啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「ヨウシュヤマゴボウ」

2015-10-30 17:18:17 | 山野草
「ヨウシュヤマゴボウ」 (洋種山牛蒡) ヤマゴボウ科
 思わず手を伸ばし、一粒、口に含みたくなるほど、美味しそうに見えるヨウシュヤマゴボウの果実。道端や空き地、どこでも見かける、葡萄のような房。葉もわりあい大きく、最近少し色づいて、果実、葉共に目を楽しませてくれる。ヤマゴボウに似ている、帰化植物であることから洋種のヤマゴボウと命名されたようだ。6月頃には、白く可愛らしい花をつけるが、今まで、ブログにアップした記憶がない。恐らく、他の花に目を奪われていたのかもしれない。秋には、その花も果実となり、すっかり黒く熟している。この果実、つぶすと赤紫色の汁を出す。英名、ink berryと名づけられているようだ。しかし、この植物、実は有毒。誤って食べたりすると、嘔吐、下痢など、最悪は、呼吸障害を起こす、というからたまらない。草丈、1m以上もあり、多年草で茎は赤い。葉も有毒で要注意。
 先日、Iさんからラインで珍しい画像が届けられた。見たこともない花なので、名を伺うと、“ろびらき„。茶の風炉から炉に変わる頃に咲くことからついたとのこと。お茶の花と椿の交配のようだ。ピンクで、お茶の花に似た小さな花。因みに、11月は炉開き。茶人の正月と言われる。茶室も暖かな炉に火が入り、新しい季節を迎える。
 本日、神奈川よりKさん、埼玉よりSさん、共に夫の親友。遠方にも関わらず、訪ねてくださりありがとうございました。素敵な友に恵まれ、青春時代を過ごし、その信頼関係は今でも変わらないのですね。
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「ようやく咲いた サラシナショウマ」

2015-10-27 10:25:02 | 庭の花木
「サラシナショウマ」 (晒菜升麻) キンポウゲ科
 「よく いない人ですねぇ~、 どこへ遊びに行っているのぉ~」と留守電に、ゆっくりとした口調の山形の友人。彼女はいつも、固定電話に連絡してくる。「携帯もあるんですけど」と言っても、なぜか固定電話だ。 「また、仕事はじめたんか~い?」と近所の人。「いえいえ、仕事はしていませんよ」と。そんな風に、他人に言われるくらい、ちょくちょく外に出ている。そのおかげで、退職してからの大きな目標が、最近1つ叶ってしまった。クロール、25m 息継ぎして完泳!!。水が怖く、顔もつけられない、どかなづちの私が、健康のため、と始めた水中ウオーキング、水中エアロビクス。半年が過ぎた頃、最近、水泳教室に誘われた。誘われた時がチャンスと思い、始めてから6回目の出来事。まさに、奇跡的。嬉しくて、つい、息子に報告した。スポーツ大好きな彼は「ウフッフッ、おめでとう」だって。何か、ばかにしてないっ?
昨日も泳げたので、初回の10月23日は、クロール、25m、完泳記念日。バンザ~イ!
 ようやく咲いた、サラシナショウマ。花期は、8月〜10月というけれど、当家では、10月も下旬にならないと咲かない。多年草で、草丈50~150cm位。枝の先に白い小花を総状につける。その長さ、およそ20〜30cmが一般的と思われるが、当家ではその半分位。茶花には最適。北海道、本州、四国、九州に分布。特に、草原や林では、遠くからでも白い花が目立ち、なかなかの存在感だ。花が清楚な上に、葉がまたまた素敵。互生で長い柄があり、いくつかに分かれている。サラシナショウマにマッチしている葉だ、とつくづく思う。植物は、花と葉のバランスが
絶妙。 名の由来は、若芽を水にさらして食べることに由来。根茎を乾燥させたものを、生薬の升麻というらしい。解熱剤、解毒剤。
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「シラサギ」

2015-10-24 11:57:04 | 野鳥
「シラサギ」
 リビングでおしゃべりをしていると、何か白いものが、ふぁ~と飛んでいくのが見えた。急いで窓に近づき、外を見れば、シラサギが二羽。とっと、とっと と足早に動き回る。特に珍しい鳥ではないが、動作のかわいらしさと羽の美しさにみとれて、シャッターを切った。サギは、ユーラシア、アフリカ、オーストラリアの熱帯から温帯にかけて分布するという。日本でも、北海道を除く全国に渡来するようだ。くちばしは黄色だが、夏には先端が黒くなるという。休耕田や湿地で、昆虫やカエルを食べる。また、サギ類は、飛ぶとき、首をS字に折りたたむ、という記述が書物にあった。
 10月も下旬。私の住んでいるこの辺りでは、ようやく稲刈り。あたりから、コンバインの機械音が聞こえてくる。昔は、鎌のサクッ、サクッとした音が、田に響いていたものだ。トキの島では、稲を刈った後、小さな束を作り、はざ場の“はざ木„に一束、一束かけ、稲を乾燥させたという。この労働は実に大変で、父母は苦労した、と夫から聞いたことがある。農業の近代化と共に懐かしい風景は消えてしまったが、田畑で働いていた父母の姿は、決して忘れる事はない。
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「ダンギク」

