啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

低山歩きのスタート「塚山」と“ワナ”

2012-12-03 08:30:11 | 里山

2週間以上の間が空いて、ようやく山を歩いた。赤城の鈴ヶ岳を予定していたが、近接する地蔵岳に薄っすらと(?)雪が見えたので変更。「私が登った 群馬300山」(横田昭二著、上毛新聞社)から、雪の少ない西上州の山を探した。この本、群馬県内のメジャーな山はもちろんだが、余り人が行かない“藪歩き調”の山まで紹介している。「山登りの紀行、記録であってガイド本ではない」「やぶ山派の本です」と断ってあるが、大いに参考になる有り難い本なのである。

一昨年末からこの書を参考に歩いている。“途中で道が消えているところ”“登山口が判りにくい山”などもあるが、丁寧に親切にまとめられている。明治初期の“原三角点」のある「白髪岩」のように、かつては「やぶ山」だったが、かなり明確な道が出来たようなところもある。この本で紹介されていることが影響していると思う。

とにかく“誰一人会わない静かな山”“道を間違わないようにドキドキしながら歩く”のも楽しい。冬の間は、低山歩きで楽しみたい。雪山には、対応する装備も技術も無い。

「塚山」(954M)は埼玉県秩父市(旧・吉田町)と藤岡市の最南西部(旧・鬼石町)/神流町の境になっているところ。10月桜で知られる「城峯山公園」の西北。神流湖の幅が狭まる辺り、太田部入り口(バス停)で左折し湖を渡る。城峯山キャンプ場方面に5-7分ほど走ると城峯方面と太田部集落への分岐。ここにトイレと駐車スペースがあったので車を停める。太田部の分校を目指し、舗装された道(林道)を20分ほど歩く。

神流川(神流湖)に深く削られた、急な斜面にへばりつくように点在する畑や集落。分校は災害時の緊急避難所となっていた。分校の前から山に入る。直ぐに小さな祠「十八神社」があり、最小単位のコインで安全を祈る。北側は深い谷と雑木林、南側は杉の植樹林。尾根沿いに急登の連続。

途中で細い林道を横切り、広葉樹林に入ると傾斜も緩く快適。ただ、落ち葉に埋もれ道はほとんど無い。この先、急登のスギ林。道は無い。動物だか人だか判らないような、微かな踏み跡?を探しとにかく尾根を目指し登る。

875Mの尾根にでると微かに雪も残っている。御荷鉾山が見える。道は無いが尾根沿いに西に進めば山頂。傾斜が急になったところを登ると広い山頂があり、ポツンと小さな山名プレートがあった。所要時間は1時間40分。早めの昼食とコーヒーを楽しんだ。

山頂からの降り口として、木の枝を折って置いていたのだが見落としてしまいルートミス。2、3分ほどだが谷に下りてしまった。登り返すのが大変。杉林の下りも登った道が判らず、とにかく林道に出ることと、谷に下りないことを目指して降りた。

分校からの戻りに3箇所ほど“ワナ”が仕掛けられているという表札があった。鹿?猪?が捕れるのだろうか。仕掛け場所を探してみたが判らなかった。