啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「夏の楽しみ」

2022-07-30 14:57:25 | 庭の花木
 「ムクゲ」 アオイ科
 日本の夏といえば、花火、麦茶、そして高校野球でしょうか。私の夏の楽しみといえば・・スイカ。大好物です。春に2本植えた苗のうち、1本が元気に育ち、小さいながら数個収穫でき、舌を満たしている。さらに、当方のスイカ好きを知って、友人が大玉を届けてくれた。高さ30cm、周囲80cmの楕円形。持てば、ずっしりと重く、ぎっくり腰になりそうな・・。また、その表面には何やら数字が書いてあり、その日から25日(?)程過ぎれば収穫できるのだとか。当家の収穫日はいい加減で、スイカの表面をポンポンたたいて音を確認し「こんなものかな?」と思えば即収穫。果肉がピンク色かも知れないとドキドキしながら、包丁を入れるのもまた楽しい瞬間だ。子供の頃、井戸水で冷やしたあの味は、今でも忘れられない。勿論、頂いた大玉スイカの甘さと言ったら、絶品だ。
 これからは梨も美味しい。農家の人たちは果物のひとつ一つに、手間と時間そして情熱を込めている。たくさんの思いを込めた果物、これからも大切に味わいたい。
 夏の花といえば、ムクゲでしょうか。花径10cmもある大輪の花を咲かせる。色も種々あるが、当家は宗旦。底紅ムクゲともいう。一見フヨウに似ている花姿ではあるが、葉っぱをみれば、違いが分かる。なお、ムクゲは「ハチス」の別称があることを、最近教えていただいた。


頂戴した大玉スイカ。 
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「神成 古代蓮の里  うるわしき薔薇「バラ図譜」

2022-07-23 15:56:09 | その他
 神成古代蓮は、県内富岡の神成という地域にあり、種類は大賀ハスという名が付いている。千葉県の地下6mより発見された3粒の蓮の実は、大賀一郎氏により、約2000年前のものと鑑定され、そのうちの1粒が発芽し、新潟県十日町に移植され、神成の蓮はここから分根移植したものであると説明されていた。ここには約5000株あり、遊歩道から自由に美しさを愉しめる。蓮は午後には花が閉じてしまうので、やはり午前中が見頃かと思う。埼玉県行田の古代蓮は有名だが、当家からさほど遠くない地域に古代蓮があったとは。神成の蓮は小規模ながら、観賞にはお勧めのポイント。
 うるわしき薔薇
 ルドゥーテ「バラ図譜」、群馬県近代美術館にて開催中。絵を鑑賞しながら「この葉っぱのこの部分なら描けそう」とか「私はこの茎なら描けるかも知れない」・・友人たちは口々に勝手なことを言う。1817年~1824年にかけて出版したバラ図譜は、ルドゥーテの代表作で、史上最も美しい植物図譜のひとつに数えられていると言う。バラは、名前を覚えようという気にもならない程種類がたくさんある。今回は120点の図譜があり、ナポレンオンの妃、ジョゼフィーヌが英仏戦争のさなかに、イギリスから取り寄せたという薔薇の絵も展示されている。バラといえば、見た目も美しく華やかで、花びらの質感そしてそのかぐわしい香りまでもが、200年という空間を超えてなお漂ってくる気がした。

群馬県立近代美術館にて
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「榛名・・掃部が岳  シモツケ  キツリフネ

2022-07-19 16:03:02 | 登山
 榛名で一番標高が高い山といえば、掃部が岳(かもんがたけ)1449m。
 前日からの激しい雨の為、予定していた山歩きは諦めていたが、当日は朝から薄日が差し、まずまずの天候。「行こう」と決断し、少し遅い出発になったが、通いなれた榛名へ車を進める。
 榛名林間学校、榛名湖荘近くの駐車場に車を置き、歩きやすい緩やかな登山道を50分近く進んでゆくと、「右 硯岩、左 掃部が岳」の標識。硯のような岩を見たいという気持ちをおさえ、まずは目標である掃部が岳山頂を目指す。分岐の標識を過ぎてしばらくすると、急登の木の階段。そこは、笹に覆われ、せっかく設置した階段なのに、誰も歩いた形跡がない。しかし、その階段に沿って、笹の中を歩く登山道があり、私たちもここを選択。笹は雨に濡れ、持っているストックでツユを払いながら頂上を目指す。どれほどの時間がたったのだろうか。目新しい花もなく、従って、あちこち道草をすることもなく、1時間30分程度で登頂。「ほらほら、こっちに来てごらん。ど~んと榛名湖がみえるよ」・・という予定だったのに、何も見えない。どっかで、火でも燃やしているんじゃないかというくらい、ガスって全く見えない。あのあたりに船が浮かんで・・というふうに、心の目で想像するしかない。連日の悪天候を考えれば、雨にも降られず、登山できたことに感謝すべきなのかな~と。
 自分が登った山なのに、掃部が岳はどの山? 帰宅途中、榛名湖畔に車を止めみたその山は、どっしりしていて、なかなか姿が良い。確かに、さっきまで自分の足で登った山なのかと、その高さに感動してしまう。
 「咲いているはずだ、きっと咲いている 咲いててほしい!」という私の期待を裏切ることなく、不思議な形をしたキツリフネが、榛名湖の周遊道路の道端に群生していた。ここにしか咲いていないことは、以前から知っており、また出会えて喜びもひとしおだ。茎に船のような形をした、なんとも魅力的な花姿。この花も、一度見たら忘れられない花になるのではないかしら。

