啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「家族で長七郎山」

2024-05-09 10:22:48 | 登山
 GWもさり、当家の台風も無事に去り、ようやく穏やかな、静かな(ちょっと寂しい)日常が戻ってきた。GWは何処も混んで、人を見るだけでも疲れてしまい、出かける元気がない。エネルギー溢れる孫たちを発散させる場所はないかしら。そうだ、山だ‼ と思い立ち、早速、赤城の長七郎山へ。長七郎山は小沼の東にあり、山道は危険な箇所はなく、安全で、山頂は展望も良く、しかも森林浴もできるという楽しい山だ。里ではすっかり若葉の美しい頃、1579mある山は、木々の芽吹きが始まったころだ。
 山頂へ続く道は歩きやすい箇所もあるが、ところどころ石がごろごろ、中には大き目な石もあり、孫たちは、わざわざその上に足をのせ、そんなたわいないことも、きゃあきゃあ言いながら楽しむ。危ないから、やめるように注意するのだが、私はハラハラドキドキ。とにかく元気そのもの。一方、大人は少々疲れ気味。時々、景色に見とれながらの尾根歩き。「パパ、ママ早く早くう~、すごいよ」と大きな声で、せかせる。
 展望の良い山頂。○○ちゃん1番、ばあば2番、○○3番・・。到着順に番号をつける。ぜんぜん疲れを知らない。羨ましい~。しばしの昼食。パパは準備で忙しい。景色を見ている余裕がない。
たくさんいた家族ずれが、あっという間にいなくなり、私たちも下山。荒山を前方に見ながら広い斜面を下るのだが、ここは雨でえぐられた歩きにくいガレ場の山道。注意しながら下山すると小沼。小さな魚が群れて泳いでいたので大喜び。
 初めての登山。赤城に登った、登ったと興奮。今回の経験が記憶に残り、将来の心の財産になって欲しいと願っている。(すぐに忘れてしまうかしら?)

名前の分からない小さな魚がたくさん泳いでいました。

「吾妻山での出会い」

2024-04-01 12:02:34 | 登山
 桐生駅の北にあたる吾妻山は、今回で二度目の山歩き。駐車場から登山口までは、吾妻公園をとおるが、ここは花が豊富で、ヤマツツジやチュウリップ、山の斜面にはカタクリが咲き、ちょっとしたお花見。
 登山口には、サンシュユの黄い花が青空に映え、見事に咲いていた。登山口で、年配の男性と挨拶を交わしたところから一気に会話が弾み、彼はなんと、高崎駅前のイベントスペースで、時々ライブをしているという。アンデスの民族音楽の演奏を、仲間と共に楽しんでいるとのこと。楽器は、ケーナ。弟子が山頂にいるので、演奏をさせるから、聴いてくださといい、さっさと先に行ってしまった。この方、師匠でした。
 ちょっと急なガレ場を登ったところがトンビ岩。ここからの展望もなかなかよく、楽しんでいると、下山してくる賑やかな保育園の子供たちの声。まるで散歩でもするかのような軽い足取り。羨ましい~。可愛い子供たちに元気をもらい、もうひと頑張り。山頂直下は急坂で、それなりの岩場もあるが、危険ではない。いよいよ、山頂。展望抜群。桐生市街はもちろんのこと、遠くには、スカイツリー、新宿の高層ビル、赤城、榛名、西上州の山々が良く見えた。
 例の師匠の一団に招き入れられ、お弟子さんの一人に演奏をして頂いた。アンデスの山を想像しながら、ケーナの響きを愉しむ。曲目、「コンドルは飛んでいく」でした。ケーナは師匠の手作りで、アメ色に光っていた。彼は、谷川岳の山開きにも演奏をしているとのこと。「袖すりあうも他生の縁」というから、お名刺もいただいたので、ライブを見に行きたいと思う。とっても印象深く、楽しい一日でした。
  登山口に咲いていたサンシュユの花。

