啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「シュンラン」と「ネコヤナギ」

2012-03-30 08:51:59 | 山野草

北関東、特に群馬に関しては天気予報が外れまくっているような気がする。今日も、予報より早く天気が進んでいるような気がする。寒くはないが、外は曇りだ。牛伏山の登山道で蕾を膨らませたシュンランを一株見つけた。鮎川の中洲で、探していたが見つからなかったネコヤナギを見つけた。春の兆しは増えてきたが、何だかしっくりこないのは私だけか。※明日から、トキの島に帰省するため、しばらく休みます。

「シュンラン」は地味な植物だがラン科でシュンラン属を構成。葉は常緑で地表から伸ばす根出葉で細長い。花期は3-4月で落ち葉に埋もれた根本から10-15センチほどの花茎を伸ばし、先端にちょっと変わった形をした花をつける。花茎は薄膜の鱗片に緩くくるまれている。トキの島ではこの花の姿を“小獅子舞いに見立ててシシノコ”と呼んでいた。

写真のものは、まだ花が開いていないものを待ちきれず撮った。山道に数株あったが、蕾が膨らんだものはこの1株だけだった。左右にエラを張るように花弁が開き、上から覆いかぶさるように頭、アゴ状に見える部分もある。花芯にむけて少し赤紫がかっ他部分があり、口を開いて吼える獅子の姿を連想するのだろう。※表現力が不足しており失礼!

「ネコヤナギ」はヤナギ科ヤナギ属の落葉低木。花がないとき、ネコヤナギはどこかに芽吹いているはずと探していたが見当たらなかった。野鳥を探して鮎川の中州に踏み込むと「もう遅いよ」という感じで待っていた?写真はネコの尾を連想させる雄花である。

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「アズマイチゲ」と「キクザキイチゲ」

2012-03-29 08:57:12 | 山野草

今日は私が好きな花ベスト5に入る“イチゲ”。残念ながら自生していたものではない。アズマイチゲは藤岡市の南西部、鄙びた温泉のある八塩温泉郷で撮った。利根川の支流の神流川、ここに流れ込む南沢川沿いにヤマセミやカワセミが見られるという探鳥コースがある。アジサイの里と案内板に出ていた沢沿いに咲いていた。キクサキイチゲはトキの島から持ち帰ったもの(実家の山林から)で、3年越しで花を咲かせた。乾燥のためか、少しいじけた小さな花。どこかで、自生している写真を撮ってきたい。

「アズマイチゲ」はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。低山の落ち葉が積もる肥えた樹林帯でやや湿気の多いところに自生する。草丈は10-20センチほど。葉は3枚が輪生し、丸みを帯びているが先端に小さくくびれがあり、やや下向きになっていることが多い。

花期は3-4月で、輪生する葉の上に花径で2-3センチの白い優雅な花を咲かせる。花弁に見える白い部分は“花弁状のガク片”なのだという。自生しているものは少ないが、西上州の山道で出会うとドキッとするほど凛々しい

「キクザキイチゲ」もキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。アズマ種と似ているが、葉の形で区別できる。葉に深い切れ込みがあるのがキクタイプである。写真の個体は鉢の中でにようやく咲き出したものを撮ったもの。近く帰省するが、トキの島で自生しているものを今一度・・・。写真の花色は白に近い薄いピンクだが、白から青(赤)紫まで色の変化があるのはキクタイプ。

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「ヤマネコノメソウ」

2012-03-28 11:48:41 | 山野草

山野草がようやく輝きだした。公園の中だがアズマイチゲを見つけた。日当りの良い場所ではスミレが咲き始めている。遥か遠い谷川連邦の峰々はまだ真っ白だが、南側の御荷鉾山の雪はようやく消えたようだ。今日午後には“春雷”とかが予報されている。嵐に巻き込まれるのは御免だが、ひと降りあるたびに野草も野菜も生長する。

「ヤマネコノメソウ」はユキノシタ科ネコノメソウ属の2年草。仙人ヶ岳への登山道で渓流沿いに咲いていた。渓流の反対側にあったのでこの程度の写真だが、敢えてトリミングしないで掲載した。草丈は10センチほど。やや湿った場所で、見つけたときは落ち葉の中からと思ったが、写真で見るとコケのようなものの間から茎を伸ばしている。

