啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

ヤブコウジ

2010-12-31 08:41:50 | 山野草

「ヤブコウジ」。初夏に咲く小さな白い花も可愛いが、立ち枯れた草や落ち葉の中で、濃い緑の葉と真っ赤な実が鮮やかに映る冬の里山での存在感が増す。正月の飾り、寄せ植えの片隅などにも使われる。この写真は、ひと月近く前に観音山丘陵で撮ったもの。特別な理由は無いが、大晦日に掲載しようと温めてきた。

ヤブコウジ科の常緑低木。マンリョウ、センリョウなどに対しジュウリョウ(十両)と呼ばれることもある。似たような実をつけるが、実の数が少なく背丈が10-20センチと小柄だからだろう。古くから庭木などに重用されており、明治時代にはブームになったこともあると言う(ネット情報)。新潟県では条例で取引を禁止したという。育てやすい木で、当家の庭でも日陰ながら元気で育っている。

薬効もあるらしい。紫金牛と呼ぶ生薬として、咳や痰などのどの薬をはじめ多用されているようだ。地下茎の部分を使う場合と全体を使う場合があるようだ。

※春に、教えていただいて始めた「啄木鳥の詩」のブログ。多くの方にご覧いただき、大変ありがとうございました。誤字脱字は生まれつきの大雑把な性格から、写真のピンボケはこだわらない性格の賜?済みません。山野草の名前の特定も妖しいものがありました。私が勉強しながら始めたもので、間違っていたらぜひともご指摘いただきたいと開き直るとともに、今後ともよろしくお願いします。

知人から「ブログが面白くなくなった」「中身が少し変わった」などの声もいただきました。退職後、生活の一部となったブログですが、心の変化も反映していると感じました。

明日からもう来年。できる限り続けて行きたいと思っています。よろしくお願いします。
皆様の新しい年が、健康で明るい年になりますよう、お祈りします。
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シバザクラ

2010-12-30 14:58:09 | 山野草

「シバザクラ」がポツリポツリと咲いていた。本来なら4-5月が花の季節。日当たりの良い場所を好むが、花壇から石垣の間など色々なところで見かける。

ハナシノブ科で、株分けや挿し木で増やすのだという。最近では小高い丘全体に植え込んで、花の名所に仕立てているところもある。繁殖力は旺盛のようだが、見物客を呼び込むまでにはかなりの時間が必要だろう。

真冬に向かう今の時期に、この花が咲いていたのは立派な藤棚がある藤の丘公園の芝生のなか。日当たりの良い広い芝生スペースの真ん中に、平らな石を置いて歩けるようになっているが、石の周りを埋めているのがシバザクラ。あちこちに、赤い花と白い花がポツポツ咲いている。春にピンクや白の花で地面を覆い隠すように咲くのは見事だが、今の時期にひっそりと咲いているのもそれなりの趣がある。
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天狗山(足利市)と両崖山

2010-12-29 10:38:16 | 里山
昨日(28日)、どこでもいいから「今年最後の山歩きを」と計画したが、雪が残っているところが多く、悩んでいた。地元テレビ局の番組で取り上げていたのが足利市の織姫公園から歩く「天狗山」。テレビでは、初心者の“山ガール”が撮影を兼ねて歩いて2時間とか。展望の良いハイキングコースで健康な老人たちが元気に歩いていた。ここに決めた。


雲や風が殆ど無い絶好の山歩き日和。公園の駐車場に車を止め歩き出す。ここから、両崖山の頂上にある足利城址までが「関東ふれあいの道」。ゆっくり歩いて30分。天狗山(258メートル)までも約30分で、ここは「天狗山ハイキングコース」となる。日頃の鍛錬の成果?で山ガールよりは早く歩けたようだ。

