)=浜松市東区=が多発外傷で死亡、バスの乗客乗員計47人のうち45人が重軽傷を負った。民間の事故調査会社「日本交通事故調査機構」の佐々木尋貴代表は「仮に乗用車がバスの天井部分やフロントガラスに衝突していたら、被害はさらに甚大になっていただろう」と指摘した。
 佐々木代表によると、バスは軽量化のため天井部分などがもろい分、フレームが強化されているという。
 一方、バスを運行する「東神観光バス」の斎藤雅宣社長(56)は取材に「事前にシートベルト着用を徹底したことと、衝突直前に運転手がハンドルを左に切りながら補助ブレーキをかけたことが被害軽減につながったのかもしれない」と語った。実際に多くの乗客がシートベルトを着用。軽傷を負った愛知県豊川市の主婦(68)は「ベルトのおかげで顔を打っただけで済んだ」と話した。
**********

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