「埼玉 秩父 武甲山」

2023-08-08 15:22:05 | 登山
 異様な山肌を表しているのは、埼玉県秩父地方のシンボルの山、武甲山(1304m)。石灰石の採掘で、北面の上部は、なんとも痛ましい姿だ。当地からもそれは確認でき、一度は登りたいと願っていた山だ。
 当家から、車を走らせること2時間、一の鳥居、生川起点(壱丁目石)駐車場到着。この鳥居下が登山口。表参道コースを往復するコース。
 最初、舗装林道を小沢沿いに歩いていくのだが、これがまた地獄の舗装林道!急勾配だし足に負担が来る。同行者と話す元気もなく、ただひたすら下を向いて歩くのみ。忍耐、忍耐。しばらくすると、林道に入り、なかなかきつい斜度。それでも、歩き始めて1時間、「不動の滝」到着。汗も滝のように流れ、山から流れ来る滝の水で一息。ここからが本番。山道はさらに斜度を増し、ジグザグ道が続く。岩や鎖などがない登山道だけれど、木の根っこに足をとられる。「もう・・嫌になっちゃう・・」と思う頃、目の前に「大杉の広場」。滝から黙々と歩くこと50分。時計は13時を示している。軽食でしのぎ、15分の休憩後目指すは山頂。さらに、急勾配。頼りになるのは気力だけ。辛い!花はなく、ただ雑木林の中をしばらく歩くと、御嶽神社。何と52丁目。この裏が展望台の山頂。歩き始めて3時間。ようやく到着。標準タイムは、2時間10分とあるので、わたしたちにとっては、超頑張ったタイムだ。山頂はかなり狭く、フェンスが張られている。展望はまずまずといったところだが、小さな虫がたくさん飛んでいて、昼食どころではない。そそくさと下山。何と、駐車場まで1時間30分の猛スピード。無事下山。とても疲れました。虫に好かれたYさん、足のあちこち刺されて・・(雄の虫?)
 80代、70代の高齢者の登山。私は疲労困憊でしたが、皆さん元気で驚きです。帰りは武甲温泉で疲れを癒し、ようやく昼食。
 当地から見える武甲山、山頂まで登れて満足です。

「赤城 地蔵岳」

2023-08-04 22:10:40 | 登山
 県立赤城公園大洞駐車場で、友人と待ち合わせ。彼らは、約束の時間より1時間も前に到着し、何度も電話を私にくれたようだが、私はうっかりして携帯を忘れてしまって・・。昔は携帯がなくても不自由でなかったが、いつの頃からか、これがないと生活が不便になってしまったようだ。
 地蔵岳(1673m)の登山ルートはいくつかあるが、今回は駐車場前の道路を挟んだ登山口から出発。一歩山に踏み込んだ途端、急登‼ その登山道は最初からゴロゴロした岩だらけ。とても歩きにくい。誰が最初に歩き始めたのか、その登山道に沿って、ササを踏みしめた脇道が出来ている。そこも決して容易くはないが、それでも雨が降れば、滝のように流れるであろう本来の道よりは、よほどいい。歩くこと40分、少し足を休められる尾根。汗が滝のように流れる身体を、サァ~と心地よい風が吹き抜ける。生きている実感と幸福感で満たされる瞬間だ。頂上付近は、ちょっとしたガレ場。およそ2時間で山頂。そこは電波塔が設置されている。たくさんのトンボが悠々と飛び交い、賑やかにたわむれている。天気も上々、素晴らしい展望、可愛らしい花々が、その美しさを競うかのように咲き誇っている。写真の一枚も撮りたいのだが・・・突然カメラが故障。スマホはないしカメラは使えないし・・キオンやハクサンフウロ、オダマキ、オトギリソウ・・・何もとれない。1時間の昼食タイム後、30分かけて八丁峠へ。さらに、小沼一周の散策。楽しい山旅でした。
 

「日本百名山・・四阿山(あずまやさん)」

2023-07-19 09:24:45 | 登山
 憧れていた山、四阿山(2354m)に、ようやく登らせてもらいました。四阿山は、群馬県と長野県境にそびえる山で、登山コースはいくつかある。今回は、最短楽々、パルコール嬬恋スキーリゾートコースを選択。ゴンドラで、3200mを15分で、標高差570mを登ると山頂駅。
 9時30分出発。前日、雨が降ったのか、深い林の登山道はぬかるみ、大きな岩もごろごろあり、歩きにくい。1本道なので、迷うことがないが、自身、健脚でもないので、ただひたすらストックを頼りに歩くしかない。「あの山が四阿山ですよ」と休憩していた登山者に教えられ「あんなに遠くまで・・」。ちょっと気が遠くなりそうになったが、忍耐強く、歩くしかない・・。

