監督第3作「わたしはロランス」の劇場公開によって日本でも注目を集めるカナダの若き才能グザビエ・ドランが、カナダ東部ケベック州の雄大な田園地帯を背景に、閉鎖的な家族と地域を舞台に描いた心理サスペンス。恋人の男性ギョームが亡くなり悲しみに暮れるトムは、葬儀に出席するためギョームの故郷を訪れる。しかし、ギョームの母アガットはトムの存在を知らず、息子の恋人はサラという女性だと思っている。トムの存在を唯一知るギョームの兄フランシスは、トムに恋人であることを隠すよう強要。当初は反発を覚えたトムだったが、次第にフランシスの中に亡きギョームの姿を重ねるようになり……。カナダの人気劇作家ミシェル・マルク・ブシャールが2011年に発表した同名戯曲の映画化。(映画.comより)
<2021年4月20日 録画鑑賞>
<ちょいネタバレかも>
2013年の映画、舞台はカナダ。出演者たちは皆フランス語で会話していました。主人公のドラン君は、モントリオールから彼氏の葬儀に来たって設定。もちろん、ゲイ。でもそこは田舎だから、皆ゲイなんて受け入れられない所。
ドラン君は彼氏の怖~い兄さんにいじめられたりするわけですが、実は兄さんも男色で、二人は徐々に惹かれあうって展開です。そのへんの感情は、ストレートには描かれないんだけれど、暴力的に見える兄さんが、実は自分の感情の持って行き方に戸惑っているだけだったり、月並みに女性にちょっかい出してみたり。でも、やっぱり激しくバイオレンスな人で。
ラスト近く(だったと思う)では、兄さんが過去に口を裂いたという人物がチラっと映ったりして、怖すぎる世界なのですが、でもなぜか、兄さんがそこはかとなく味のある人だったりするので、映画としてはよくできていたと思います。ドラン君の映画はいつも複雑です。そこが魅力なんでしょうが。
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