2015-10-22 10:27:55 | 庭の花木
「ダンギク」 クマツヅラ科
 「秋は夕ぐれ 夕日のさして 山の端・・・・・」と、清少納言は、「枕草子」に記しているが、まさに、秋の夕暮れは、言葉に尽くしがたいほど美しく、実に趣があるものだ。まして、雁などが連なって飛んでいる姿や、風に揺れるススキの群生などのロケーションは、何とも情緒がある。
 「奥山に 紅葉 踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき」  猿丸 太夫 。 など、百人一首でも秋の自然を詠んだ歌など多く、移りゆく風景と、微妙に揺れ動く人の心、そして、枯れゆく草花に、儚さを感じる。また、秋は、実りの秋であり、収穫の喜びの季節でもあるのだが、個人的には、やはり「秋は悲しき」。
 ダンギクはその名から、キク科と思いきや、実はクマツヅラ科。葉がキクに似て、花が下から上へと、段々になって咲くことからの命名という。青い花がまとまって、だんだんに重なり可愛らしい姿だ。多年草で、草丈70~80cm位になるというが、当家では、せいぜい30cm位。花言葉「忘れ得ぬ思い 悩み 魅惑 我儘」など、いくつかあるようだが、花の印象からは、一つひとつの思い出が、だんだんに重なる「忘れ得ぬ思い」を採用したい。
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「ミカエリソウ」

2015-10-19 09:20:10 | 庭の花木
「ミカエリソウ」 シソ科
 ミカエリソウ、という花を知ったのは、今からちょうど5年前、2010年、10月中旬、滋賀県の琵琶湖周辺を、夫と旅行した時のこと。今でも、この時の事は、はっきり記憶している。比叡山、西塔エリア、釈迦堂へ下る階段の左脇に、今まで見たことがない花を発見。二人で、何の花だろう、と何度も振り返りながら、階段を下っていくと、釈迦堂の庭を清めている尼さんに出会った。夫がすぐに、花の名前を尋ねると、“ミカエリソウ”と教えてくださった。とても素敵な名前なので、忘れることはなかったが、それ以後、その花に出会うことはなかった。しかし、最近、知人宅のお庭を拝見したら・・・何と、ミカエリソウが!早速、少し分けて頂き、今回のアップとなった。ミカエリソウは、本州の西部に分布し、湿った日陰の林のヘリを好むようだ。どうりで、関東では、見かけないはずだ。和名、見返り草。美しい花なので、人が見かえる、という事からの命名。“草”という文字がついているが、幹をみれば、明らかに木。そして、どうした事か、虫たちは、この葉っぱが大好物。しかし、茶花に使えば、虫食いの葉も、なかなか風情があるというものだ。
 思い出深い花であり、乾燥した当家で、来年も美しい花を咲かせてくれる事を祈り、大切にしたい。
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「シュウメイギク」

2015-10-15 17:36:12 | 庭の花木
「シュウメイギク」 キンポウゲ科
 富士山では初冠雪、北海道からも、雪の便りが届くようになった。季節は、着実に前へ進んでいる。当地でも、朝晩はだいぶ冷え込むが、それでも日中は、たっぷりの日差しで気持ちが良い。遊びに来たスズメたちも、庭先の、木の枝から枝へと飛んだり跳ねたり、ご機嫌な様子。と、急にバサッ、バサッと飛び立つ音。何事か、と目を向ければ、何と、モズが枝に飛び降りた。頭が大きく、タカのようにカギ状に曲がった鋭いくちばし。秋には、単独でテリトリーをつくるというから、小さなスズメは、さぞ驚いたに違いない。
 シュウメイギクは、漢字で、秋明菊と記すので、キクの仲間、という感覚があるのだが、実はアネモネの仲間。別名、貴船菊。京都の貴船で、多くみられたことに由来するという。ピンクの他に白色、それに八重のシュウメイギクもある。どことなく、ふっくらして可愛らしい花。茶花に重宝するが、水揚げがあまりよろしくないのが難点。スラッとして姿が良い。
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「ガマズミ・・・たぶん」

2015-10-12 09:47:32 | 里山
「ガマズミの実」 スイカズラ科
 朝からぬけるような青空。空気は澄み、まさに行楽、洗濯日和。気持ちの良い一日となりそうだ。この天気に誘われてか、野鳥達も賑やかにのど自慢。たくさんの鉦を、ならしてあげたくなるほど上手。
 実りの秋というけれど、当家の柿もだいぶ色づき、甘くなったのか、野鳥がつついて、無惨な実もちらほら。近所の家のフェンスには、アケビのツルがからみ、大きな実が紫色に熟し、なかには、割れて黒い種が見え、白い果肉があらわれている。このアケビ、美味というほどでもないが、口に含めば、ほのかに甘く、独特な食感だ。山に行けば、ご馳走になること間違いがない。また、秋の楽しみは、色とりどりの実が見られることだ。当家の庭の片隅では、きれいに色づいた、ムラサキシキブの実、ハマナスの実が青空に輝いている。
 “あの時、もっとしっかり聞いておけばよかった”と思うことがしばしば。山に野に、河原の堤を散歩している時でも、夫に植物の名前を尋ねれば、ほとんど教えてくれる。その時は、“なるほどね”と覚えたつもりでいたが、今になると、こころもとない名前が多い。たぶん“音”として聞いていたのでしょう。忘れても、いつでも聞けば教えてもらえる、という安易な気持ちでいたので、何時になっても、名前が覚えられない。このガマズミもその一つ。
初夏には白い小花をたくさんつけ、秋には真っ赤に熟す。この赤色が、何ともあざやかで美しい。たぶん、ガマズミ・・・と思う。
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「アキノキリンソウ」