コースは文字通りの低山歩きだが、所々にある展望台や尾根沿いの道からは、足利の市街地や周辺の山々など見渡せ快適。展望所でだべっていた人の話では「富士山から東京のビル、スカイツリーまで見える」という。当日は、富士山は見えたが東京のビルは無理だった。途中で会った老人は「スカイは見えなかったが、スカイが見えた」と妙な話。聞き直すとと「スカイ(ツリー)は見えないがスカイ(皇海山=100名山)は良く見える。ビルなんか見たくも無いよ」と元気だった。

両崖山(標高不明)は御嶽の神を祭った社があり、旧足利城址でもある。社の下にある展望所が最大で、東ー南側に展望が開けている。両崖山からハイキングコースに入って間もなく、北側に大規模なトンネル工事が見えた。北関東自動車道の最後の工事が急ピッチで進んでいる。来年3月には高崎と日立那珂市が高速で繋がる。(写真右側)


天狗山へのコースはまずまずの山道。いったん下ってから登り返す。天狗岩は巻き道もあるがロープ伝いに山歩きの気分が味わえる。山頂は静かで、西に赤城山の展望。北には皇海山が望めた。木々が葉を落としているだけに、一部市街地や群馬県の太田市方面の展望もあった。

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オニノゲシ

2010-12-28 16:56:41 | 山野草

ノゲシと「オニノゲシ」未だに、明確な区別ができていない。春から夏のかけて咲き、トゲが無く柔らかで、スマートなのがノゲシ。夏から晩秋、と言うか1年中咲いており、トゲがあり荒々しいのがオニノゲシ。また、葉の付き方が幹に巻き付く様になり、幹をくるむように丸くなっているのがオニノゲシと見分けることに決めた。

先日、高崎観音山の染料植物園近くの土手で「これはオニノゲシ」と言うのを見つけたがカメラは持参したものの、メディアを忘れ失敗。もう一度行こうと思っていたが、地元の散歩コースにも咲いていた。この時期荷花を持つとは嬉しい植物。

キク科ノゲシ属の2年草。土手の草地、道路脇のコンクリートの破れた間などどこにでも咲く。かなり強烈な生命力があるようだ。肥えた場所だと背丈が1メートル以上にもなる。一方で、寒い時期や条件の悪い場所では10センチ位でも花を持ち実をつける逞しさも持ち合わせる。


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スイセン

2010-12-27 11:33:06 | 山野草

散歩コースの庚申山総合公園。歩道に隣接する農家の畑のくろにスイセンの花が咲いていた。山野草ではなく、植えられたもの。人里に近い山の中で、枯れた林に緑の濃いスイセンの葉が目立ち、自然に近い形で自生しているものを見る。園芸種として古くから重用され、改良が重なり1万品種を超えるまでになっていると言う。

ニホンスイセンは別名で「雪中花」とも呼ばれる。雪の中でも咲き、春の訪れを告げる花という意味だろう。12月から翌年の2月ぐらい(遅咲きタイプ、別品種などが多くあり花期は長い)が花期。福井県の海岸や伊豆の水仙園など有名。Net情報だと、伊豆下田の公園では4分咲きになった(26日)とPRしていた。

調べてみると、ヒガンバナ科のスイセン属。英名がNarcissus。ギリシャ神話に出てくる美少年ナルシッサスが「水面に移る自分の姿に見とれ、そのまま花になった」とか。これ以上説明したくないが、たまに耳にする余り好きでない単語を思い出してしまう。

雪が混じり寒風の中で咲く可憐な花。日本人の心にはそう映る。欧米系は何を考えているのだろう。珍しく、花言葉を調べてみたくなった。
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カワラナデシコ

2010-12-26 10:48:43 | 山野草

秋の七草のひとつ「ナデシコ」がまだ咲き続けている。気象予報士でNHKに登場するHさん。何だか大袈裟で、平年並みの寒さでも冬将軍だとか寒波だとか騒いでいる。毎日自然に触れていると感じるが、今年の年末は寒くなかった。気象予報士さんは「小春日和」も多用したが、風が強くなければ小春日和の日が多い。数年前に気象庁は国内でもトップクラスの処理スピードを持つスーパーコンピュータを導入したはずだが、データだけに頼らず、見せるための演出(テレビ番組として)を程々にして、現地(現場)の人の声を拾ったり、野山を歩いた実感など予報に反映させることも必要ではないか?