四阿山
 およそ、1時間ほど歩いただろうか・・今度は尾根歩き。多少雲もあったが、鼻曲山や浅間隠山などがみえ、素晴らしい景色。尾根歩きは気持ちがいい。ツガやダテカンバが多く、時々サァ~と吹く風が、ササの葉を渡る。登山はつらいけれど、この幸せが忘れられないので、次の登山を考えてしまうのかもしれない。ここを過ぎると、直登。山頂手前のピークだろうか・・急登。そして、クサリ場。四つん這いになって、ただひたすら上だけを見て登る。あれは、てっぺん?今度は2度目のピークの岩場。それを、クリアすると・・山頂!さすが、人気の山。かなり混雑。歩き続けること、2時間10分。頂上で~す!2354m‼この頃は雲はすっかりとれ、眺望抜群。何と素晴らしい、遠くの山の名前は分からないが、登ったからこそ見える景色。「あの山は○○山、むこうは○○山・・」と同行者から教えてもらったが、私は、よく分からない。
 昼食タイム。日差しは強く暑いが、2000mまで登ると、さすが木陰は涼しい。
16時が最終ゴンドラと思い、のんびり花々を楽しみながら下山。

ゴゼンタチバナ

バイケイソウ

名前が分かりません。とっても可愛い花で、清楚で気品がありました。
 登山者に教えてもらった近道を下山。無事ゴンドラ山頂駅付近を歩いていると、「最後のゴンドラですよ~。急いでくださ~い」と大きな声。時間を確認すると、15時20分。「えっ、最後は16時でしょ」というと「それは冬ですよ」。わぁ~滑り込みセーフ。あの近道をとおっていなかったら、どうなっていたことやら。危ないあぶない。すごいハプニング!
 ワクワク、ドキドキ憧れの四阿山。てっぺんまで登れました、景色を堪能、気分も最高‼
夢が叶った日。

「掃部が岳から杖の神峠の縦走」

2023-07-15 20:43:21 | 登山
 昨年、7月20日、榛名、掃部が岳への登山をしたが、曇天の為、何も見えずガッカリした。今回はその再挑戦。高崎市営駐車場10時20分発。その時、榛名は気温24℃。聞くところによると、下界は37℃もあったとか。まさに、ドライヤーの熱風!
 湖の涼風に足どりも軽く、前回行かなかった硯岩へ。ここは1251m。展望抜群。アップしたのは、硯岩からのショット。美しい眺めでした。景色を堪能後、いよいよ榛名で一番高い山、掃部が岳を目指す。笹が多く、木の階段は整備されているが、人が通った形跡はなく、むしろササが生い茂るところが登山道のようになっている。その道を、どんどん直登!息が上がり、足も疲れ辛いけれど、時々吹いてくる、さわやかな風に身体が癒され、それは一番のご馳走だ。ただ、困ったのは、アブやブヨ。この子達に好かれてしまったのか、ずっとまとわりつかれ不快。
 木の階段をひたすら登ると、今度は岩を直登。こうなると、山頂は近い。階段、土道、そして岩・・ようやく山頂、1449m。ばんざ~い。ほとんど休むことなく、登り続けた山頂は、勿論、展望抜群だ。トンボが気持ちよさそうに飛び交い、足元には、シモツケが可愛い花をつけている。まとわりついていたアブもブヨも、どこかへ飛んで行ったのか、見当たらない。10分ほど休憩し、ささの多い登山道をアップダウンを繰り返し、西峰の山頂へ。さらに、1本道を歩き大きな岩「耳岩」へ。ここを直登するのがいいのかもしれないが、あまりに怖そうなので、岩を迂回。ほとんど休まず、「杖の神峠」到着。ここから、さらに歩くこと1時間30分。15時、ようやくPへ到着。
 今回は、ほとんど休まず、おまけに昼食もとらずの強行軍。山道を歩き続けること4時間30分。ちょっと無理をしてしまったけれど、天気良好。花もあまり咲いていなかったので、寄り道せず順調な二度目の掃部が岳登山。硯岩や耳岩をめぐる、少しきつい登山ではあったが、いずこも展望が良く、気分は上々。榛名湖畔での昼食、コーヒータイムは、とても贅沢な時間でした。
  そうそう、下山中にアサギマダラに会いました!ラッキー‼

