市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

「なんでも鑑定団」の制作担当スタッフを、何がなんでも当会に教えない観光協会と市商工観光課

2011-03-22 23:52:00 | 土地開発公社51億円横領事件
■安中市土地開発公社の元職員タゴは、平成7年5月18日に発覚した51億円巨額詐欺横領事件により同5月31日に懲戒免職となり、同6月3日に安中警察署に出頭しましたが、その直前に、家族ぐるみの付き合いをしていた知人に、それまで知人に買ってもらっていた膨大なコレクションの中から、とっておきの「お宝」である絵画等6点をひそかに預けていました。
 警察がタゴを逮捕し、家宅捜査を始めたのが同6月6日ですが、タゴ本人はともかく、事情聴取を受けた知人も、とっておきの「お宝」については、警察にもしゃべらず、平成8年4月8日にタゴが懲役14年(未決勾留200日を含む)の実刑判決を受けた後、14年もの間、知人が保管していました。

■そして、タゴが名実ともに務めを終えた平成21年9月21日に出所した後も、知人は、タゴの「お宝」を預かり続けていました。そして半年が経過して、平成22年4月に市長選挙が行われました。

 4月11日(日)の午後9時ごろ開票速報で未来塾の候補を僅差で破り、岡田義弘市長が2期目の当選を果たしました。タゴの知人はその様子を報道した群馬テレビの選挙開票速報を見ていたのでしょう。翌日の4月12日(月)に、タゴの知人はタゴの妻の住む自宅を訪れて「おたくのダンナさんからこれまで預かっていたのでお返しする」といって、絵画等6点を置いていったのでした。

 知人は、親友のタゴも既に出所済みでシャバに出て来ており、警察にも内緒で隠し通してきた「お宝」をこれ以上保管し続けていることが内心プレッシャーになっていたことでしょう。あるいは、この事件で自分や自分の親友がいろいろ世話になった政治関係者が再選されたことで、そろそろ返却する潮時だと感じたのかもしれません。

■知人から「お宝」6点を返却されたタゴの妻は、さっそく出所をしていた夫にコンタクトして、「これをどう処分しようか」と相談したことでしょう。もちろん、事件でお世話になったかたがた(いや「お世話をした」のほうが正しい表現かも)にも相談したはずです。

 その結果、タゴの妻は平成22年4月27日(火)に安中市土地開発公社の理事長をしている岡田義弘市長に、「夫の知人から絵画等6点の返却を受けて、自宅に保管しています。ついては、公社で引き取って処分してもらい、夫の損害賠償金に充ててもらえませんか。ただし、本物がどうかは不明です」と電話をしたのでした。

 タゴの妻からの電話はこの日の早朝だったと思われます。なぜなら、岡田市長が公表している日誌をみると、平成22年4月27日(火)午前9時から「土地開発公社打ち合わせ」となっているからです。

■事前から情報を得ていたため、安中市土地開発公社は、岡田義弘理事長ら3役と事務局であらためて正式に協議し、その日のうちに「もう事件も風化したし、時効だから使途不明金の追及を受ける心配もないので、引き取ることにすべえ」とばかりに、「お宝」6点を引き取る方針を固め、タゴの妻に「それじゃあ、引き取らせてもらうかのう」と電話で伝えたのでした。

 岡田市長の日誌には、4月27日(火)午後2時から「富岡市訪問対話」とあり、同日午後3時半から「藤岡市訪問対話」と記してあります。もしかしたら、富岡市や藤岡市に在住する関係者に、絵画等6点の処分について直接対話のため相談にいった可能性も想定されます。

 そして、公社の岡田理事長らは、絵画等6点を引き取る為の準備に入りました。しかし、「お宝」の絵画等6点を引き取るといっても、どこにどうやって保管したらよいのか、骨董品の知識を持たない岡田理事長ら公社の幹部としては、いろいろ検討したのでしょう。

■連休明けの平成22年5月7日(金)午後1時半から、岡田義弘市長兼公社理事長は安中市土地開発公社の理事会を開催し、午後2時からわずか20分たらずで監査も済ませました。こうして準備体制が整ったことから、公務で午後に予定のあった岡田市長を除く公社幹部らはタゴの妻の自宅を訪れ、あらかじめ用意しておいた書類をタゴの妻に見せて(ひょっとしたら半年前に出所したタゴも同席していたかも)説明し、理解を得た上で、債務者であるタゴの署名押印と提出者であるタゴの妻の署名押印を依頼したのでした。

