市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

世間体で辻褄合わせドリル穴開けは業者の仕業だから姫は無実!?…姫の第三者委が茶番の総仕上げ

2015-10-19 20:21:00 | 政治とカネ
■群馬5区選出の「姫」こと小渕優子・前経産相の政治資金を巡る不正会計行為等による辞任会見と、当会によるこの事件にかかる東京地検特捜部への告発から、明日でちょうど1年を経過します。この事件に関しては、公職選挙法違反については全て不問にされ、政治資金規正法違反で、「国家老」こと元秘書ら2名が10月9日に執行猶予付きの有罪判決が東京地裁でくだされました。一方、「姫」は東京地検により不起訴処分となり、当会の審査申立に対しても東京検察審査会はあっさりと不起訴相当処分として、完全にお咎めなしということが確定しましたが、これまで自らは説明責任を果たしてきませんでした。ところが、ここにきて、本日、突然、「姫」の依頼を受けた弁護士らによる第三者委員会が調査報告書を公表したのです。しかし、その内容たるや・・・。

**********共同通信 2015年10月18日 21時39分 (2015年10月18日 21時48分 更新)
小渕元経産相検証の弁護士会見へ 政治資金、本人は欠席
 自民党は18日、小渕優子元経済産業相の関連政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、収支報告書などを検証した弁護士が19日午前に東京都内で記者会見し、結果を報告すると発表した。関係者によると、小渕氏は会見に同席しない見通し
 事件では東京地裁が9日、政治資金規正法違反(虚偽記入・不記載)の罪に問われた元秘書で前群馬県中之条町長の折田謙一郎被告に禁錮2年、執行猶予3年の判決。資金管理団体の元会計責任者も有罪判決を受けた。
 判決によると、支援者向けの観劇会で赤字が生じたように装うなどして、政治資金収支報告書に計3億2千万円分の虚偽記入と不記載をした。

**********産経2015年10月19日 11:33
小渕元経産相にからむ政治資金規正法違反事件 検証の弁護士「小渕氏に法律上責任なし」「パソコン破壊は業者がドリルで…」

調査結果を報告する会見を行う第三者委員会の委員長、佐々木善三弁護士=19日午前、東京都(長尾みなみ撮影)
 小渕優子元経済産業相(41)の関連政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、収支報告書などの検証を担当した弁護士が19日、東京都内で会見し、「小渕氏には、今回の不正処理に関する法律上の責任はない」とする調査結果報告書を公表した。小渕氏は会見には同席しなかった。
 調査委の委員長を務めた元特捜部副部長の佐々木善三弁護士は「資料は特捜部に押収されており、調査に限界がある」と強調。小渕氏に対しては「責任は重いが、政治家としてがんばってほしい」と話した。
 事件では、支援者向けに東京・明治座で開いた観劇会で赤字が生じたように装うなどして、小渕氏関連4団体の平成21~25年分の政治資金収支報告書に計3億2千万円分の架空の寄付金を計上。計3億2千万円の虚偽記載と不記載をしたとして、同法違反(虚偽記入・不記載)の罪に問われた元秘書で前群馬県中之条町長と、資金管理団体「未来産業研究会」の元会計責任者が有罪判決を受けた。
 小渕氏本人については、東京地検特捜部が4月、不起訴処分とした。その後、検察審査会に不起訴不当の申し立てがあったが、検審は不起訴相当と議決した。
 調査結果報告書では、「明治座への支払い自体を隠蔽する意図でなされたものではない」と指摘した。
 小渕氏については「不正処理に関与したり、事実関係を認識したりしていたことは認められず、会計責任者の選任・監督の責任も認められない」と結論づけた。群馬県内の事務所で帳簿データなどの入ったハードディスクがドリルで破壊されていた問題は、「不調で使用できなくなったサーバーをパソコン販売業者に引き取ってもらったところ、業者がサーバー内のハードディスクにドリルで穴をあけたもの」として、特捜部の捜査には支障は生じなかったとした。

