写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

おぬし、やるなっ

2015年04月25日 | スポーツ・山登り・釣り・遊び

 最新鋭のコンパクトデジカメを買ってから1週間が過ぎた。最近の電気製品は、簡単な取扱説明書が付いているだけで、詳しい操作はインターネットで見るようになっているものが多い。このデジカメもそうなっているが、望遠を使ったり動画を撮ったりなど、ごく普通の操作は何も見なくても取り扱うことはできていた。

 昨晩、三日月よりは少し膨らんだ5日目くらいの月が出ているのを見て望遠で撮ってみたくなり外に出た。液晶画面で月を捉え、望遠の倍率を上げていくと月が画面から消えてしまう。再び捉えようとしても、三脚を使っていてもことのほか難しいことが分かった。やっと捉えて撮ってみるが、明るく写って肝心のクレータがうまく撮れない。デジカメでは無理なのかと思って諦めて家に入った。

 インターネットで取扱説明書を開いてみると、なんと180ページにわたっていろいろなことが書いてある。4年前に買ったデジカメからは想像できないあらゆる機能がついている。デジカメとは、全自動にしておけばシャッターを押すだけで写真が撮れるくらいのものだと思っていたが、今のデジカメとはそんなものではない高級機能を満載したカメラであることが分かった。

 望遠といえば30倍、画質が少し落ちることを許せば120倍までも。手動にすれば絞りもシャッター速度も任意に設定できる。画質もセピア色はもちろんいろいろ用意されている。動画を撮っても、デジカメの中で編集が出来る。その他たくさん驚くような機能があるが、当面は使い道がない上、使い方をまだ理解していない。

 これを読んで、早速シャッター速度を手動で1/160秒に設定し、月を120倍の望遠にして撮ってみた。裸眼ではしかと見えないクレーターがはっきりととらえることが出来て、奥さんに見せると小さな感動をしてくれた。それにしてもこのデジカメは機能が多すぎて、直ぐに使いこなすわけにはいかなさそうだが、果たして全部の機能を使いこなしている人はいるんだろうか。小さなデジカメを膝に、そんなことが気になっている。キャノンSX710HS、おぬし、やってくれるじゃないか。