山頂に咲いていたシモツケ。


キツリフネ
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「無言館にて」

2022-07-12 18:47:17 | その他
 戦没画学生慰霊美術館「無言館」は、長野県上田市にある。ここは、太平洋戦争などで、志なかばで戦死した画学生の遺作、遺品を展示してある美術館。思えば、今回で3度目の訪問。
 「口をつぐめ、眸をあけよ 見えぬものを見、きこえぬ声をきくために」案内のリーフレットに記してある言葉が胸を突く。
 生きて帰って、絵を描きたいと思う画学生の情熱は、一枚の絵の中に、歴史の哀しみを訪れたものに問いかける。生きたい、絵を描きたい、という純粋な叫びが伝わってくる数々の遺品は、私たちの心をとらえて離さない。
 ロシアによるウクライナ侵攻。どれほどの人々が犠牲になっていることか。ひとりひとり、かけがえのない命なのに・・。一日も早く戦争が終え、平和と自由がおとずれますように。
 第二展示館「傷ついた画布のドーム」は、ドーム形の天井に、画学生のデッサンや下絵などで埋め尽くされている。およそ、380余点が貼りこまれている作品に魅了される。

記憶のパレット・・無言館の前庭に展示。
 戦時中の東京美術学校の学生たちの授業風景が、パレットに篆刻されている。
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「蛍の季節」

2022-07-07 20:31:14 | その他
 「ホタルブクロ」  キキョウ科
 闇の中、月明かりはなく、風もない。歩くと汗ばむ、むし暑い夜、きれいな水辺に光りながら飛び交うホタルの何と美しいことか!その神秘的な光に心が酔う。
 地域により、ホタルの見頃の時期は、異なると思うが、6月下旬から2度ほど、その鑑賞スポットを訪れた。せっかく観に行くのだからと、時間を少し遅めに出かけたが、さすが人でにぎわい、ホタルより人間の数が多いのではないかと思う場所も。
 ホタルといえば、ゲンジボタルとヘイケボタルは良く知られているが、その違いがよく分からない。パコーン、パコーンと強くゆっくり点滅して高く飛んでいるのがゲンジ、一方、下の方で速めに点滅しているのがヘイケと、同行者に教えていただいた。携帯でとろうとしたが、何せ技術力がないもので、写真どころか動画さえ失敗。冷たく、幻想的な光を放つホタル、しっかり目に焼き付けてきました。
 その昔、花の中にホタルを入れて遊んだことからの命名と図鑑に記されていたホタルブクロ、もし、そうだとすれば、その様子を想像するのも楽しい。全国の道端に生えて、ちょうちんのような花姿は、誰からでも愛され親しまれる。
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「ぐんま百名山 荒船山・・クリンソウ」

2022-07-03 21:16:54 | 登山
 「変な山!」。子供のころから見慣れたその山は荒船山(1423m)。山頂部は真っ平、そして大岩壁がそそり立つ。見るからに圧倒される山の姿だ。
 国道254号を走り、内山トンネルの手前で、神津牧場方面に右折、旧道を左折したところが駐車場であり登山口。登山口には案内板が設置。登山道はきれいに整備され歩きやすい。時々涼しい風が吹き、気分は軽やか。「今日は山に来てよかったね」とルンルン気分。(当日、県内、伊勢崎では40.2度を記録していた)
 登山口からはダラダラとした緩やかなアップダウンの連続。自身は大好きな山歩き。どんどん足が進む。登山者が多く、誰でも気軽に登れ、ファンが多い。ほどなく、「一杯水」と呼ばれる水場。この一杯水は、荒船山頂より流れている。登山者がここで必ず一杯口にしたことが名の由来、と看板に記されていた。勿論、私たちも一杯ならず二杯、三杯と・・。美味しいお水でした。
 ここからが急な岩場の登り。確かにロープはあったが、慎重に登りさえすれば、それはそれで楽しい。さらに、緩やかな登りを過ぎると、岩壁上の台地。いよいよ艫岩(ともいわ)。ここからは、浅間山、物見山、八ヶ岳・・雄大な展望が広がる。
 頂上はまるで里山のよう。こんな山頂は経験したことがない。しばらく、頂上高原を愉しみ、最高点の経塚山を目指し、さらに登ること1時間。ここは正直きつい!きついです。口数もだんだん少なく・・・。おっと・・青空が・・頂上はすぐそこ。
 山頂! 展望は良くないけれど、疲れ果て一休み。けれど、同行したYさんは虫に好かれ、早々下山。
 荒船山は大岩壁が立ちはだかり、そのなのとおり、荒海を突いて進む航空母艦のような山容と、ガイドブックに書かれていたが、まさに同感。毎日見ている親しみのある山でありながら、実際登るとより一層愛着が増す。雄大な自然に圧倒された。

同行者と。

 クリンソウ
  岩壁上の台地にクリンソウが群生していた。
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