茎の間につく葉は1-2枚と少なく、花茎を伸ばして先に数ミリと小さく4枚の花弁がある花を咲かせる。花期は3-4月。山に生えるネコノメソウというのが菜の由来。

同じような場所に、下の写真の小さな白い花が咲いていた。昨年近くの山で見たトオゴクサバノオと思ったが、調べてみると花びらが4枚しかないので違う。ミツバコンロンソウ?ユリワサビ?など図鑑に似ているものはあるがどこか違っている。落ち葉の中からようやく芽を出し、花径で3-5ミリの小さな白い花をつけていた。

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「万座温泉と万座スキー場」

2012-03-27 09:48:13 | 旅行

もう20年以上続いているのだろう。会社の仲間との万座温泉への“スキー合宿”。合宿といえど、人使いの荒い会社のこと、週末を利用した1泊2日の切ない楽しみ。常宿となるのが万座バスターミナルの裏手にある日本秘湯の会の会員の豊国館。あちこちで温泉に入るが、私は日本一の露天風呂だと思っている。

超有名な大手ホテルとそのロッジの下手にある目立たない温泉旅館。食事に全く気を使っていないのが残念だが、料金の安さと日本一の露天風呂、湯治客が多いのか食料の持込が少しだけ自由なことなどが毎年泊まる理由だろう。野天の風呂は長いところで15メートルほど、短いところが5-7メートル。混浴だが、4-5年前に女性用の野天風呂も作った。見たことがないので広さは不明。立って胸のあたりまで来るお湯の深さが心地良い。吹雪の中で、髪を凍らせながら入ったり、満天の星を眺めながら温まるのも最高。

ただ、スキー場の方はやや心配だった。3月末だけに雪質が悪いのは仕方が無い(3月上旬までは最高の品質を期待できる)が、上級者用の朝日山ゲレンデが閉鎖されている。リフトの座席が外れたままで動いていない。節電の要請があった為の仕業のなら仕方ないが、採算を最優先した対策だと情けない。下手なスキーでも万座に行ったら、一回は滑りたくなるコースだった。

去年のスキー合宿では、朝の4時まで呑み続けたそうだ。私は寝たり起きたりで参加したが、若い人たちは3時まで飲んで語っていた。布団は自分達で敷くが呑み続けることと鼾対策のためテーブルを中心に車座状に囲むのがいつものやり方。テレビを見るのも寝るのも、酒を飲むのも自由にできる。4人の場合は特に最高ですよ!!

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「ホトケノザ、タネツケバナ、ナズナ、オオイヌノフグリ」

2012-03-26 08:50:15 | 山野草

昨日で「啄木鳥の詩」は2周年となった。この間でトータル訪問者数(IP)は5万8200件、閲覧数(PV)は14万3500件となった。One of them=ゴミみたいに微弱なブログだが、毎日百人以上の訪問者がある事が嬉しく、私の貴重なスケジュールとなっている。もう少し続けて見たいと思っており、1人でも多くの方にご一読いただきたいと思っている。今後ともよろしくお願いします。

今年初めて訪ねた牛付山の北登山口近くの駐車場。日当たりの良い南面は春の野草でお花畑状態だった。珍しい種があるわけではない。今年に入って既に紹介した種(オオイヌノフグリ、タネツケバナ)と我慢して載せなかったもの(ホトケノザ、ナズナ)ばかり。ホトケノザとナズナは冬の間でもあちこちで見られ、何回も写真は撮ったが、本物の春が来るまではと思い我慢していた。相変わらず写真が下手で、個々の見分けが難しいが4種の雑草が春を競っています。探してみてください。

下の紫色の花が一面に咲いているだけの写真。ホトケノザが畑一枚全面で満開になっていました。もうすぐ畑はトラクターで起されて、野菜が植えられることになるのでしょう。それでもまた、来年の冬にはこの花が畑を埋めることになる。

