啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「今日は投票日」

2021-10-31 11:12:37 | 山野草
「シラネセンキュウ」 セリ科
 「投票しようがしまいが、世の中そんなに変わらない」よく耳にする言葉。本当にそうだろうか。特に、若者層の投票率が低いことから、県内某大学のゼミでは、「どうしたら学生を投票箱まで導けるか」のアイデア出し合い、例えば学内にポスター掲示、チラシの配布、メールなどでの呼びかけ等々を行い、投票に行くきっかけを作っているとのこと。学生からは、現状満足、政策が複雑、政治ネタは格好悪い、危機意識なし・・等々のほかに、下の世代から政治教育の必要性の声も上がったという。確かに、選挙権の年齢が満18歳以上からに引き下げられ、高校生にもその権利があるけれど、学校教育の中で政治教育はほとんど行われない。しかし高校生にもなれば、日々の生活の中で問題意識を持ったり、政治に対する意識を持とうとすれば、新聞、ネット、衆院選特集もTVの各局で組まれ、情報は世の中にあふれている。行動しなければ何も変わらない。投票することで、開票速報に興味も沸く。たかが一票されど一票。自分の意思をその一票に投じたい。
 日光の白根山に多く、最初この地でしられたというシラネセンキュウ。センキュウ(川芎)は、中国原産、同じセリ科でとても香りが強い植物とのこと。その姿によく似ていることからの命名という。茎の先にたくさんの小さな花をつけ、山の林の縁など少し暗い場所でもよく目立つ。葉の緑と白い小花で、まるで線香花火の様に美しく、山で出会えば写真を撮りたくなるほど惹かれる。
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「晩秋の赤城自然園」

2021-10-28 20:13:12 | 山野草
「ダイモンジソウ」 ユキノシタ科
 赤城自然園は赤城山西麓に位置し、標高約600m。当家から車で約1時間30分。本日は、「群馬県民の日」とあってか、駐車場はほぼ満車。車から降りれば、ヒャ~とした冷たい風。やや強い風に枝はザワザワし、木の葉が舞う。深まり行く秋を感じさせる赤城山。
 入口からほど近い場所に、目にも鮮やかな黄色いシマカンギク。(自身はアワコガネギクかと思ったけれど・・)散策の小径はふかふかして、足に優しい。あれほどいた人たちはどこへやら。園内には、セゾンガーデン、四季の森そして自然生態園などのエリアがあり、その広さは約18万坪という。春には華やかな彩を見せていた森も、今はすっかり秋の装い。
 ポツッ ポツッと何かが頭に落ちてきた!・・・発見 それはピカピカのドングリでした。落ちてくるドングリを見ているのも結構楽しいひと時だ。何度、この園に来ただろうか。散策の小径、四季の移り変わる自然豊かな森、思い切り深呼吸したくなる空気のおいしさ、そして四季折々の花々・・ここは心の休憩場所かな?
 昆虫広場、原っぱなどがある自然生態園内に、トンボ池がある。その淵で素敵なダイモンジソウを見つけた。5弁の淡いピンクの花色で、そのうちの下の2弁だけが長く「大」の文字に見えることからの命名。秋の森での紅一点。
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「真夜中のハプニング」

2021-10-25 10:17:36 | 庭の花木
「アキノチョウジソウ」 
 家々の灯りは消え、真夜中の田舎の夜は「音」がほとんど聞こえない。「ピーッ、ピーッ・・」その音は規則正しく耳に届く。しかもずーっと。外から?・・いやいや家の中からだ。セコム?それとも違う。なんと、その音の主は火災警報器!ビックリです。住宅メーカーのコールセンターに問い合わせをすると「あっ、その音は火災報知機の電池切れのサインです」と。ほっとするのもつかの間、止めなくては。「この電話はつないでおきますから、その方法は・・・」と詳しく説明。しかし、私、ちびちゃんのうえ、脚立に上がって報知機を回しても、力が入らない。その間も音はなり続けて・・。壊れてもいい覚悟で、マイナスのドライバーで試みたが、びくともしない。メーカーの彼は、そんなに力を入れなくても回るはずですが・・スマホのスピーカーで、彼はずっと付き合ってくれるのだが、結局自力で「音」は止められず、一睡もせず朝を待った真夜中のハプニング。
 アキノチョウジソウとかアキチョウジとかの名で呼ばれる植物は、花の形が漢字の「丁」の文字に見え、しかも秋に咲くことからついた名前という。花の長さは1.5cm程度。青紫の上品な花色。茎はやや木質化している。花言葉「秘めた恋」初夏に咲くチョウジソウとは花が全く違い、秋に咲くそれは、儚ささえ感じる。
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「妙義山へ」