「榛名 オンマ谷」

2023-07-08 20:23:38 | 登山
「オンマ谷風穴」
 いつもは山登りなのに、今回は谷下り。オンマ谷は、相馬山と二ツ岳(雄岳と雌岳)の間にある火口原で、底は直径1kmもあるという。
 オンマ谷駐車場から下ること数分の場所に「オンマ谷風穴」がある。この谷は、火山の隆起と冷却の過程に、山も岩も砕けて、山全体に隙間が出来たものという。その岩の隙間から、絶え間なく冷気が、霧のようになって出ているのが見える。谷底は薄暗く、岩も樹木も苔が生えていて、何かが出てきそうな不気味な雰囲気。火口底には「まゆみの原」という場所があり、マユミの木がたくさんあり、秋には、美しい紅葉を見せてくれるのではないだろうか。
 この底部は歩きやすく、シダが群生している。右手には、ド~ンとそびえ立つ相馬山。岩の多い道を登りつめたところに、雄岳、雌岳の分岐の標識。
 駐車場から分岐まで、30分程度でいける、とガイドさんは言っていたが、その倍くらいはかかってしまったかしら?
 二つ岳噴火の際にできたという火口原。こういう場所を歩くのは初めて。太古に思いを馳せ、一度歩いてみてはいかがでしょうか。

苔に覆われた樹木

「榛名 関東ふれあいの道」

2023-07-04 11:54:37 | 登山
 「スルス岩」
 高崎から榛名への道は、下室田から榛名神社をとおる天神峠、箕郷町からの七曲峠と松之沢峠、伊香保方面からのヤセオネ峠。他にもあるかもしれないが、バスが通っている天神峠が、榛名へ向かう一般的なルートかも知れない。
 今回はスルス峠から相馬山へのトレッキング。松之沢峠手前の「関東ふれあいの道」の標識がある地点から登り始める。いつもなら、難なく登る山道も、久方ぶりの山の道は身体に堪える。登山道は、シモツケ、アジサイ、いろいろな草花を愛でながらいくと、やがて前方に見えてきたのは「スルス岩」。ゾッとするほど高く、ここを鎖を使い登頂する人がいるというから驚き。まるで忍者みたいに!頂上には「カラス天狗」の石像が鎮座しているという。さらに尾根を歩いてゆくと、東屋。ここからの見晴らしは素晴らしく、耳をすませば、メロディーラインからは「静かな湖畔」。のんびりして癒されます。素敵です。その先には100段を超える石段、そして、またまた木の階段の連続。階段はつらいけれど、丸太よりはいいかも・・とプラス思考。遅咲きのヤマツツジあざやかだ。

その階段を抜けると、相馬山登山口の赤い鳥居。  ごろごろ・・・雷!雨具は常備しているが・・ポツリ ポツリと。大急ぎで下山。ショートコースの「ゆうすげの道」をかけあしで逃げ帰りセーフ。昨年からの、榛名の山のトレッキングは、今回でほぼ完走。
 登りはじめに、中学生の団体とあう。みんな元気に「こんにちは!」の挨拶。礼儀正しく、こちらも気持ちが良く、さわやかな印象。私も、こんな時代があったのか‥です。