カワラナデシコ(ナデシコ)が当家の庭の鉢の中で、夏ごろから咲き続けている。余りに増えるので、鉢の中に押し込められたようだ。花の色はピンクとシロの2種類。自然のままで2色となっている。仲間にはエゾカワラナデシコ、タカネナデシコなどある。元々野草だが園芸種的な存在でもある。好みは分かれると思うが、妖艶な花びらでもある。薬効もあり、種が利尿剤などに使われたそうだ。
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マンリョウ(万両)

2010-12-25 16:42:47 | 山野草

“庭の実シリーズ”になってきた。昨日、高崎の染料植物園の入り口でオニノゲシを見つけたが、カメラにメディアが挿入されておらず、撮影に失敗した。

玄関の入り口に「マンリョウ」の白い実がついている。普通は真っ赤な実をつけるものが多いが、白い実のものもあるようだ。何時のことか忘れたが、仕事で出掛けた富岡市の産業祭で知人に進められ、付き合いで買ったもの。植えた場所の悪さもあるが、殆ど成長していなかった。ようやく実るようになつてきた。柿の実など食べ尽くすと、ヒヨドリかムクドリかどちらか判らないが、マンリョウの実まで食べてしまうとカミさんが話していた。

写真はマンリョウだが「センリョウ(千両)」「ヒャクリョウ(百両)」「ジュウリョウ(十両)」まである。マンリョウは実の数が多く、葉の下に実がつくのだという。

センリョウは切花で今の時期、赤い実をつけた切花として花屋さんで売られている。葉の数も実の数もセンリョウよりかなり少なく、葉より上に赤い実(黄色もある)がつく。

ヒャクリョウは「カラタチバナ」と呼ばれる事もある。ジュウリョウは「ヤブコウジ」の方が菜が通っている。いずれも可愛い赤い実をつける。いずれも常緑の低木。背丈の高さも単位の大きさに比例する。


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「木守り柿」にきた「ムクドリ」

2010-12-24 08:33:34 | 里山

昨年の今頃なら、この光景を見ても何も感じなかったろう。「ジュジュ、グズグズ」となくかなりの数の鳥の声。何だと思って外に出ると、一斉に近くの電線に逃げる。30羽ほどの「ムクドリ」が柿の実を食べに来ている。

下手な写真だが、これでもかなり苦労した。外に出て撮ろうとすると、鳥が寄ってこないのだ。3脚も買えず、シャッターをリモコンで操作するやり方も判らないので大変。トイレの小さ窓から良く見え、ここを開けても鳥が余り驚かないことが判り、ここから撮った。画像の中央に、黒っぽくボケた部分がある。窓の枠の一部分。ピントも柿の実やムクドリには合っていない。おまけに、窓を開けるとき、置かれていたガラスと針金製の置物を落とし、壊してしまった。

「木守り柿」と言う習慣があると言う。実った柿のひとつを残し、収穫に感謝するのだという。トキの島の実家には「オケサ柿」の果樹園がある。収穫を手伝ったが、猛暑の影響を受けたようで「今年は収穫が少ない」とぼやいていた。群馬の柿はほったらかしのままで大豊作。近所に何回か配るほどのでき。猛暑はトキの島以上で、必死に消毒や剪定をして労力をかける農家の皆さんには申し訳ないほどだ。無論、スーパーに並べて売れる品質ではないのだが・・。ただ、味はそんなに変わらないだろう。昨年、殆ど実らなかったのが今年の豊作の原因だろう。