**********毎日新聞社 2015年10月19日 11時44分 (2015年10月19日 14時06分 更新)
<政治資金規正法違反>「小渕氏、違反知らず」第三者委
 小渕優子衆院議員(41)=群馬5区=の関連政治団体を巡る政治資金規正法違反事件で、小渕氏の依頼を受け事実関係を調査していた第三者委員会(委員長・佐々木善三弁護士)は19日、調査報告書を公表した。慶弔費などを記載しなかったほか、元秘書が世間体を気にしてつじつま合わせをするために虚偽記載をしていたと認定。「違法との認識を持ちながら行ったものであり、悪質性は明らか」と批判したが、不正な献金を隠すためのものではなかったとした。
 小渕氏については、本人が「経験豊富な秘書たちに安心して任せていた。違反は全く知らなかった」と説明しているとしたうえで、元秘書らも結束して小渕氏に不正を隠していたと指摘。「本人の関与や事実関係を認識していた事実は認められず、不正処理に関する法律上の責任はない」と結論付けた。ただし「監督責任があるのは当然で、責任は軽微とは言えない。今後は、秘書らに適切な指示をする必要がある」と指摘した。
 事件では折田謙一郎前群馬県中之条町長ら元秘書2人が起訴され、今月9日に東京地裁が執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。
 報告書は、資金管理団体「未来産業研究会」が慶弔費などを政治資金収支報告書に記載しなかったため、実際の残高と報告書の繰越金の間に2006年末で1億円のズレが生じ、これを解消するために虚偽記載を図ったと指摘した。
 小渕氏は20日、群馬県内で後援会幹部らと会議した上で記者会見を開く方針。【山下俊輔、尾崎修二】

**********TBS News i 2015年10月19日 12時31分 (2015年10月19日 14時50分 更新)
小渕議員政治資金問題、第三者委「世間体気にし辻褄合わせ」
 小渕優子衆院議員の政治資金をめぐる事件で、小渕氏が設置した第三者委員会が、「世間体を気にして収支報告書の辻褄合わせが行われていた」などとする報告書をまとめました。
 この問題は、小渕議員が関連する政治団体で、架空の寄付など不透明な資金処理が明らかになったものです。小渕議員は去年、経済産業大臣を引責辞任し、政治資金規正法違反の罪に問われた元秘書2人が、今月、東京地裁で有罪判決を受けました。
 「折田氏は世間体を重視し、辻褄を合わせようといろいろ行った。不正な収入や支出を隠すことに主眼を置いて、このような不正をしたものではない」(第三者委員会の会見)
 小渕議員が設置した第三者委員会は、19日の会見で、「世間体を気にして、寄付が突出して多くなったり少なくなったりしないよう、収支報告書の辻褄合わせが行われた」などと事件が発生した原因を明らかにした上で、「小渕議員はこの問題に全く関与していなかった」としました。
 小渕議員は20日、群馬県内で記者会見する予定です。(19日11:35)

**********共同通信 2015年10月19日 12時32分 (2015年10月19日 13時21分 更新)
「小渕氏に法的責任ない」 政治資金検証の第三者委

小渕元経産相の政治資金問題で、収支報告書などの調査結果を公表する佐々木善三弁護士(中央)ら=19日午前、東京都千代田区
 小渕優子元経済産業相の関連政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、問題を検証するため小渕氏側が設置した第三者委員会が19日、東京都内で記者会見し「小渕氏は不正に関与しておらず、法律上の責任はない。監督責任は軽いといえないが、強く問うことにはためらいを感じる」とする調査結果を公表した。
 小渕氏の関係者によると、小渕氏本人は20日に地元・群馬で記者会見する方向で調整している。
 第三者委の委員長を務めた元最高検検事の佐々木善三弁護士は「資料は既に押収されており、調査には限界があった」と述べた。