「ぐんま百名山 物語山とコンロンソウ」

2023-05-07 18:09:39 | 登山
 4年越しの物語山(1019m)登山。ついに、登らせていただきました。素敵なロマンチックな名がついている山。どんな物語があるのかしら・・と、ワクワクしながらの山歩き。
 ガイドブックによれば・・昔、このあたりの山城が、戦いで陥落し、城を守る兵たちが財産を持ち出し、山頂の西にある「メンベ岩」へフジヅルを頼りに登り、頂に財宝を埋蔵したのち、ツルを切って全員切腹して果てたという‟物語により、山の名がついたと記されていた。
 下仁田町、サンスポーツランドに駐車。ここからは沢沿いに登山口まで歩くこと1時間30分。標準コースタイムでは、40分と記されていたが、行く道すがら、あれは何の花? こっちは?などと花の学習会。けれど、健脚ならいざ知らず、登山口まで40分では無理がありそう。
 歩きにくい山道を、1時間30分も歩いて、ようやく登山口。やれやれと行きつき暇もなく、急登。根っこが張り出し、つづら折りのスギの林の中を忍耐強く、根気よく歩いていると、今度は、土の道に代わって、板状の石が何層にも登山道に敷き詰められ、足場がめっぽう悪い。同行者は、鉄平石ではないか、と申しておりました。ガレ場の連続・・おまけに登りっぱなして、休むところが、どこにもない。そんなところを、歩くこと1時間30分。ようやく、コル到着。

  ここから西峰へ。山頂は、ヤマツツジ、ミツバツツジも咲き、元気をもらう。黒斑山、浅間山、浅間隠山、鼻曲山など展望が素晴らしい。再び、コルに戻り、物語山の山頂を目指す。またもや急登。歩くこと20分。青空が見え始め、頂上が近いかと喜んでいたが、期待を裏切られ、どっと疲れる。それでも、あきらめず、足を進めていきさえすれば、必ず山頂に出るものだ。頂は、木の葉が茂り、遠くの山は見えない。

 下山は、往路を戻る。物語に出てくる‟メンベ岩”はどこ?登山中、ずっと気になっていたその岩が、木々の間から、偶然にも目に飛び込んできた‼山のてっぺんに、ど~んと垂直に岩がそびえたっている‼怖いほどの迫力だ。因みに、メンベとは、手打ちうどんを打つ時の板のこと。
 駐車場到着は17時。「物語山」という美しい名に惹かれて憧れていたけれど・・疲れました

 下山中、どこかで見たことがある様な花が、目に留まった。白い花がまとまって咲いている。
調べると「コンロンソウ」(崑崙草)と判明。名の由来は諸説あるようで、はっきりしない。白色の可愛らしい4弁花。一般的に、山地の湿った場所や谷川沿いの水湿地に生育とのこと。


「榛名 鬢櫛山 ・ ニリンソウ」

2023-04-09 17:44:05 | 登山
 頭から脳みそが出るんじゃないか?と思うほど、夢中で木をたたいているキツツキ。森はようやく目覚めようとしている静寂の中、その音はあまりに大きく鈍い。その啄木鳥の歓迎を受け、登山口を出発。歩くこと、およそ20分で尾根。右に行けば烏帽子岳、左は鬢櫛山の標識。鬢櫛山の標識は烏帽子に比べれば小ぶり。登山者は圧倒的に烏帽子が多く、自身も昨年登った。縦走することは、勿論可能だ。
 鬢櫛山は、1350m。岩もなく、根っこも少なく、いつもの山登りを考えると、ちょっと拍子抜けしてしまう。ゆっくり歩を進めると、野鳥の可愛らしいさえずりに足を止める。すると、突然目の前に2羽の鳥。シジュウカラに似て頬が白いが、羽が茶色。身体はスマート。一見ヤマガラのように見えるが、どこか違うような、同じのような・・。2羽はとてもラブラブで、様々な表情を見せてくれるので、見ていて飽きない。いつも、登ることに懸命になっていたが、こんな山歩きも楽しい。
 アップダウンを繰り返しながら山頂到着。展望はあまり良くなく、特徴の少ない山だが、あえて言うなら、山頂に祠がない。単調で祠がない山は珍しく、それが記憶に残りそうだ。山はまだ花はなく、写真も撮れないので、さっさと登ってしまったが、ランチタイムハイキングにはおすすめです。何といっても、山でのランチは美味しい空気がご馳走だから。

 ニリンソウはキンポウゲ科。代表的な春の花で、山地のやや湿ったところに群れて咲く。通常2個の花を、順番に咲かすので、その名がついた。五弁の白い花は可憐で、美しさは格別。
 昨年いただいたものは全滅。今年も頂戴したのだが、鉢と地植えの2つに分けて植えたけれど、生育させる自信が全くない。お花にはかわいそうな思いをさせてしまう。