啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

ビワの花

2010-11-30 08:36:25 | 山野草

観音山から小林山(達磨寺)まで歩くハイキングコース。基本的には、舗装道路が多くつまらないが、点在する農家の庭の花々や丘陵(鼻高地区あたり)のノンビリとした風景など歩いていれば楽しいものがある。

道路脇に咲いていたのが「枇杷の花」。道路の下から伸びており、花の位置が丁度目の前。思わずザックからカメラを取り出した。トキの島でも枇杷は栽培されており、海で泳いだ帰り道に腹が減り、失敬して食べて叱られたものだ。スーパーで売っているものを見ると、愛媛や和歌山、房総など海の近くで、温暖な場所が産地。海の近くで、温かいところというイメージだったが、トキの島にもあるし、内陸の群馬でもあちこちで見るから結構強い植物のようだ。

枇杷は黄色(橙?)のフックラした卵形の実が旨そう。種が意外に大きいのが邪魔。実が小さく個数が多いタイプもあるようだ。花は11月ごろに咲き、地味な白。秋というより初冬に咲く割に地味なのは、動物などに媒介されずとも、地力で受粉できるという理由があるようだ。

薬効も色々あるようだ。乾燥して「ビワ茶」(葉?)になる。直接幹部に使う生薬、葉の上にお灸を載せる温圧療法など色々な形で使われる。

高崎自然歩道(関東ふれあいの道)

2010-11-29 09:59:24 | 里山
高崎市の観音山丘陵。白衣大観音近くの染料植物園から7キロ余り離れた小林山達磨寺まで往復した。いつか歩いてみようと思っていたハイキングコース。既成の舗装された林道や生活道路がコース全体の3分の2ほど占めるだけに、快適なコースとは言えないが、強めの散歩を望む時にはには適当なところ。片道で1時間45分ぐらい。

公園の駐車場に車を停めて、白衣観音の方に登ると直ぐにハイキングコースの入り口(標識)がある。ここから林の中に入り、数百㍍下ると舗装道路に出る。平日の午前中で車や人がほとんどいないので救われる。直ぐ林に入ると思いながら分岐を探すが、舗装道路が延々と続いた。丘陵の樹林帯に入ったと思うとまた10分ほどで舗装道。不当廃棄されたテレビや冷蔵庫がり、たまに会う車は産業廃棄物収集車の道は快適ではない。

舗装道を分け、竹やぶに入ったが、薄暗く不気味。途中いったん出るが再び竹林。ただ歩くだけ。一度竹林を抜けたところにいた農家の叔父さんが「猪は出なかったかい?いるんだよ」と笑っていた。ここからは、丘陵地の生活道路を歩くだけ。

達磨寺に下る坂道は広葉樹林が紅葉し、帰りの登りが大変と感じながらも、ようやくハイキング気分。



小林山達磨寺には「達磨の初市」のとき一度。仕事の途中に一腹したことが2、3回。裏から見下ろすのは初めて。紅葉がピークだった。

「達磨さん」  初市の様子がよくテレビ中継されるが、正月の何日かには達磨さんの初市が開かれ深夜から大混雑する。

 紅葉の進んだお寺で手を合わせる女性がいた。私を含め3人が写真に治めるほど長く佇んでいた。


アキノタムラソウ

2010-11-28 09:13:38 | 山野草

埼玉県の山野をベースとした観光地は秩父山系など数が限られる。宝登山をはじめ長瀞地区は川遊び、お花見、トレッキングなど季節に合わせたレジャーが楽しめる。11月末は一番何も無い時期だと思うが、人が少なくユッタリとしている。宝登山の山頂に向かう山道沿いは良く手入れされており、秋の終わりを惜しむように咲く花、春を待てずに咲いてしまったタンポポやホトケノザなど楽しめた。手入れの行き届いた蝋梅の園に切り払われた干草状の雑草。その間にベニバナボロギクが目立っていた。

「アキノタムラソウ」を見つけた。見つけたと言うより、この植物の写真は何回か撮ったが、名前が特定できず、そのままになっていた。“秋に咲く紫色の花”でネットで検索しているとだんだん特定できてきた。間違ってはいないと思う。シソ科の多年草で、どこでも生えている植物。私が狙っている夏から初秋に咲く「タムラソウ」は全くの異種でこちらはキク科。

10月末ぐらいまでが花期のようだが、宝登山の山道では何箇所かで残っていた。




宝登山へのハイキング

2010-11-27 16:53:39 | 里山

埼玉県北西部の観光地「長瀞」。東側からの秩父への入り口でもある。ロープウェイ駅の駐車場に車を停め、山頂を目指し歩き出す。年金生活の身だから、ロープウェイは遠慮するが、駐車料金五百円は痛い。心配そうに、駐車場の料金係のおじさんが「山頂まで歩いて40分から1時間」と教えてくれた。