2021-10-22 18:38:49 | 登山
 国道254号を下仁田方面へ向かい、西上州「物語山」への登山の予定で出発。地図通りに車を走らせ駐車場までたどり着いたのだが・・なんだか地図と違う。こんなところで迷うはずがないのに・・。出会った人に聞くと、あの山は展望が良くない、台風の為登山道が悪い、遭難した人もいる、途中で電話が通じない・・その人は展望が良い他の山を紹介してくれたが、こちらの気持ちもだんだん萎えてしまった。気持ちを切り替え、急きょ「妙義山」へ。
 中之岳神社から目指すは「轟岩」。急登なガレ場をジグザグ登ると、目の前に大きな岩。轟岩に行くには、この岩をクリアしなければならない。足場は狭く、私のコンパスでは・・・。あきらめるのも大切かと一旦下山し、今度は中之岳神社から「見晴台」を目指す。言わずもがな、ここもガレ場が多く、さらに木の階段。それなりに整備されているが、ゴロゴロと石が多くて難儀する。ようやく見晴台。その名のごとく、素晴らしい展望が開ける。昨日は天気も良く、澄んだきれいな青空に奇岩がそそり立つ。遠くに「大砲岩」が望める。「物語山より、こっちが良かったよ」と同行者はプラス思考。
 これだけでは、少し物足りない。さらに車で妙義町へと下り、妙義神社へ。表妙義の白雲山の中腹「大の字」への登山道を登り始めたのだが、秋の日は短い。往復するのは少し時間が足りなく、途中で下山した。登っている時はとても苦しいけれど、それは静かに時が流れ、自分と向き合うひととき。


赤いナナカマドの果実が青空に映え綺麗!
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「ワクチン手帳」

2021-10-19 17:21:30 | 庭の花木
「ヨメナ」 キク科
 県が独自に、今月13日から運用を始めた「ぐんまワクチン手帳」の登録者数は、14日正午時点で約6万4千人と、15日付けの新聞に記されていた。この手帳は、県の公式LINE「群馬県デジタル窓口」で必要事項を入力すれば、2回接種の証明が名前とともに即画面に表示される。以前、自身は紙の予防接種済の証明書を携帯していたが、こちらは紛失の心配がない。知事は、1%でも接種率を上げ、社会全体のリスクを下げ、リスクを抑えながら地域経済を立て直すと説明。ワクチン手帳は条件でなく、インセンティブとも。接種は個人の自由であるので、これに対する反対があることも事実。海外のような差別が起きないよう配慮を望む。
 ヨメナはいわゆる野菊の一種。キク科の野菊はたくさんあるので、名前を特定するのは難しい。例えば、個体のヨメナ、ノコンギク、ヤマジノギク、ユウガギク・・・。素人には、わけがわからない。個体がヨメナと特定できるのは、名を教えていただいたから。その人曰く「春の葉っぱはやわらかくいて美味しいよ」。
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「稲雀」

2021-10-16 19:53:46 | 庭の花木
「アメジストセージ」 シソ科
 風に揺れる黄金色の穂波。実りの喜びが田に満ちている。当家に隣接している田では、そろそろ刈り入れ時か。稲がちょうど熟す頃、それを食べに雀の群れがやってくる。窓を開ける音に気づいてか、彼らは一斉に飛び立ち、身の危険がないことを知ると、また群れてやってくる。秋の田の風景だ。一昔前・・今ではあまり見かけないが、鳥の害から稲を守るため、竹やわらを材料に人の形を作り、おもいおもいの衣服を着せ、頭には麦わら帽子、顔には手ぬぐいなどで頬被り・・なんとも愛らしい案山子が田の畔に何人も立っていて、子供のころの学校帰りは、何だかとっても楽しかった。今ではほとんど見かけない。
 学名は、サルビア・レウカンサというらしいが、一般的にはアメジストセージ。ベルベットのような質感の、濃い紫色の花がひときわ目立つ。草丈が高く、株も木質化するので、当家では鉢で育てている。多少、茎が暴れるが、その先に長い花穂を付ける。ドキッとするような鮮やかな花色。
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「届けられた短歌集」

2021-10-13 11:25:19 | 庭の花木
「サクラタデ」 タデ科
 H氏はもと新聞記者で夫の友人。仕事を通しての仲間の一人。その関係で、現在は夫に代わって自身が仲間に入れていただいている。その彼から先頃歌集が届けられた。詠んだ短歌が8年間で4千首を超え、歌集も30集に達したとのこと。一日一首以上のペースで詠んでいることになる。そしてその歌集が立派。4ツ目綴じの和本の体裁、きれいな毛筆体で印刷され読みやすい。歌集にはそれぞれテーマがあり、例えば「雪割草」「竹沼の畔」今回は「樫の実」というように。歌集は自分史に近いもので"自分を語るもの"と書いてあったが、自家出版した歌集が、家族は勿論、友人知人に届けられ、読む人の心に残ってゆくに違いない。
 2010,3月「ブログをはじめました。今年から、バードウォッチングを始め、大好きな啄木鳥にも会えました」。夫のブログ名「啄木鳥の詩」(2010~2013)、3年間ほぼ毎日書いていた記事を選び、1冊500頁の本にし、皆さんに貰っていただいたのは8年前。「できる範囲でいいんだよ。このブログ続けて欲しい」と言われ、自身もう8年にもなる。駄文にも関わらず、読んでくださっている方には感謝したい。「本など作らなくていい」と言われたけれど"生きた証"として残してあげたいと強く思った。きっと届けられた歌集も次の世代に残されてゆくことだろう。
 イヌタデなら日本全土、畑や道端どこにでも生えていて珍しくもないが、サクラタデは同じタデ科でも、その花びらや色が美しいサクラに例えて命名されたといわれている。草丈1m弱、花径は1cmにもみたない可愛い花。地下茎を横にのばし、どんどん増える。
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「赤城 黒檜山~駒ヶ岳」

