啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「ナズナ」

2014-02-25 12:30:44 | 山野草
「ナズナ」 アブラナ科
前回、ホトケノザの別名は漢字で「三界草」でなく「三階草」と書きます。訂正致します。失礼しました。
記録的な大雪から10日程経過したのに、雪はまだあちこちに残っている。それでも今日は、だいぶ暖かく、春の温もりを感じる日差しである。  ナズナは別名「ぺんぺん草」ともいわれ、日当たりの良い道端など全国に分布。花期は2月から6月。直径3mm程の小さな花を多数つける。一度にパッと花を咲かせるのではなく、下の方で花が終わって、種が作られている間も先端では次々と花を咲かせる。実は、三味線の「ばち」に似ている。子供の頃、この実を折り、下に引くと茎の皮がぶら下がり、そのままの状態でクルクル回すと、それらが風にゆられ、チャラチャラ音がでる。こんなたわいのない、何の変化のない遊びではあったが、子供心には楽しかったのである。名の由来は、夏になると枯れること、つまり夏無(なつな)から、撫でたいほど可愛い花の意味(ウィキペディア)など諸説あるらしい。春は、茹でておひたし、和え物、天ぷらなどに。薬効として、高血圧、解熱、肝臓病、腹痛など様々。


「ホトケノザ」

2014-02-22 20:10:49 | 山野草
「ホトケノザ」 シソ科
「仏の座」。全く身近な植物。花期は3月から6月というが、そんなことはない。こんなに寒い中、どこにでも元気に咲いている雑草。あざやかな紅紫色の可愛い花は、簡単に見つけられる。草丈は、10cm〜30cm位。冬の間は茎が伸びないのか10cm位しかない。特に、暖かな日差しをうける春になると、畑一面、絨毯のように彩っている紅紫色は、ほんのり香さえ漂ってくるようだ。別名「三界草」とも言われている。葉が段々になってつくことに由来。半円形の葉が茎を取り囲んでつく様子を、仏様の台座(蓮華座)に見立てたようだ。花言葉は「調和」。春の七草の一つ、ホトケノザとお間違えないように。あちらは、コオニタビラコ。キク科です。

「ニホンズイセン」

2014-02-19 10:24:31 | 庭の花木
「ニホンズイセン」 ヒガンバナ科
「日本水仙」。多年草。冬〜春にかけて咲く。原産地、スペイン、ポルトガル、地中海沿岸地域。日本へは中国から渡来。特に、暖かい海岸近くで野生化し、越前海岸での群生は有名。福井県の県花になっている。一口にスイセンと言っても品種が多く、登録された数は1万を超えるという。ニホンズイセンは、花はやや小さく、香は高い。黄色い中央の盃状の形が愛らしく、白と、茎や葉の緑色とのコントラストが美しい。丈は30cm位。また、一定の寒さに当たらないと開花しないという性質もあるらしい。個体のものは、昨年末、秩父のTさん宅で南斜面に咲いていた花を頂戴し、自宅に植えたのが次々と咲いて、目を楽しませてくれている。本来咲くべき当家に居座っているニホンズイセンは、未だ咲かず。充分すぎるくらい寒いはずなのに・・・。上品で清らかな印象の植物だが、有毒植物であり、アサツキやニラと間違えて食べ、中毒症状を起こしたというニュースが伝えられることもある。 

「タンポポ」

2014-02-16 11:50:37 | 山野草
「タンポポ」 キク科
118年ぶりの記録的大雪。前橋では積雪73cmとのニュース。見渡す限り雪、ゆき。近所の車庫は雪の重さで倒れ、自宅前では、車が立ち往生し、道をふさいでいる。当家でも一時停電。少しばかりの雪かきで今日は腰痛。雪景色がどうのこうのなどと、流暢なことは言っていられない。
2月13日。「明日は雪」との天気予報を聞き、珍しく利根川沿いの土手を散策。南には秩父連山、西は妙義山、荒船、北には榛名山、赤城山、そして少し目を東に移すと、遠く男体山までも楽しめる。真っ青な空に浮かんだ白い雲。耳が、ちぎれそうな程冷たい風をうけながら、それでも心は空のように軽やかだ。周りばかりに心を奪われているなか、ふと目を落とすと、足元にあざやか黄色の花。なんと!タンポポだ。タンポポ=春というイメージのある私は満面の笑み。タンポポは江戸時代「ツヅミグサ」(鼓草)と呼ばれていたという。この名も古典的で愛らしい。花は舌状花とよばれる小さな花が集まり、頭花を形成。それが1つの花のように見える。種類も豊富。花の色が珍しいので、自宅に植えたシロバナタンポポ。もう、増えるのなんのって!すごい生命力だ。
散歩中、タンポポを見つけると、夫と「これは、カントウタンポポか、セイヨウタンポポか」と当てっこをした。ちなみに、花の下の外片がくっついているのがカントウで外片が反っているのがセイヨウと簡単に記憶している。まるで子供みたいなお遊びでした。

「ボケ」

2014-02-13 10:53:36 | その他
「ボケ」 バラ科
落葉低木。果実が瓜に似ていて、木になる瓜ということで「木瓜」(もけ)と呼ばれていたものが、「ぼけ」に転訛したらしい。11月から12月頃から咲きだす花は、3月ごろから開花するものとは区別する為に、「寒木瓜」と呼ばれているらしいが、基本的にはボケと変わらないようだ。花の色は、赤、白、ピンクなどあるが、優しそうな淡いピンクを見ていると、思わずニコッとしてしまう。なぜか「桃の節句」を思い出すのは私だけだろうか。花は葉より先に開く。直径2.5〜3.5cm位。実はかりんの実によく似ている。原産地は中国。日本へは平安時代に渡来したという。
アップした写真は、だいぶボケちゃいました。失礼!