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「カタクリ」

2012-03-24 08:59:10 | 山野草

雨が降り、太陽の角度が高くなってようやく春の草花が元気を出してきた。足利市中心街のの西北・・小俣町にあるホタルの里から沢沿いの登山道を歩き始めて間もなく。カタクリの小さな群生地があり、私を待っていてくれたかのように一厘だけ咲いていた。

「カタクリ」はユリ科カタクリ属の多年草。早春に木々の葉が茂る前に花を咲かせる。落ち葉の中から顔を出し、今咲き始めたばかりという感じの新鮮な個体。大切に保護されているのではなく、林の中に自然に生きているのが嬉しい。

緑の葉と落葉の間から伸びる花茎は10センチほど。先がノの字に曲がり、先に“妖艶な赤紫の花”をつける。陽射しが少なかったのか咲き出したばかりなのか判らない。好天時には6弁の花びらの先が反り返るように開き、妖艶さを増す。

ギフチョウなど春先の蝶が蜜を吸い受粉させるといい、種からはアリの好む脂肪酸などの成分を発し運ばせることで株を増やすという。名が表すように根(鱗茎)からカタクリを採っていた。葉も茹でて食べるのだそうだ。そのせいか、栽培されているものや保護地以外で見ることが少ないようだ。
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「仙人ヶ岳」(663メートル)と「マンサク」

2012-03-23 11:20:58 | 低山歩き

昨日、友人2人と仙人ヶ岳を歩いた。予報では「好天で前橋は17度C」と絶好の山歩き日和だったが、3人が口を揃え“何!!今日の天気予報は完全な外れ!!”という曇天の薄ら寒い一日。目当てのマンサクは2-3本の開花している木を見つけるのがようやくだったが、カタクリやヤマネコノメソウなど山野草が芽吹き始めた沢沿いの山道、歩きでのある変化の多い岩尾根など快適な山行だった。

「仙人ヶ岳」は桐生市と栃木県足利市の市境(=県境)にある。前仙人(647メートル)から山頂に掛けてマンサクが多数自生しているのが知られる。今回は足利市小俣北町の「ホタルの里」から生満不動のある沢沿いに登り、帰路を岩尾根沿いに猪子峠に下るコース。カタクリが一輪咲いており、2輪草は芽吹いているが蕾もまだ。ミソサザイの可愛いらしいさえずりが冴え渡っていた。

90分弱で尾根(熊の分岐)に出て、15分ほどで山頂に着く。2年ほど前に来た時には尾根沿いに何本か見られたマンサクが全く咲いていない。終わったのか、寒くてまだ咲かないのか判らない。マンサクを求めて、前仙人方面に30分歩いてみることにする。

小さなピークを2つほど越したところに2本の満開になったマンサクが咲いていた。尾根沿いに咲き誇るマンサクを予定していたのだが、3本ほどしか見当たらない。20分ほど降りたところで諦め、山頂に引き返し昼食とした。

帰路は尾根沿いに猪子峠に下る。途中の「犬下り」では13,4メートルの鎖場に緊張。男体山や袈裟丸山、赤城山方面のほか、東側の低山など展望が素晴らしい。変化のある岩が多い登山道を楽しみながら下った。低山だが満足度の高い山行となった。

「マンサク」はマンサク科マンサク属の落葉小高木。2-3月にほかの木々に先駆けて、細長く2センチほどの紐状の赤黄色い花びらをつける。枯れた林に浮かんでいるように見える。本州の太平洋側から九州の山地に自生。枝は良く曲がり、折れにくい。合掌造りの家では「ソネ」と呼び、柱や桁を結束するのに使うという。折れにくい上に、乾燥すると絞まるのだそうだ。
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「オランダガラシ(クレソン)」と「セリ」

2012-03-21 09:05:45 | 山野草

ここ数年、今の時期にはもう2-3回は歩いていた「牛伏山」(491メートル)。数日前に今年初めて登った。日差しは強くなったが風が強く寒い。野鳥の鳴き声も少なく、間もなく尾根沿いに浮かび上がるように咲くはずのミツバツツジの花芽は堅いままだった。登り口近くのミニ公園に流れ込む小川沿いでオランダガラシとセリを見つけた。