2015-10-09 18:14:22 | 庭の花木
「アキノキリンソウ」 キク科
 2ヵ月位前になるだろうか。「こういうのがあるんですけど、行きませんか?」と見せられたリーフレット。“フォークソングが流れる街”というタイトルで、なぎら健壱、紙ふうせん、山崎ハコなどのメンバー。新宿文化センターが会場だ。もちろん、即 0k。まして「○○まで来てくれれば、車で乗せていきます」と。ラッキー!3人で待ち合わせ。明晩は、た・の・し・み!
 アキノキリンソウは、花が黄色で、キリンソウに似ていて、秋に咲くことから、“秋のキリンソウ ”とつけられた、という事が、書物に書かれていた。別名、アワダチソウ(泡立ち草)。花の付き方が、泡立っているように、見えることからの命名という。草丈、40cm位だろうか、黄色の小花を、茎の上にたくさんつけている。秋の野では、どこでも見かける花だ。根から、他の草の侵入を妨げる物質を出すらしく、群落になるという。竹沼の遊歩道で、ぽつぽつ咲いているのを見かけたが、この季節、いつも訪れていた赤城山の覚満淵では、葉も色づきはじめ、アキノキリンソウ、アザミなどの草花で、美しい秋の景色になっていることだろう。
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「キバナアキギリ」

2015-10-07 08:57:38 | 庭の花木
「キバナアキギリ」 シソ科
 秋は、春や夏と違った独特な趣があり、好きな季節だ。庭をみれが、アキノノゲシ、アキノキリンソウ、シュウカイドウ(秋海棠)、シュウメイギク(秋明菊)、そしてキバナアキギリと“アキ”という文字の付いた植物たちが、少し葉の落ちた地面に、彩りを添えている。昨日は、久方ぶりに友人と、竹沼の遊歩道を散歩した。釣りを楽しんでいる人がちらほらいたが、4キロメートルにおよぶ径は、誰に会うこともなく閑散としていた。ただ一匹、あまり会いたくない動物と鉢合わせ。二人の足音に気づいてか、ニョロ、ニョロと草むらに退散したのだが。個人的に、この子、ほんとに、本当~に苦手で、出会うと、寿命が縮むおもいだ。
 キバナアキギリは、“黄花秋桐”と書くように、花の形が、桐の花を思わせるところからつけた名前。そして、アキは秋に花をつけ、黄色の花なので、キバナというらしい。低山に、夫と共にハイキングに出かけると、山地の木陰に、群れて咲いている姿を、見かけることがあった。草丈、20~30cm位の多年草。花は、3cm位で、唇形。
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「ヒョウタン」

2015-10-04 10:16:59 | その他
「ヒョウタン」 ウリ科
 
 2週間くらい前、友人からパソコンにメール。何と、たくさんのヒョウタンが、棚からぶら下がっていた。夏の間、日よけ代わりにしていた、という。因みに、中をどのようにくり抜くのかを尋ねると・・ドリルで穴をあけ、そこに泥水を入れ、中を腐らせるという。中も相当硬いらしく、ドリルかキリを使うという。形はとてもユーモラスだけれど、何に使うのかしらと思ってしまう。
 たまたま、新聞で見かけた“ 世界ヒョウタン展”。国立科学博物館で開催されているという情報を得、東京に出かけたついでに、会場を覗いてみると、その多様性に驚いた。形も、ワンパターンでなく、丸かったり、ヘチマの様だったり、首が妙に長かったり・・・。その利用も実に多く、太鼓やマラカスといった楽器類、子供のおもちゃ、日常の生活用品や容器、芸術的装飾として、目を見張るものがあった。ヒョウタンは最古の栽培植物で、1万年もの歴史があるという事も知った。
 ヒョウタンが六つ揃ったものを六瓢(ろっぴょう)といい、無病息災、六個のヒョウタンを描くことで、六瓢=無病と言い、六つの吉を運ぶといって縁起が良いとされる。実際、陶器、漆器あるいは掛け軸などにも描かれているし、陶器などもその形そのものが
器になって愛らしい。何かの折に、ヒョウタンの絵柄を見つけたら、数えてみるのも面白いのではないでしょうか。そして、“ヒョウタンからコマ”なんてことがあったら実に楽しい。
 muto様・・9月28日、キンモクセイの記事に返信させて頂きました。ありがとうございました。
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