「雪景色」

2014-02-10 19:33:07 | その他
予想以上の大雪。「外出は控えるように」との呼びかけにも関わらず、あの雪の中、ちょっとお出かけ。帰宅してみると、さんざん枝を切られたモクレンにヒヨドリが一羽。寒さをこらえ、すごく寂しそうだ。ヒヨドリは非常に身近な野鳥。庭にはスズメをはじめ、ムクドリ、モズ、季節によりジョウビタキ、畑ではキジも見かける。例年、ヒヨドリは2羽で仲良くやってきて、何を話しているのか、甲高い声で賑やかだ。私は彼らを「ヒヨちゃん、ドリちゃん」。モズには「モッくん」と名前を付けてよんでいる。それを聞きつけた夫「君は芸がないねぇ〜」と苦笑いしていた。この日はどうしたんだろう?1羽で元気なく、鳴き声さえ聞こえない。宮本武蔵の水墨画「枯木鳴鵙図」のような鋭さはなく(もちろんモズでないので)「相棒はどうしたの?」と声をかけてやりたくなった。

「マンリョウの実」

2014-02-08 16:09:27 | 庭の花木
マンリョウ ヤブコウジ科
関東 大雪に警戒。午後になり、いよいよ本降り。T Vのテロップでは、今後の積雪、道路情報、J Rの遅れ、運休、事故など伝えている。新聞では、雪の日に気をつけるポイントとして、歩き始めに注意、歩きスマホは厳禁、ひざを少し曲げて重心を前に・・・涙ぐましい気をつけポイントがあげられている。十数年ぶりの大雪!もちろん気をつけますよっ。
マンリョウは常緑小低木。マンリョウ(万両)、センリョウ(千両)ともに良く似ているので、区別がつかなかったが、そのやさしい見分け方を思いついた。千と万を貨幣の単位で考えればいいのかもと。たくさん持っている場合は人知れず隠そうとしたがるわけで・・・。つまり、葉で実を下に隠しているのがマンリョウ。マンリョウの実は葉の下についている。それに比べ、センリョウの実は葉の上についている。単純だが、こんな感覚で覚えておくことにした。
マンリョウの実は熟すと赤くなるが、当家のは赤くならない品種。先日まで実がぎっしりついていたのに、野鳥に食べられこんなに無惨。ちなみにヒャクリョウ、ジュウリョウ、イチリョウがある。ともに、秋から冬にかけ実をつける。ところで、オクリョウとかチョウリョウとかあったら見た~い。 

番外編 「人間国宝展」

2014-02-05 19:56:09 | その他
4日は立春。想像していた以上の雪。といっても積もるほどでもなく、畑はうっすら雪化粧。降る雪を眺めていたら、何だかちょっぴりロマンチックな気分。雪国の方には叱られそうだが・・・。そんな雪による道路凍結を心配しながら、人間国宝展、クリーブランド美術館展に行った。「生み出された美、伝えゆくわざ」とタイトルにあるように、日本の工芸品は、日本独自の風土に根ざした「わざ」を用いて、美しく輝き、そして日本各地の、その土地独自の風土の中で息づき、育まれたのであろう。陶芸、金工、染織、漆芸、木竹工など多分野にわたり堪能できたのは言うまでもない。クリーブランド美術館展では「名画でたどる日本の美」。特に物語世界では、千年を生きるものがたり「伊勢物語」の世界は美しかった。多分野にわたり多くの作品があり、理解するにはあまりに知識が乏しく恥ずかしいが、重要文化財「奈良三彩」に感動。唐三彩の影響をうけて、奈良時代日本で焼かれたもの。さすがその時代の「わざ」に感動!

「鬼は外」

2014-02-02 18:21:42 | その他
2月3日は節分。文字どおり、季節の移り変わる時の意味で、冬と春の分岐点。立春の前日をいう。節分といえばその昔、ほうろくで炒った大豆を升に入れ、家中の窓という窓を全開にし「福はうち〜 鬼はそと〜」と大きな声で、父親が豆まきをしていた姿を、昨日のように思い出す。子供たちはその豆を拾い、自分の歳の数だけ食べ、残りは、急須に入れ、熱いお湯をたっぷり注いでいただいたお茶は、香ばしく、子供心に、何とも言えない幸せを感じたものだ。
ところで、この節分、古くは毎年大晦日の夜に、疫鬼を払い、新しい季節をむかえる為に宮中で行った儀式のようで、民間では江戸時代になってからのようである。柊のトゲや豆殻の音などが、鬼を近寄らせないと伝えられているし、イワシの頭を戸口にさして、鬼を退散させられるなら、当家でもやってみようか。最近では、「恵方巻」なるものが登場し、節分の夜はその年の恵方(今年は東北東かな?)に向かって、黙って食べると願い事叶うのだそうだ。はぁ・・?最近のスーパーのチラシにまたまたびっくり!なんと「節分そば」なるものが登場!! 何 それ?