 そして平成22年5月11日(火)に、タゴの妻から公社に「書類の準備ができました」と電話がありました。

■いつもなら、直ちに、タゴの妻の自宅に行くところですが、この日午前中、岡田市長は軽井沢町役場と警察署を訪れて、遠足マラソンの協力に対するお礼の挨拶で不在であり、午後に市役所に戻りましたが、午後3時から自ら会長を務める安中市観光協会(浜口徹夫事務局長)の理事会、4時から総会、5時から懇親会だったため、公社のほかの幹部らは、あらためて日程を調整したうえで、3日後の同5月14日(金)に、タゴの妻の自宅に「お宝」を引き取りに行くことにしました。

 5月14日(金)の岡田市長の業務日誌をみると、午前9時から午後2時まで「友愛訪問(市内)※終日」となっています。タゴの妻が「安中市内」に在住しているのかどうかは未確認ですが、この日、タゴの妻の自宅を友愛訪問した公社幹部らは、冒頭に、タゴ側が用意した「提出書」を確認したあと、いよいよ「お宝」である絵画等6点を確認して、引き取り、車に積んで持ち帰り、市役所のどこかで保管しているのです。そして、このことについて、同年5月21日(金)午後3時半から開催された安中市土地開発公社理事会で報告がなされたのでした。

 そして、預かった「お宝」については、本物かどうかが不明だとして、岡田理事長は、「絵画等の鑑定評価が必要となってくると思われるが、その方法について、今後、研究・検討を十分に重ねてから、その対応について決めていくこととしたい」と理事会で方針を述べていました。

■それから今日で約10ヶ月が経過しました。たまたまこの時期に、テレビ東京の人気番組の「出張!なんでも鑑定団」が安中にやってくるという知らせが、広報あんなか3月号で市民に伝えられました。

 当然、岡田市長は、安中市の命運をかけて、このイベントに、とっておきの「お宝」を出品し、専門家に鑑定してもらい、巷間で噂されている6億円という「お宝」の価値がもし確認できれば、ひろく安中市の話題の発信ができるとともに、この番組史上最高額の達成の期待も膨らみます。

 当会は、3月10日付の書面でこのことについて岡田市長宛に働きかけをしました。同時に、安中市民として、この6億円かもしれない「お宝」の鑑定を窓口の安中市観光協会に申し込みました。

 当会では、申込書に、この「お宝」の経緯と背景についても詳しく記載したつもりです。写真については、岡田市長・公社理事長に情報公開をしたのですが、残念ながら拒否された為、写真の添付はできませんでしたが、特別法人である土地開発公社が保管していることから、テレビ局側はいつでも本物かどうか、確認できるはずです。なぜなら、岡田市長としても、鑑定の必要性は十分認識していることから、テレビ局側に対して拒否をすることは考えられないからです。

■せっかくのこのアイデアも、3月14日(月)午後、窓口の安中市観光協会の事務局長からの電話で、「お宝の写真が貼ってないので受け付けられない」といわれ、水を差されてしまいました。

 そこで、3月18日(金)午後1時半頃、当会では直接、磯部温泉会館1階にある安中市観光協会を訪問し、局長に面談して直訴するとともに、ダメなら申込書の回収と、番組制作担当者の連絡先を聞こうとしたわけです。

 ところが、平日の金曜日にもかかわらず、事務局長の浜口氏は代休を取っていて不在でした。留守番役の女性の事務員に、申込書の回収と、番組制作担当者の連絡先の教示をお願いしましたが、「局長でないとわからない」の一点張りでした。

 そこで、3連休明けの本日3月22日(火)午後1時半頃、再度、安中市観光協会の浜口局長に電話をしてみました。申込書については、「返してもらいたいのであれば、返すことは可能だ」ということでした。

■広報あんなかに掲載された「お宝大募集」によれば、「応募書類の中から、テレビ東京の担当スタッフが選考します。※選考の途中経過に関しては、一切お答えできません」となっています。また、「採用の可能性がある人には、テレビ東京の番組担当スタッフから直接連絡があります。※連絡がない場合は不採用です※応募いただいた書類。写真は返却しません」という記載もあります。