登山道ではなく、作業用の広い車道を登っていく。直登する道もあるが何故か閉鎖されている。物足りない人は無視して入り込んでいるようだ。上部の方に上がっていくと、展望が開けてくる。南側から秩父方面が素晴らしい。ここの名物でもある「蝋梅」の林の辺りに来ると山頂は直ぐ。ロープウェイの山頂駅を無視して右に分け、蝋梅園を抜けると小さな奥社と山頂(497メートル?)があった。

 頂上の南、西側には関東でも有数な蝋梅園が広がり、秩父方面や両神山方面にまで展望がひろがる。山頂から北に延びる道もあり「長瀞アルプス方面へ」となっていた。近々歩いてみよう。

チカラシバ

2010-11-26 08:27:18 | 山野草

「草」という文字なり言葉に関するイメージは、人それぞれ異なると思うが、私の場合には1、道端に生えている植物全般2、畑に生えてくる天敵のような存在ーなのである。庭や畑の草むしりを命じられた?時には「草にも命があるのだから」とか「もう少し大きくなるまで待ってやったら」などと抵抗する。お庭番“草取り名人”のカミさんは「小さいうち(または、種が実る前)に取っておけば」と草取りに精を出すが、私は「無駄な抵抗。草取りで雑草に勝てるようだと、地球環境が悪化する」と思いながら、仕方なく草をとる。

「チカラシバ」  この写真は、藤岡市の西部、日野地区の県道から北に3、40分ほど登った小梨峠で撮ったもの(約1ヶ月前)。仕事時代の友人4人での年一回の小旅行で行き、昼食をとった場所に威勢良く生きていた。峠と言うものの南の山が望める程度で展望ゼロに近い場所。それだけにこの植物が目に付いた?

図鑑勉強で名前だけは知っていた。写真を撮ったときは「チカラシバ」「ギョウキシバ」「カゼクサ」の3種類を一緒に掲載しようと思っていた。カゼクサの写真が難しかったことに加え、この時期には秋の花がいっぱいだったことなどから実現しなかった。

イネ科のチカラシバ属。峠まで行かなくとも日本中の道端や空き地などどこにでも自生している。ブラシ状の花穂が豪快でチカラ強く見えるだけでなく、茎も頑丈、根が張っていて引っ張ってもなかなか抜けないなどパワフルな植物だ。

オトコエシ

2010-11-25 07:56:44 | 山野草

???シリーズのひとつ。エイ!ヤッ!と図鑑から選んだ名前が「オトコエシ」だ。例の通りに、間違っていたら是非ともご指摘いただきたい。勉強中ですので遠慮なく!

1週間ほど前、藤岡市西部の鮎川湖の近くに咲いていた。白い花が咲いているというだけで写真に撮った。図鑑で調べてみるが、なかなかこれだと言うものが見つからない。2冊しか手持ちの図鑑がないのだが、載っている個体によって撮る時期による葉の広がりの状態、花の開花の状態などが異なり、確信がもてない。名前が判らない状態で、最初からネットで検索するのはかなり面倒臭そう。見当をつけてからも、検索をしないのが私らしいところ!

実は、図鑑で見たことのある「オトコエシ」ではないかと言う前提で調べていたのだがなかなか確定できなかった。花の数が少なく、幹の背の高さが低いなどやや疑問も残るが、花期のピークをひと月近く過ぎて咲いていただけに仕方ないだろうと言うのが結論。

オトコエシはオミナエシ(女郎花)の仲間。オミナエシより大きく、毛深く、強そうに見えるから「男朗花」と付いたと説明してあった。花の色や枝の形など全然異なっているが・・。若葉を食べることができ、根茎は薬になると説明されていた。

ガマズミとカラスウリ

2010-11-24 15:50:24 | 山野草
※トキの島の高校時代からの友人6人が集まり、旧交を温めた。還暦を祝う会と幹事さんが労をとり、軽いハイキングや翌日のゴルフ(3人参加)などあったが、何よりも午後6時の開宴から12時近くまで、豪華な食事?と焼酎だけで、延々と話が続いた。

※1週間ほど前に蒔いたサヤエンドウが、今日見たら芽を出し始めた。蒔くタイミングが少し遅れたことと、寒さ、深く蒔きすぎたのではないかという心配を打ち払ってくれた。

「ガマズミ」 藤岡市の西、日野谷の入り口辺りに鮎川湖がある。湖と言っても小さく、灌漑用の溜池として作られたと思うが、今はヘラブナ釣りの管理釣り場となって賑わっている。ワカサギらしき小魚を釣り上げている人もいた。湖の北側道路沿いのコンクリート防護壁の中断に、真っ赤なガマズミが実っていた。一枝いただいてきて、カミさんが一輪挿しにした。真っ赤な実は酸っぱいだけで美味しくはないが食べられる。


