啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

尾瀬の花 Ⅴ 「ツルニンジン」 「ゲンノショウコ」

2013-08-30 09:01:27 | 高山植物
「ツルニンジン」  キキョウ科

同行したA女史、めざとく「あっ、ジイソブ!」 私は「はぁ?」。ネットで調べた。ツルニンジンは別名「ジイソブ」。「ソブ」は方言で「ソバカス」のこと。花冠の斑点をお爺さんの斑点に見立てたものだそうだ。しかも「バアソブ」もあった!!相違点は、花の大きさや色、葉など。バアソブは環境省レッドリスト。圧倒的にジイソブの個体数が多いのだとか。まっ ジイとバアはこの辺で・・・。
ツルニンジンはつる性多年草。春に茎をつけ晩夏から秋にかけ花をつけ下向きに開く。根がニンジンに似ていて、つる性であることからついた名。朝鮮ではトドックといい代表的な山菜。根をキムチや揚げ物、和え物にし、若芽も食べるとか。日本ではどうなのかなぁ?食感は?



「ゲンノショウコ」  フウロソウ科
「現の証拠」が語源。漢方や民間薬としてつかわれる。花の咲く頃、根以外の部分を乾燥させ服用すれば、たちまち腹痛、下痢が収まりまさに「現の証拠」。白い花びらに紅色のすじが入る。花は直径1cm位。上品で梅の花ににて美しい。小さな花に比べ葉は大きく、このアンバランスが、一層花をきわだたせている。
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尾瀬の花 Ⅳ 「イワショウブ」 「サワギキヨウ」

2013-08-29 09:59:20 | 高山植物
「イワショウブ」 ユリ科

高さ20〜40cm位。花期は8月から9月。細い葉がショウブに似ていることからイワショウブ(岩菖蒲)の名がついた。一本の姿勢の良い茎の頭には、白色の小花をたくさんつけている。「あの花の名前はなんていうのかな」と興味を抱かせるほど清楚な姿である。湿った場所を好み広い湿原を彩る。個人的には、けばけばしい色の花、大きな花、存在感を主張している花はあまり好まない。上品、清楚で可愛らしく、それでいてしっかり個性のある花に心惹かれる。



「サワギキヨウ」 キキョウ科

鳩待峠から山ノ鼻までだいぶ山をくだる。写真を撮りながらのんびり歩いていたので1時間30分以上かかった記憶がある。途中、やけに大きくバサバサした水芭蕉を横目に、目に飛び込んできた濃い紫色の花サワギキョウ。昨年よりやや少なめ。高さ50から100cm位。花期は8月から9月頃まで。サワギキヨウは当家でも植えた経験があるが失敗。来年は水鉢に入れて育ててみようか。
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尾瀬の花 Ⅲ 「マルバダケブキ」 「カニコウモリ」

2013-08-27 17:01:05 | 高山植物
低山、里山歩きを始めたころ、何度も何度も教えてもらい、ようやく覚えたのがこの花、マルバダケブキ。草原にひときわ大きな黄色の花は人の目をひく。なかなかの存在感。迫力がある。葉は丸くしかも大きく、縁はギザギザ。まさにフキにそっくり。山地や深山のやや湿った場所に自生。7月下旬〜8月中旬。高さ1〜1、2m。多年草。


「カニコウモリ」 キク科

カニコウモリとは何と面白い名であろうか。葉の形がカニの甲羅、あるいはコウモリの羽に似ていることからつけられたようだ。。花はちょっと地味め。でも開花すると、先のほうがユリのように反り返って花びらを開く。可愛らしいけれど、コウモリとは、あまりイメージが良くない。花の名で時々、「かわいそうな名前だな」と思うことがある。 余談だが、夕方になるとコウモリが自由奔放に飛び回り、最近、何と自宅の壁にしっかりとへばりついていたのを発見。住宅メーカーに相談したところ、コウモリは保護動物に指定されているので駆除できないとのこと。自分なりに対策を考えているが、なかなか敵も手ごわい。  こんな可愛い花にコウモリの名が! しかもカニまでついている〜!