「オランダガラシ」はアブラナ科オランダガラシ属の多年草。ヨーロッパ原産の帰化植物で、ステーキのつまやサラダにするクレソンといった方が判りやすい。水際というか水中に生育し極めて繁殖力が強いのだという。切った茎を水に入れておくと発根するというほど。清流に育つというようなイメージがあるが誤りのようだ。生活廃水の流れ込む、流量の少ない川沿いでも見る。写真のものは水は清いが流れが緩い場所だった。

他のアブラナ科の植物と良く似ている辛味があり、食欲の増進などの効果を持つようだ。茹でて食べるほかサラダに使う。

「セリ」はセリ科セリ属の多年草。湿地や畦道、休耕田など水分の多い場所に生育。芽生えたばかりの早春の頃には、やや赤紫がかった色をしており、香りも強いような気がする。今の時期に摘んで来て、胡麻ヨゴシにしたりサラダに混ぜると抜群。

花期は7-8月。花びらが見えないほど小さい白い花が集まり傘状に咲く。その頃には草丈も20-40センチほどに高くなる。

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「???!!!」シリーズ

2012-03-20 08:25:24 | 野鳥

昨年春、散歩コースの竹沼の周回道脇にある“タラの木”の無残な姿を掲載した。写真は同じ木だが、芽吹きの前に切られてしまった。下の写真は散歩コースの鮎川沿いの堤防。意味不明の工事が行われている。将に??!!。

四季の移ろいを豊かな自然で感じ取れる“竹沼”春のタラの芽もそのひとつ。膨らんでいくタラの芽に「誰が採るのだろう」と思いながら、自分にチャンスが回って来るのを期待してしまう。ところが・・・・。芽吹きの前に、切り取られてしまっているではないか。

人目につく場所にあるタラの芽は、山菜として食べられるタラの芽になる前の小さいうちに誰かが取ってしまうことがよくある。「3回以上芽を欠くと、木が枯れてしまう」と本に書いてあった。滅茶苦茶にいじめられた木だが幸いに、脇から芽を出し生き残っており、少し芽を膨らまし始めた矢先の切り取りだった。推定だが、木を持ち帰って挿し木にするのが目的。情けない話だ。

もう一枚の写真は散歩コースの鮎川堤防。落合橋の西、本動堂工業団地の北側の堤防下で河川工事が約1キロに渡り行われているが“意味が良く判らない”。年度末予算消化のための工事でなければよいが・・。堤防下の木や竹を切り払い、小型トラックが通る程度の道を作っている。不法耕作?の畑を持つ叔父さんが、畑を分断されて再構築の作業中。声を掛けると“何の工事か訳がわからない”と怒っている。どっちが悪いのか??

多分だが・・工事を終えて、1年放置すれば元の草原、クズの天国の荒地の戻ってしまう。大型の重機をいれ、経費をかけてやる工事なのだろうか?例えこの工事を必要と認めるとしても、優先順位からすれば最低ランクだと私は思う。

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「タネツケバナ」

2012-03-19 08:18:17 | 山野草

昨日は予定(=予報)よりすこし天気が悪かったが、ジャガイモの種を蒔いた。ジャガイモの場合は“蒔く”のだろうか“植える”のだろうか。芽がほんのわずしか出ていないから蒔くのだろうが、種ではないので違和感がある。何と暇な話題だろう。農家の方の畑起しなど農作業が本格化し始めた。

「タネツケバナ」はアブラナ科タネツケバナ属の越年草または1年草。農家の方が苗代に蒔くためのモミの準備(袋に入れ、水?に浸すなど発芽の準備)をする頃に咲き出すということからこの名がついたのだという。草丈は10-20センチほど。花径が5-7ミリほど。4弁の小さな白い花をばらばらとつける。葉は濃い緑色で、基部になると赤茶色がかっている。

昨年、この花を旅行先の奈良で見つけブログに紹介した。ギンギラギンの朱雀門などある余りセンスの良い場所(整備中の平城京跡?)ではなく、施設よりこの花の方が記憶に残った。埼玉県上里町の公園でオオバタネツケバナも見つけた。注意してみていると群馬にも、少し湿った場所などどこでも咲いている野草のようだ。
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