「カラスウリ」 夏に咲く花は白く、綿毛のような糸状ののものを張り、見方によっては優雅な花をつける。夜に咲き、芳香を発すると言う。熟すと赤や濃い朱色となる実は、花と全く違う派手な存在。枯れかかったヤブや木の枝などに巻き付き、赤い色が余計に目立つ。図鑑によると「実(中の種)は打ち出の小槌のような形をしており、財布に入れておくとお金がたまると言う」から、試してみたらいいと思う。食べられないが、薬になると言う。


ハハコグサ

2010-11-23 08:53:13 | 山野草

「狂い咲き」のオンパレードになりそうだが、今回は「ハハコグサ」。ヤマハハコやホソバヒナウスユキソウなど高山に咲く似た花はいっぱい見たり、写真に撮ってきたが、日本中にあると言うこの花を写真にとり、調べたのは初めて。知らないことだらけだった。藤岡市西南の三名湖からゴルフ場沿いに高山方面に向かう細い道沿い。畑のくろに咲いていた。

図鑑を見て驚くが、この花の季節は4-6月だと言う。キク科の植物であること、食べることができるなども初めて知った。まあ、珍しくもなんともない花。名前だけ知っていればそれで十分だったから仕方がない。「和名の語源はわからない」とあったが、いつもそばにいてもお互いに知らないことも多い“子と母の関係”のようなものということにしよう。

畑には何株か咲いていたので、今咲く花と思った。が、図鑑には「春の七草」のひとつということ。七草の季節と、花の季節は違うのだろう。セリ、ナズナ・・・「ゴギョウ」、ハコベラ、ホトケノザと続く五・七調で覚えた。このゴギョウは間違いで「オギョウ」が正しい。ハハコグサ=オギョウなのである。若草は七草粥や草もちで食べることもできるそうだ。



オオジシバリ

2010-11-22 08:14:15 | 山野草

高崎市(旧・吉井町)と藤岡市の境の辺り。里山の間に田んぼが広がっている。ここならホタルがいるのではないかと思って探したことがある(その時は、いなかった)。1週間ほど前にここを散歩した。夕方だったが小鳥の鳴き声に溢れたのどかな場所だった。

畑の端に黄色い花を見つけた。「オオジシバリ」「ジシバリ」と思った。喜んで写真を撮ったときは何も思っていなかったが「この花、春に咲くのではなかったか?」と言う疑問がわいてきた。

図鑑で調べると似たような花にジシバリ、オオジシバリのほか「アゼトウナ」もある。花期は春だ。写真の撮り方や花の開き方などにもよるが、一番近いのがアゼトウナ。しかも、この花は花期が8-12月とある。伊豆半島以西の海岸(磯)で咲くと説明されており、残念ながら当該しないようだ。

オオジシバリは4-5月に咲く。今は全くの季節外れ。図鑑の説明の中に「花弁の先端が5裂している」とあり、これを決め手に「狂い咲きのオオジシバリ」と決めた。葉の先がヘラ状に丸く、基部に切れ込みが見られると言うのも合致している。花弁の5裂について、下手な写真でははっきりしないが、間違いなくガタガタになっている。普通のジシバリの花先は1-2個の凹みしかないようだ。

春が本番のタンポポも今咲いているのがある。同じキク科に属している。狂いやすい?のだろう。花の種類の少ない時。これが初めてなので採用することにした。数日前に、狂い咲きは掲載しないとかいたような記憶があり、言い訳をさせてもらった。(オオ)ジシバリはニガナ属、タンポポはタンポポ属、アゼトウナはアゼトウナ属。

ツルニンジン

2010-11-21 07:29:26 | 山野草

思いがけない時、思いがけない花に出会うと小躍りして喜ぶことがある。私が知らないだけと思うが、この花を地元の藤岡市で見つけるとは思わなかった。今までに一度だけこの花の写真を撮ったことがある。大清水から尾瀬沼に向かう林道の脇に咲いていた。名前も判らず、そのままになっていたが、カミさんのお茶の本を何気なく見ていたら、紹介されており、それで知った。

藤岡市西南部の山の中。と言っても、舗装道路沿い。鳥の姿や植物に細心の注意!?を図りながら歩いていたつもりだが、その注意が途切れた頃に偶然に見つけた。小用を足すため止まった目の前にあった。花のピークは過ぎており、少し花の色が薄く、葉も黄色っぽくなっている。が、まだ蕾も残っている。

「ツルニンジン」は「キキョウ科」。花は筒状で外側は白っぽい薄緑色。内側は薄い赤紫のグラデーションがかかっている。目立たないが、可憐な花。本物のキキョウの派手さはないが、仲間と言われれば「そうか」という感じはする。ニンジンらしさはどこにも感じられない。「根が太く茎が蔓になることから」この名が付いたという。根を見たことがないのでわからないが、ニンジンに似ているのかもしれない。根は薬用にされるという。