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尾瀬の花 Ⅱ 「ヒツジグサ」 「アケボノソウ」

2013-08-25 09:17:20 | 高山植物
「ヒツジグサ」  スイレン科

池塘に可愛らしい白く清楚な花。大きさは3〜4cm位。花弁は10枚くらい。花期は6月から11月と長い。名の由来は未の刻(午後2時頃)に花を咲かせることからつけられた。実際に木道を歩いていた10時頃、あちらこちらで、ぽつぽつ見かけた。花が少なめなこの時期、静かな池塘で、何か語りかけるように浮かんでいるこの花に心があらわれる。


「アケボノソウ」  リンドウ科

山の鼻から竜宮に向かう木道沿いに一本だけ咲いていた。5弁で星形。花弁には紫色の点と黄緑色の特徴的な丸い模様がついている。何か指人形みたいで面白い。名の由来は、花の模様を夜明けの星空に見立てたのだとか。自然観察員の方に伺うと「以前はもっとたくさんあったのですよ」とおっしゃつていた。
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尾瀬の花 Ⅰ 「オゼミズギク」 「アブラガヤ」

2013-08-23 19:01:57 | 高山植物
「オゼミズギク」  キク科

里では猛暑が続いているのに、尾瀬ではもう秋の気配。吹く風は涼やかで、秋の花へとバトンタッチ。
オゼミズギクの花期は、7月下旬から9月上旬。高さ30〜40cm位。多年草。尾瀬や東北地方の湿原に生える。茎は1本で先端に花を一輪つける。直径3〜4cm。夏の終わりから秋にかけて咲く。木道に沿って、あちこち見られた。花を楽しみながら美味しいお弁当と尾瀬の香を満喫。黄色の鮮やかな色合いは、広い湿原を一層あでやかに彩る。キクの花が咲くと秋。花言葉は「勤勉」



「アブラガヤ」  カヤツリグサ科

木道の脇に背丈ほどの高さ。イネのような実がつく。触ってみたが重さは感じられない。別名「アイバソウ」。尾瀬で自然解説している人たちが「またアイバソウ」(また会いましょう)といって笑いをとるのだとか。名の由来は花穂が油色し、油のにおいがする為とか。日本全土の池や川のほとりや湿地帯に生えているのだが、尾瀬で見ると一味違う気がするのは私だけだろうか。
それでは、当ブログでまたアイバソウ! (ウフッ)
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「尾瀬 至仏山」

2013-08-22 08:52:03 | 低山歩き
花の好きな友人と待望の尾瀬へ。Мさんが昨夏5回も訪れた大好きな尾瀬だ。もちろん彼を連れて行ったことは言うまでもない。藤岡JC〜沼田〜鎌田〜鳩待峠。約110km、自宅からおよそ2時間。鳩待峠、8分時30出発、尾瀬ケ原へ向かう。途中で環境省から委託されている動物調査員の方とあう。日本ジカの調査をしているのだが、尾瀬ケ原には2000から3000頭位いるとのこと。昨日は小熊が出たので注意してくださいとアドバイスを受けた。そう言えば、リュックにつける鈴を忘れた。天気はやや曇りがち。案内所によれば、11時くらいから雨。コースを鳩待峠〜山ノ鼻〜牛首分岐〜竜宮の往復と決めた。
標高1400mに位置する、本州最大の高層湿原。至仏山、燧ケ岳を望む湿原は別天地。気温23度。8月も下旬になると、花はやや少なめ。それでも、高山植物に出会えた喜びは格別。偶然にも、昨年も同じ日に訪れたのだった。
「 Мさん、今年も来たよ。きれいだね!あの時みた花たちが今年も迎えてくれたよ。至仏山も燧ケ岳も去年と少しも変っていないよ。本当にきれいだ!」

帰りの木道では、少し雨に降られてしまったが、雄大な自然の中での小雨は、情緒があり気持ちが良い。時おり頬をなでていく心地よい高原の風に、「今、生きている」幸せを感じた。同行し、長距離運転していただいたA女史に感謝している。スマホの万歩計をみたら26000歩を指していた。
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「クズ」

2013-08-20 09:51:16 | 山野草
「クズ」  マメ科

年齢の為か、暑さのせいか、目覚めが早い。ラジオをつけると天気予報、ニュース・・・そして元気なラジオ体操の音楽。♪ 新しい朝が来た 希望のあさだ・・・。朝早くから皆さんお元気なのですね。