2021-10-10 19:18:28 | 登山
 群馬を代表する赤城山。「裾野は長し赤城山」と"上毛かるた"に歌われているが、「赤城山」という山はない。いくつかの山の総称だが、なかでも黒檜山は赤城の最高峰で1828m。大同登山口からいきなり岩場。しかも急登。登っても登っても岩の連続。登頂できるかしら・・杖をつきながら足場を決め、一歩一歩また一歩と歩を進める。すると、猫岩あたりから、大沼を一望でき展望が開ける。アップした写真は、大沼と地蔵岳が雄姿を見せる。風が抜けて気持ちがいい。同行者4人。皆この風景に感動!登り続けて2時間30分。ようやく登頂!この頃になると、山頂は風が強く、さらに霧も濃い。ナナカマドの葉は風に吹き飛ばされ、赤い実だけが揺れている。展望スポットでは何もみえない。う~ん残念。
 次に目指すは駒ヶ岳1689m。黒檜山から赤城大神神社をとおり、駒ヶ岳への尾根はダケカンバなどの林が続くがガイドブックには、のびやかな尾根と書いてあったが・・・?きつい木の階段、岩場、とても歩きにくい。ようやく到着したと思ったら、まさかの雨。時折、鹿の寂しそうな鳴き声。聞いている私までせつなくなる。雨具を付けているので、サウナに入っているかのように全身汗びっしょり。しかし、こんな状態でも、山の冷気が身体を冷やしてくれ心は軽やか。
 日本百名山の1つの赤城山は、すでに紅葉が始まっており、美しい山並み。本日の赤城は午前中は晴天、午後は濃い霧そして雨。雨の赤城もまた味わいがある。当方にとり、ややきつい山だったけれど、達成感があり感動もある。そして、登った人にだけ与えられる自然の祝福がある。

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たそがれの魔法」

2021-10-07 18:54:00 | 庭の花木
「ダンギク」 クマツヅラ科
 四季のうち、どの季節が好きかと問われたら、間違いなく「秋」と答える。それも、たそがれ時の秋だ。山の端に日がかげり、夕方から夜へと刻々と移ろいゆく、ほんの短い時間の、自然が織りなす美しい情景。とっておきの時間だ。虫の鳴き声も、あちらこちらから聞こえ、「もののあわれ」とか「寂しさ」とか、どこか哀愁を感じさせる秋の夕暮れ。王朝の昔から、その美しさは多く歌に詠まれ、それは映像のように、心にうつしてみせる。少しの間の、たそがれの時間は、思い出がよみがえり、心に灯をともす魔法の時間だ。
 ダンギクは漢字で「段菊」と記すが、花はキクとは違うのでキク科ではない。小花が密集するのでキクのようだ、と昔は思われたのではないかということが、書物に記されていた。茎に沿って、下から順々に次から次へと段をなして咲く。青紫の小花・・すがすがしい花色。

当家からの眺め。写真では素敵な夕暮れをお伝え出来ないので残念です。
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「神無月」

2021-10-04 19:35:07 | 庭の花木
「ハマギク」 キク科
 1月~12月の月の異名として、睦月~師走まで。それぞれの漢字がもつ意味を考えると、「なるほど」と納得したりする。例えば、1月の睦月はお正月であり、皆が集まりむつまじくする月・・・というように。ところで、今月10月は神無月。全国の神様が出雲に集まって、出雲以外にに神がいなくなるから「神の無い月」。集結のその理由は、10月はイザナギノミコトの命日があり、神様はこぞって酒作りをするという。おかげで出雲は「神在月」というそうな。全国の神様がこぞって旅をするのも大変だけれど、それをむかえる出雲もたいへ~ん。宿泊施設はどうしているんだろう?何人いるかは知らないけれど、「八百万の神」というからそれはもう・・・。出雲以外、神のいないところでは、留守番をしている者がいるのかしら?  酒作りの相談もいいけれど、コロナ何とかしてよ神さま~。  こんな他愛もないこと思った、秋の夜長の独り言。
 ここ数日、夏のような日差しにハマギクが満開。浜菊と記すように、一般的には海岸に生える菊。たくさん枝が分かれ、株が広がり葉が茂る。茎はまるで木の様に固く、葉っぱが厚い。白く楚々とした花は、マーガレットに似ている。一般的には、関東~東北の太平洋沿岸に自生しているといい、海からの風に耐えるように寄り添って咲くので、忍耐、不屈の精神という花言葉があるようだ。
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