「賭博黙示録カイジ」の福本伸行が原作、「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじが作画を手がけた漫画「告白 コンフェッション」を、「土竜の唄」シリーズの生田斗真と「息もできない」のヤン・イクチュンのダブル主演で実写映画化。
大学山岳部のOBで親友の浅井とジヨンは、16年前の大学卒業登山中に行方不明となり事故死とされた同級生・西田さゆりの17回忌の慰霊登山に出かけるが、猛吹雪で遭難してしまう。脚に大怪我を負ったジヨンは自分の死を確信し、16年前に自分がさゆりを殺害したと浅井に告白。自身の犯した罪に苛まれ続けてきたジヨンは苦しみから解放され安堵するが、その直後、眼前に山小屋が出現し、2人は命を取り留める。親友の最期の告白を聞いてしまった男と、うっかり言ってしまった男。薄暗い山小屋で救助隊の到着を待つなか、2人の間には気まずく不穏な空気が流れ始める。
「リンダ リンダ リンダ」「カラオケ行こ!」の山下敦弘監督がメガホンをとった。(映画.comより)
<2024年6月1日 劇場鑑賞>
ヤン・イクチュンは「息もできない」が衝撃だったので、印象に残っています。それ以降、彼の映画は見る機会がなかったのですが、日本の映画にわりと出てるなぁ、と思っていました。そしていよいよ本作、男前の生田斗真との共演。予告を見て、「おもしろそう」と、期待していました。「聞いてしまった」「言ってしまった」「だって、死ぬと思ったから」なんて、凡人にはたまらないキャッチフレーズですね(笑)。
そして映画です。いやはや、期待以上でした。まさかここまでのどんでん返しがあるなんて。楽しめました。
昔大学で同じ山岳部だった生田斗真とヤン・イクチュンは、仲間だった女性部員奈緒を遭難で失った悲しみと痛みを共有し、毎年命日には(正確には遺体は見つかっていないが)一緒に登山をしています。しかし、今年は不運でした。ヤンが足に大けがを負い、動けません。周りは猛吹雪。もう助からない。「お前は、行け。俺はもういい、助からない。もう死ぬから言うが、彼女を殺したのは俺だ」とヤン・イクチュンの一方的な告白。優しい生田斗真は「お前は錯乱しているんだ。バカなこと言ってないで、一緒に助かろう」などと声を掛けます。そして諦めたヤンを置いて山小屋を探しに。すると、案外近くにあるじゃないですか。手負いのヤンを引きずり、生田は山小屋へ。小屋の中は、一式、普通のものが揃っています。二人して助かってしまった・・・。「俺、絶対に言わないから」と言っても、当たり前ですがヤンは疑心暗鬼。外は猛吹雪、逃げ場なし。どうする?
<ここからネタバレ>
ヤンは片時も生田から目を離しません。ヤンは、通じないはずの携帯をかけていたり、刃物を持っていたり。ビクビクしている生田は、自身が高山病で目が見えづらくなっていることもあり、どこまでが妄想でどこからが現実なのか、わからなくなってきます。襲って来るヤンから隠れ、命からがら逃げおおせたのに、救助隊は隠れている生田がわからずに行ってしまった・・・。ヤンは「俺だけだ」と伝えている。えぇ~っ!助けてくれっ!おいっ!行くな!でも、なかなか出て行けない。完全に見捨てられたか・・・と思った瞬間、意識が戻ります。「俺、自首するわ」と冷静なヤン。え?今までのこと、全部妄想?もはやわかりません。
過去のシーンがフラッシュバックします。ヤンは彼女が好きでした。でも、彼女は生田が好きで、二人はつきあっていました。でも、生田は遊びだったのです。適当に抱いて、適当に付き合ってたのに「妊娠した」と聞かされて「めんどくさ」と思ってました。実は、あまりにつれない奈緒に対し首を絞めてしまっているヤンを生田は遠くから見ていました。確かにヤンは首に手をかけていましたが、実はその後、彼女は息を吹き返したのです。面倒なことが一つ減ったと思っていたのに、「死んでいないのか!」と思った生田は、もう一度彼女の首に手をかけます。そう、本当の犯人は生田だったのです。
観客がそうと認識するころは、生田は錯乱マックス。胸にナイフを突き立てたヤンの顔が奈緒に見え、救助隊が到着する頃には、息絶えたヤンの胸に何度もナイフを刺しているのでした。
<ネタバレ終わり>
怖かったですね~。見ている私も、当然告白された生田がビクビクしていると思って、とても怖かったです。話がそっち向いていくなんて、想像しなかったです。やっぱり、男はよく見て選ばないといけませんね(そこか!笑)。どうでもいいことですが、大学生の時のフラッシュバックも、3人とも同じ役者が演じたので「少し無理があるのでは」と思いました(笑)。
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