啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「榛名山・・相馬山  キジムシロ  ワダソウ

2022-05-28 19:32:29 | 登山
 榛名の山の中でもひときわ目立ち、かっこいい山、相馬山(1411m)。「あの山が相馬山だよ」と何度も教えられ、あの急な山に登れるのかしら、と不安を抱きながらも、毎日山を眺めていると、それは不安から期待に変わっていった。
 当家から車で2時間、ヤセオネ峠に駐車。満開のヤマツツジが迎えてくれた。相馬山登山口の赤鳥居をくぐり、雑木林の中の歩きやすい道をテクテク・・登山道には可愛いジュウニヒトエ、キジムシロ、ワダソウそして階段の足元には、ちっちゃなリンドウが一輪咲いていた。
 ルンルン気分もつかの間、目の前にどど~んと岩だらけの石段・・どこまでも続く石段、しかも急な登り。少しでも安定した足場を探す。後方からは、小股でゆっくり歩くんだよ、と何度も声をかけられながら・・。はあっ・・今度はクサリ・・わぁ~今度は鉄のはしご!
しかも急!「絶対手を離すな」と言われ、恐る恐る一歩ずつ上へ上へ・・数えたら40段!さらに少し進むとまた鉄のはしご!今度は21段。下は絶対見ない。一気に高度を上げる。ここを過ぎると傾斜もゆるくなり、青空が見えてきた。山頂はすぐそこだ。
 相馬山は人気のある山なのか、何度か登山者と出会った。山頂には立派な祠があり、石碑や石像が並ぶ。相馬山信仰の御籠堂もあり、信者の力強さを感じた。展望は良く、南には今まで登った西上州の御荷鉾山が悠然とした姿を見せ、そして秩父の山も。少し霞みがかかっていたけれど、これはこれで墨絵の様に美しかった。ゆっくり、ゆっくり昼食を愉しむ。通常は2時間もあれば、十分に往復できるコースなのだが、その倍の4時間もかかってしまった。原因の1つは、所々咲いていた花を撮ったり、名前を調べたり・・もう1つは、自分の年齢にあった山登りをしたからか、と考える。幸せな時間を持てた喜びをかみしめる。
 達成感と開放感。山は心と身体を癒すのです。
 同日、もう1つの山も登りました。次回アップします。


相馬山山頂 1411m。


キジムシロ
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「オープンガーデン」

2022-05-22 16:50:15 | その他
 藤岡ガーデニングクラブが主催したオープンガーデンが、先週終了した。オープンガーデンは、一般の家庭の庭を、庭主の善意で公開されるもの。今回、我が実家も初参加。いったい、どれほどの種類の草花があるのだろうか?義妹にきいても、数えたことないので分からないとのこと。けれど、所狭しとぎっしり植えられた花の名前を、彼女はほとんど答えられる。私など、何度聞いてもすぐに忘れてしまうのに・・。特に洋花はほとんど分からない。よくぞこんなにも手入れをしたものだと、つくづく感心する。草むしりは勿論のこと、水くれは最低1時間はかかるらしい。
 どれほどの訪問者がみえるのかと、心配と緊張の2日間であったけれど、蓋を開けてみれば、200人以上の来庭者。家族総出のおもてなし。庭にテントを張り、BGM、コーヒーの接待。私まで駆り出され、駐車場の案内係として応援。自宅は勿論のこと、他の家の庭を駐車場として拝借。私、ヘトヘト・・。圧倒的に女性が多いけれど、家族ずれ、ご夫婦も多く、こんなにもお花の好きな方がいらっしゃるのかと驚く。遠方からの訪問者も多く、オープンガーデンが終了した今でも、庭を見せてと訪ねてくるので、本人は留守にできない様子。いずれにしても、丹精込めた草花を、大勢の方々に愛でていただき、お互い情報交換しながら、花談議で楽しく充実した時間を過ごしたようだ。花々も「綺麗だね」と言われ、きっと喜んでいたのではないでしょうか。褒めると、花も綺麗に咲いてくれるのです。
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「榛名山‥雌岳  エンレイソウ  ハシリドコロ」

2022-05-16 19:19:38 | 登山
 榛名山は群馬県の名山。赤城山や妙義山と同じ様に、いくつかの山が連なっている。
夫から譲り受けたカメラの中に、小さな祠と雌岳の標識の写真を発見。ここはどこの山?彼が行きそうな山を調べた。そして、ついに榛名山の「雌岳」とわかったのです。新緑の美しいこの時期に、同じ山を登りたい‼ これから暫くは、榛名の山を登ることにしよう。
 伊香保森林公園管理棟近くに駐車。二ツ岳(雄岳、雌岳)を目指し出発。もみじの広場~むし湯あとを過ぎるころから、連続して木の階段。まだ登りはじめなのに、これには閉口。延々と続く階段を見ていると、気持ちが折れる。と、「あれっ、珍しい花だよ。大きな葉っぱが3枚、その上に小さな花が咲いているよ」と同行者。これ、エンレイソウ。花径の先に咲く小さな花、この独特な姿は非常に特徴的で、一度見たら忘れることはない。漢字では延齢草。そして、大きな葉に隠れるように咲いていたハシリドコロ(ナス科)。これ猛毒。これを食べると幻覚症状を起こし、苦しがって走り回ることに由来する名前、と図鑑に記してあった。
 直進すれば、オンマ谷、ヤセオネ峠、右折すれば二ツ岳の標識。その分岐を右折すると、今度は岩がゴロゴロ。なだらかな傾斜なので、それなりに、自身の短いコンパスを合わせての山歩き。二ツ岳の案内板のある所から、いよいよ雌岳へ。私にとっては、かなりの急勾配。またまた木の階段の連続。後方からきた若い女性に、簡単に追い抜かれてしまった。やっとの思いで山頂へ!ここだ‼夫がカメラで撮ったのは。ようやく来れた。感慨もひとしおだ。頂上は広くはないが、展望も良い。雌岳は1307m。ガイドブックによれば、登山口から山頂まで1時間ほどのようだ。この時間は健脚が歩いた場合の時間なのか、とも思うが、私の場合は、あっちの花、こっちの花とよそ見が多いので、標準時間の倍以上はかかってしまう。従って、雄岳は紅葉の秋に予定した。山頂での豪華な昼食、美味しいコーヒー。今回も静かな楽しい山歩きを楽しんだ。