**********時事通信社 2015年10月19日 12時58分 (2015年10月19日 15時19分 更新)
「小渕氏の関与なし」=収支報告書虚偽記載―第三者委
 小渕優子元経済産業相(41)の関連政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、弁護士らでつくる第三者委員会は19日、調査報告書を公表し、収支報告書の虚偽記載は、元秘書の折田謙一郎被告(67)らが過去の簿外支出などで生じた実際の残高との乖離(かいり)を解消するために行ったと認定した。小渕氏については「全く関与していなかった」と結論付けた。
 第三者委は報告書で、「(虚偽記載の)悪質性は明らか」としながらも、「世間体を重視したつじつま合わせで、不正な収入や支出を隠したりすることに主眼が置かれていない」とした。小渕氏の監督責任は「政治上、道義上も検討する必要がある」とする一方、「折田氏らが結束して小渕氏に不正処理を隠していた」と指摘した。

**********日刊スポーツ[2015年10月19日14時3分]
小渕優子氏に「法律上の責任なし」と調査報告書発表
 小渕優子元経済産業相の関連政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件に関し、原因究明のために小渕氏側が設置した第三者委員会のメンバーが19日、都内のホテルで会見し、小渕氏の監督責任を認めた上で、「今回の不正処理に関する法律上の責任はない」などとした調査報告書を発表した。
 委員長を務めた佐々木善三・元最高検検事は、小渕氏について「(事件に)全く関与していなかったことは明白。関係資料中にも、それに疑いを抱かせるものは存在しなかった」と強調。その上で、「監督責任があることは当然。責任は軽微とはいえず、小渕議員自身も反省している」と述べた。
 一方、同法違反の罪に問われ、今月9日、東京地裁で禁錮2年、執行猶予3年の判決を受けた元秘書、折田謙一郎・前群馬県中之条町長らについて、「違法との認識を持ちながら、(収支報告書への)虚偽記入を行った。その意味での悪質性は明らか」と指摘。「問題が生じても小渕氏に知らせず、自分たちが処理して責任を負うとの覚悟の下に、今回の不正処理を行った」「折田氏らが結束して小渕議員に不正処理を隠していたといえる状況にある。小渕議員の責任を強く問うことにはためらいを感じざるを得ない」と指摘した。
 その上で、折田氏について「公開される小渕氏の収入額に対する世間の評判を気にしていた」ために、「収支報告書作成に当たって、まず記載すべき任意の収入額を決め、それに基づいて支出額も決めていた」と指摘。「世間体を重視し、つじつま合わせを行ったものであり、不正な収入や支出を隠すことに主眼が置かれてものではなかった」と指摘した。
 東京地検特捜部が強制捜査に入った際、小渕氏の地元事務所のパソコンのハードディスクが、ドリルで破壊されていたことに関しては、「もともと調子が悪かったパソコンのサーバーを新品に交換し、販売業者に処分を依頼、業者が運び去った」とした上で、「弁護士の依頼で回収すると、業者によって、サーバー内のハードディスクにドリルで穴が開けられた状況だった」と説明。ドリルで穴をあけたのは、小渕氏サイドではなく、回収した業者側との認識を示した。
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■この記者会見で第三者委の委員長を務めた佐々木善三弁護士のプロフィールを検索したところ、一目でいわゆる「ヤメ検」と呼ばれる御仁であり、今回の事件における東京地検特捜部の対応の背景と理由について、容易に推し量ることができます。

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佐々木善三(31期,東京弁護士会)
(略歴)
1975年 中央大学法学部卒業
1976年 司法試験合格
1979年 検事任官(東京地方検察庁検事)
2000年 東京地方検察庁特別捜査部副部長
2002年 法務省大臣官房施設課長
2004年 東京地方検察庁交通部長
同年  東京地方検察庁公安部長
2005年 横浜地方検察庁次席検事
2006年 和歌山地方検察庁検事正
2008年 最高検察庁検事
同年  水戸地方検察庁検事正
2010年 仙台地方検察庁検事正
2011年 京都地方検察庁検事正
2012年 検事退官
2013年 弁護士登録(東京弁護士会所属)
同年  晴海協和法律事務所
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■本日10月20日午後、渋川市内で開催される自民党県連関係者らによる会議で、姫が第三者委員会の報告をもとに説明し、その後で、前橋市内で記者会見を予定しているそうです。

 本来、第三者委員会は、本人とは全く関係なく、しがらみのない組織でなければならない筈ですが、ここまで検察関係者らが関与していれば、結論は容易に想像できてしまいます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】
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