寒さが本格化し、柿の実は柔らかくなってしまった。「木守り柿」や「残し柿」ではないが、当家でも「小鳥の餌に残しておこう」とまだ数十個が残している。腹いっぱい食べて欲しいものだ。柿の木に来る鳥も時期によって変わる。柿が熟し始めた頃には、名前の判らない嘴の綺麗な小鳥が赤く熟した実をつついていたのを見た。葉が落葉しだした頃は「ヒヨドリ」の独断場だった。

「ムクドリ」は最近話題になる事が増えた。市街地の街路樹などに大群が集まり、問題になる。そんなイメージしかないのだが、よく見ると可愛い鳥に見える。
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ナンテンの実

2010-12-23 11:22:53 | 山野草

山野を歩いていても、今山野草はほとんど見られなくなった。庭の柿木に、今年は実がいっぱいついたが、そろそろ終わり。柔らかくなった実を食べに、ムクドリの一団がやってきて騒々しいぐらい。今、当家の庭の植物でで実がついているのがナンテン、柿、白いセンリョウ、キンカン、退職の時記念にいただいたヒメリンゴ。今、一番元気に見えるナンテンの写真を撮ってきた。

「ナンテン(南天)」の実を鳥が食べると思って昨年は網の袋をかけて守った。今年は何もしていないが、全く鳥に食べられた様子はない。玄関脇にある背丈50センチほどの小さなセンリョウの実さえ見つけて、ヒヨドリが食べてしまうとカミさんはいう。ナンテンの方が美味しく見えるが・・・。

この「ナンテン」は庭木として広く植えられているが“難を転ずる”と言う意味で鬼門、裏鬼門などに植えられるのだそうだ。当家では2箇所にあるが、どこの門でも無さそうで、空いていた場所に植えられた。もうひとつ“福寿草とセット”にして「災い転じて福となす」と喜ばれるのだそうだ。

薬効もかなりあるようだ。実は咳止めの薬などに使われる。葉は胃薬や解熱剤などに使われるという。小鳥には薬としての効用はないのだろうか。
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御堂山

2010-12-22 08:44:15 | 低山歩き
西上州の山々で、まだ登っていない数少ない山の一つ「御堂山」(878メートル)に登ってきた。群馬県内の山々を紹介したガイド本2冊(新聞社が編集)を使っているが、両方とも“道が不鮮明”という趣旨のことが書かれており、最近は一人歩きが多いだけに躊躇していた。逆に、気に掛かる山の一つとなっていた。

R254で下仁田町の中心部を越え軽井沢方面へ。軽井沢と佐久方面の分岐点の手前、GSの先を右折し林道に入る。2百メートルほど走ったところに駐車スペースがあり車を停めて、ここから歩く。本来は近くの西牧関所跡が駐車スペース。10分?程ショートカット。ここから、林道の緩い上りを25分ほどで終点。ここから、沢沿いの急登となる。小鳥が多く楽しいが、キジの飛び立つ大きな音に驚かされた。小さな滝をロープに頼って登る。岩だらけの登山道だが、乾いているので歩きやすい。ジジ岩、ババ岩の奇岩を左に過ぎるとコルに着いた。林道終点から30分ほど。

ここからが「ルートを間違いやすい」とされているところ。ただ、行程はよく整備されており、不安を全く感じさせない。ボランティアの方々のご苦労だと思うが、心から感謝したい。ジジ岩、ババ岩はエスケープし山頂を目指す。「間違いやすい」とされた標識なども判りやすくなっており、30分ほどで山頂。あっさりと着いてしまった。


山頂は北東に妙義山の展望が見事。西には葉を落とした雑木林越しに鹿岳や四つ又山など望めた。鹿の鳴き声をまねて口笛を返すと、応答があったように聞こえたが・・??40分ほどノンビリしていたが、天気予報の通りに雲が多くなり、気温が下がってきた。一度脱いだセーターを着直し下り始める。


  下り始めて直ぐに雑木林の先にジジ岩とババ岩が見えた。
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