二ツ岳へ分岐の標識


シロバナエンレイソウ


ハシリドコロ
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「ギンランとキンランと」

2022-05-12 18:39:41 | 山野草
「あの花が、どうか、どうか盗掘されていませんように・・」その花の名はギンラン。数年前‟関東ふれあいの道”を友人とハイキングしている時に、遊歩道の端の、今にも踏まれそうな場所に咲いていたギンラン。今年もあの花に会いたい・・。この辺りだったかしら?もう少し先かな?確かに、見つけたのは、この辺りなんだけど・・心配しながら歩いた入ると・・あっ、ありました!見つけました。良かった。盗掘されていなかった。ホッ・・。あっちに1本、こっちに1本という具合にギンランが咲いていたのです。この美しさと気品の高さを、何に例えたらいいでしょうか。半開きの状態で咲く姿がより一層美しく、かわいらしく、胸を締め付けるのです。
 十分に堪能した帰りがけ、木の階段の脇に1本、そして雑木林の中に1本・・「あ~、キンラン!」何とラッキーなことか。またまた興奮してしまった。めったに見ない花だけに、見つけた時の喜びは大きい。花が白い色は、銀色に例えてギンラン。一方、キンランは黄色い花色。花の名前は、ほとんど夫に教えてもらった。キンランとギンラン、その名の対比はすぐに覚えた。どうか、この美しい花を、来年も見ることが出来ますように。そして、人は優しく自然に近づいて、決して壊さず、自然を愛してゆきたいものだ。

ギンラン

 
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「白髪岩と白髪山」

2022-05-08 19:40:57 | 登山
 不思議なことに、白髪岩(1511m)も白髪山(1521m)も「ぐんまに百名山」に載っていない。特に、白髪岩は明治初期の「原三角測点」の三番目のものとして発見され、貴重な文化遺産として、山岳雑誌にも紹介されているという。「原三角測点」は、明治15年10月、内務省地理局と刻印されている。明治初期に本格的な地図作成が始まり、歴史ある山だからこそ、百名山に加えてもいいのではないか、と個人的には思うのだけれど・・。
 枯れている笹が多い雑木林の登山道を、のんびり散歩するような感覚で、いくつかのピークを登り下りを繰り返すと、目の前には大きな岩場。もちろんロープが下がっている。これをクリアしないと、山頂にはたどりつけない。下を見れば大きな穴があり、上だけを見てロープにしがみつく。「足をかける岩があるから」と教えられるが、コンパスが短い私は、正直怖い。これが山の名の所以か!・・・なんとか岩をクリアすると、そこには小ぶりなアカヤシオが咲いていた。期待をしていなかったので感激!山頂は穏やかな、春の陽ざしがまぶしい。白髪岩を独り占め。
 明日来るわけにもいかないから、もう一つのぼろう、と1521mもある白髪山に向かう。1500m級の山を2つも登るのか、と驚くことなかれ。そこは超特異な最短距離を選択。何と言っても、御荷鉾スーパー林道さまさま。白髪山は直ぐに着くからというので、ルンルン気分。しかし、歩けど歩けども山頂標識が見当たらない。もうこれ以上高い山はないから、と引き返すその道すがら、「あっ、これ?」。それは、まぎれもない山頂標識。あまり目立たないので、見逃してしまっていた。
 自宅から南方に見える名山は、ほぼ登った。御荷鉾山系はこれで一区切りにしよう。

白髪山の可愛い山頂標識


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「皐月に」

2022-05-03 16:53:09 | 庭の花木
「エビネ」 ラン科
 一足早く、当家では連休の喧噪もおえ、ようやく静かな日常が戻ってきた。ほっとすると同時に、賑やかで元気な声がきこえないと、やや寂しくもあり、家の中では朝から音楽が流れている。
 八十八夜も過ぎ、この頃になると霜も降りなくなり、農家では作業も一気に進んでゆくのだろう。当家でも、夏野菜の苗を少しばかり植え、これから花が咲き、成長してゆく様子を楽しみにしている。
 穏やかな春。しかし、外に目を向ければ、ロシアのウクライナ侵攻により、報道されるその状況に目を覆うばかりの悲惨さ。いったい、ここはどんな建物だったのかも分からない地下室から、這い上がってくる子供たちや女性。攻撃を恐れ、長い間太陽の光を見なかったと語る人。地下室が崩れるのではないかと思い、怖かったと語る女性。もし、自身がその立場にいたら・・そう思うとゾッとするし恐ろしい。物価が高く、生活に多少の影響は受けているものの、遠く他人への想像力が働かない。青葉の輝きは、気持ちが華やぎ、ときめきもするし、目を愉しませてくれる。それは当然のこととして実感しているが、何だか、心がざわつくのです。
 エビネの漢字で表すと「海老根」。地下茎の曲がりを「海老」に見立ててつけられた名前で、個体はヂエビネ。「ヂ」とは、山地に自生している普通のエビネ。生えている場所により、花の色は様々で、園芸品種もたくさんあるとのこと。個体は、夫が佐渡の実家からもってきたもので、毎年咲いてくれる。
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