 当会では、窓口である安中市観光協会の勝手な判断で受付を拒否されたことから、直接、テレビ東京の番組担当スタッフに再度、直接提出するしか方法がありません。

 そのため、今回の募集要領について「そもそも、窓口の観光協会が申込書の内容について判断する立場にはなく、テレビ局が採否の判断をすることになっているのではないか」ということを再度確認してもらったうえで、浜口局長に「あらためて、テレビ東京の番組担当スタッフの所属先と氏名、電話番号を教えてください」とお願いしました。ところが、浜口局長はなぜか口ごもり「そこまで教えてよいのかどうか分からない。自分の一存ではできない」と言うのです。

■当会は「では、市役所のどの部署から、観光協会を窓口にして、今回の企画を進めるよう指示があったのでしょうか」と質問したところ、これまた浜口局長は返事を躊躇しました。そこで、当会から「商工観光課ですか」とたずねたところ、局長は否定をしませんでした。

 また、テレビ東京の番組制作会社についても、局長は当然知っているわけで、当会があらかじめネットで調べをつけておいた番組制作会社の名前を告げたところ、局長は「そういうことは(自分で)直接テレビ東京に聞いてほしい」と言いました。どうやら、テレビ局が当会に対して「誰から聞いたのか」と問われた時に、当会が「観光協会からききました」と言われるのを極度に警戒している様子です。

 しばらく交渉をしましたが、埒があかないので、当会は浜口局長に「それでは市役所の商工観光課に頼んでみます」と伝えて電話を切りました。

■次に、安中市役所の商工観光課に電話をしました。ところが生憎、小林課長と担当の萩原課員の2名とも会議の為、谷津庁舎から出かけていて不在であることが分かりました。留守番の女性が「午後4時半ごろには戻るでしょう」というので、午後4時半に再度電話をしたところ、今度は2名とも電話中でしたが、5分後にかけなおしたところ、小林課長と繋がりました。

 当会「すいません。なんでも鑑定団に応募したのですが、観光協会の浜口局長から、写真がないから受理しないと言われて困っています。直接、テレビ局の番組制作担当者と連絡を取って申込書をあらためて提出したいのですが、連絡先を教えてください」
 課長「それはちょっと・・・個人情報だし。観光協会が受付なかったのなら申込書を返してもらったか」
 当会「返してもらいに18日に直接伺ったが、局長が不在で、しかも大事なものは金庫に入れてある、と言うので、まだ手元にない。さっき局長に電話したら、返してもらいたいのなら返す、と言っていました」
 課長「受付をしなかったのであれば、やはり申込書は返すのがスジだが」
 当会「とにかく、締切日が過ぎていることもあり、直接、テレビ番組制作会社の担当者の連絡先を教えてください」
 課長「それは、テレビ局との取り決めて、そういうことについて、こちらがわから応募者に市直接教えてよいものかどうか、規約があるので、それにもし違反するとまずいし・・・。直接テレビ東京にあたって聞いてみたらどうか」
 当会「それは浜口局長からも同じことを言われました。テレビ局は組織が大きいし、製作担当スタッフを特定してもらうまでに時間がかかると思います。番組製作スタッフとしては、限られた時間内でできる限り面白い番組作りを目指しているはずですから、ぜひ番組制作会社にコンタクトして、いろいろな情報を差し上げたいし、彼らもそれを拒否することはないと思いますので、ぜひ担当者と連絡先を教えてください」
 課長「そうは言われてもね。個人情報だし・・・こっちから教えるとなると何か問題になると思うので、そちらで直接テレビ東京に連絡をとってしらべてもらえませんか」

 といった按配で、結局、こちらも埒があきませんでした。

■岡田市長・公社理事長宛にも3月10日付で、この件について要請書を提出済みですが、こちらについても、岡田市長・公社理事長から今のところ「なしのつぶて」です。

 この番組の公開録画は5月22日(日)午後1時から(開場は正午)松井田文化会館大ホールで開催予定となっており、3月中に番組制作会社とコンタクトできれば、なんとか、テレビ局側からも安中市に対して、タゴが隠していた超ど級の「お宝」をぜひ鑑定のため出品するように、動いてくれることが期待できます。

 当会は引き続き、タゴの隠し財産だった「お宝」に光があたるように、尽力を続けてまいります。

【ひらく会情報部・なんでも鑑定団「タゴのお宝」タスクフォース】

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