クズは秋の七草の一つ。つる植物で、土手や背の高い木を一面に覆っている風景をよく見かける。自宅の近くの鮎川の堤防にも、今頃はつるを伸ばし、精一杯葉も伸ばし光を独り占めしている。根からはくず粉がとれる。花は甘いほのかな香がする。
葛切りは、葛粉を水で溶かしてから加熱し、冷やして板状に固めたものを、細ながく切った食べ物。葛を切るから葛切りだ。葛粉は体を温め血行をよくしてくれる。が、葛粉は供給量が少ないために、ジャガイモ澱粉を原料に葛切りとして提供しているようだ。ジャガイモは体を冷やすという。ちなみに、奈良吉野の葛切りはもちろん美味しいが自宅近くでは、伊香保の○○亭の葛切りを冷やし、孟宗だけを器にし黒みつでいただくのが、個人的には好きだ。


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「タマアジサイ」

2013-08-18 09:27:36 | 山野草
「タマアジサイ」  ユキノシタ科

昨日は、大学時代Мさんと同じ下宿だつたSさんが、東京から彼に会いに来てくれた。数年前、同じ下宿の方たちと再会した素敵な写真を頂き、想いをあらたにした。暑い中、遠方より自宅まで訪ねていただき感謝している。

この花を意識したのは一昨年、箱根への旅行の時だった。可愛い球の蕾、舞子さんにつけるようなかんざしに似た花たち。いつも散歩中に目にしていたのに、どうしたことか認識することはほとんどなかった。が、「何か花はないかな?」と思って歩いていると目にとまる草花は案外あるものだ。しかし、名前がわからないので悲しい。 
タマアジサイは落葉低木。高さ1・5m位。名の由来は、蕾が球形であることからつけられた。花期は7月〜9月で蕾が裂けるように開花し、淡い紫色の花が咲く。葉の縁はギザギザでのこぎりの歯のよう。川沿いの木陰に生える。
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「ここにいま~す」

2013-08-17 11:09:51 | 里山
草花の名前を特定するのはなかなか大変。図鑑やネットで調べても、茎、葉の付き方、形、花など似ているものはたくさんあり、それぞれの特徴は似て否なるものが多数。
お盆で帰省していた妹といつもの場所を散歩。以前から気になっていた草があり、近づいて葉や茎を触っていたら、突然腕をつかまれ引っ張られた。「なっ なっ 何?」「いるっ! いるっ!いるっ!」「何が?」・・・・
もう・・おわかりですか?見つけられましたか?右の一番上の葉っぱの下にいる茎みたいな昆虫。そうです!正解です!ナナフシですね。ナナフシ(七節)は木の枝に擬態した姿が特徴。七節の七は「たくさん」という意味で、実際に体の節を七つもっているわけでない。体長7~10cm位の棒状の虫。よほど注意しないとどこにいるのか解らない。さすが目のいい妹だ。ちなみに、草の名はさんざん図鑑で調べた結果、二人の間では「イラクサ」と決定。でも、ちょっと待って。葉っぱに触れたとき、刺がなかったのだ。そこで、今朝一人で虫メガネを持ち現場へ。やっぱり「イラクサ」ではなかった。どなたかご存知の方教えてください。
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「オシロイバナ」

2013-08-16 15:36:23 | 庭の花木
「オシロイバナ」  オシロイバナ科

お盆は人の出入りが多く賑やかだったが、去った後の寂しさは格別である。世の中には大勢同じような境遇の人がいることは承知しているが、年齢を重ねるにつれ、人と人とのつながりの大切さを実感する日々である。

オシロイバナは英語で「Four o'clock」。花は夕方開き、日中は萎んで閉じている。甘くほのかな香。夜間にそのかおりで昆虫を引き付ける。また、種は黒く、割るとまるでオシロイのように白い。子供の頃は、この種をたくさん集め、中のオシロイをとり、細かくつぶし顔につけたり、ちょっと大人への背伸びをして遊んだものだ。懐かしい思い出である。しかし、この種や根にはアルカイドが含まれていて、誤って摂取すると嘔吐などの症状がでるのだそうだ。子供のころ、そんなこと考えたこともなかった・・・。また、オシロイバナは非常にポピュラーな花であり、小学生の教科書にも教材として載っているのだと妹から聞いた。
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